テレワークの普及により、様々な職業で在宅勤務を導入する企業が増えています。さらに、新型コロナウイルスの影響もあり、一気に在宅勤務が普及したという側面もあります。
CADオペレーターをやっている人や、やりたいと思っている人の中でも在宅勤務を望む人は多いでしょう。
本記事ではCADオペレーターの在宅勤務について、対応可否や在宅の探し方・メリット・デメリットを解説します。
CADオペレーターは在宅勤務できる
結論から言えば、CADオペレーターであっても在宅勤務は十分に可能です。CADオペレーターの場合、デザイナーや設計士などの指示を基に、図面を作成するのが主な仕事です。
実際に図面を作成するためにはCADソフトを使用しますが、2D CADであれはハイスペックなデバイスは不要で一般的なノートパソコンで十分操作できます。また、3D CADについても動作が軽く要求されるスペックは決して高くないので在宅でパソコンを操作しながら対応できる場合が多いです。
デザイナーや設計士とのやり取りについても、電話以外でもWeb会議システムなどを活用すれば密にコミュニケーションを取れて、ファイルのやり取りも容易です。
CADオペレーターの在宅で必要なもの
以下の環境を整えればCADオペレーターは在宅勤務も十分可能です。
- パソコンなどのデバイス
- CADソフト
- インターネット接続環境
- 電話などの通信手段
企業によっては、パソコンやCADソフトの支給だけでなくインフラ関係の補助をしてもらえるケースもあり、これから在宅勤務を始めようという方でも大きな負担なく始められます。
3DCADに必要なパソコンのスペックはこちらの記事で確認できます。
在宅のCADオペレーターになる4つの方法
CADオペレーターが在宅勤務を実施したい場合、主に以下のアプローチで探すのがおすすめです。
- 在宅のCADオペレーター求人があるサービスを使う
- CADオペレーターの副業から始める
- 在宅の仕事に切り替える
- 在宅勤務を許可しているCADの会社に転職する
- クラウドソーシングを使って探す
各方法の詳細は、以下のとおりです。
在宅のCADオペレーター求人があるサービスを使う
この中でも、在宅のCADオペレーター求人があるサービスを使うのが一番手っ取り早いです。
一番おすすめなのは「ジョブテック for CAD」というサービスで、ここは無料でCADの在宅ワークを紹介してくれます。
担当者の人が企業と仲介もしてくれるので、ぜひ最初にここに登録してみるのが良いでしょう。
CADオペレーターの副業から始める
いきなり在宅勤務を目指すのはリスクが高いため、最初は本業のほかに副業で実績を積むのがおすすめです。企業が副業を認めていることが前提となりますが、気軽にスタートできるメリットがあります。
また、収入がアップするなどの恩恵もあるので、最初は副業から始めてください。
在宅の仕事に切り替える
在宅勤務をおこなうための準備が整ったら、会社に在宅勤務が可能かどうかを問い合わせてください。すでに在宅勤務をしている人が多い企業であれば、受け入れられることが多いです。
在宅勤務を許可しているCADの会社に転職する
現在勤務している会社が在宅勤務を許可していない場合で、どうしても在宅勤務したい場合は在宅勤務を許可している会社に転職することも検討しなければなりません。現在では多くの企業がテレワークを導入しており、求人票などにも「テレワークOK」などと記載されている場合が多いです。
報酬などの条件面もよく確認して、最適な企業を選定してください。CADオペレータ−の転職については、以下の記事でも詳しく解説しています。
クラウドソーシングを使って探す
副業だけでなく、独立してフリーランスとして活動したい場合などは、クラウドソーシングサービスを使用して職探しするのもおすすめです。多くの仕事が募集されているので自分に合った仕事を見つけやすいメリットがあります。
CADオペレーターとして独立すれば、より自分のペースで仕事しやすいなどのメリットもあります。
在宅勤務するCADオペレーターに必要な要素
CADオペレーターが在宅勤務したい場合、誰でも対応できるわけではありません。以下の要素を兼ね備えた人でないと、在宅勤務に対応しきれないケースが多いです。
- CADオペレーターとしての経験が豊富
- CADオペレーターとして高いスキルを保有している
各要素の詳細は、以下のとおりです。
CADオペレーターとしての経験が豊富
CADオペレーターが在宅勤務したい場合、すでにCADオペレーターとして多くの実績を積んだ人でなければうまく対応できません。例えば、経験が少ないCADオペレーターの場合、分からないことがあると同僚や設計士、デザイナーなどに確認して進めなければなりません。
会社に出社していれば、すぐ隣にいる人に声をかけて教えてもらえる半面、在宅勤務の場合は気軽に確認することができないのです。一方で、経験豊富なCADオペレーターの場合は、周囲の助けを得なくても自分ひとりで対応できるため、在宅勤務にも適用できます。
また、CADを用いた仕事では正確性やスピード感が重視される傾向があり、経験が少ない人よりも経験豊富な人に仕事が集まりがちです。以上からも、CADオペレーターが在宅勤務する上で経験は非常に重要な要素となります。
CADオペレータが未経験でも転職できるかについては、以下の記事で紹介しているので参考にしてください。
CADオペレーターとして高いスキルを保有している
CADオペレーターが在宅勤務をおこなう上で、経験と同時に高いスキルを持ち合わせていることも重要です。CADを用いた仕事においては、設計図のとおりに図面を完成させられるかが問われます。
ニーズを満たした図面を作成するためには、作図前の段階から綿密な打ち合わせをおこない、齟齬が無いように対応しなければなりません。仕事を発注する側としては、同程度のスキルを保有する人が複数いた場合は在宅勤務者よりも対面でやりとりが可能な出社している人に依頼する傾向があります。
これは、綿密にコミュニケーションを取りやすいためであり、在宅勤務が不利となる形です。ただし、スキルさえあれば在宅でも十分に仕事の依頼を受けることができます。
CADオペレーターが在宅勤務するメリット
CADオペレーターが自宅勤務を選択することにより、多くのメリットがあります。特に、以下の点がメリットとして挙げられます。
- 自分好みの環境で働ける
- 通勤にかける時間を削減できる
- 出費を減らせる
各メリットの詳細は、以下のとおりです。
自分好みの環境で働ける
会社に出社して働く場合、自分ひとりだけでなく同僚などと仕事を進めていく形となります。CADを用いた図面作成業務は、地道にコツコツと時間をかけて仕事しなければなりません。
そこで、どうしても周囲の声などが気になってしまう場合があり、集中力を維持できないものです。そこで、在宅勤務を選択すれば自分のペースで仕事できるメリットがあります。
通勤にかける時間を削減できる
在宅勤務のメリットとして、通勤にかける時間を削減できる点も見逃せません。日本がテレワークを推進している大きな理由の一つに、過密交通の緩和が挙げられます。
これは、朝の通勤ラッシュの混雑を解消するためであり、同時に通勤にかける時間を削減できる効果もあります。また、満員電車で移動することによる疲労も軽減できるメリットもあります。
出費を減らせる
CADオペレーターが在宅勤務をおこなうことによるメリットとして、出費を減らせるという側面もあります。例えば、出社する必要がなくなればその分だけ通勤にかける費用を抑えることができます。
ほかにも、会社にいることで同僚などと食事に出かける機会があり交際費が増える傾向がある中で、在宅勤務であれば交際費もカットできるのです。
CADオペレーターが在宅勤務するデメリット
CADオペレーターが在宅勤務することは、メリットばかりではなくデメリットも存在します。主なデメリットとしては、以下が挙げられます。
- 孤独感が生まれる
- インフラなどを整備する必要がある
- セルフコントロールが難しい
各デメリットの詳細は、以下のとおりです。
孤独感が生まれる
CADオペレーターの場合、コツコツと地道に作業することが多いため、1人で仕事できる人に向いている傾向があります。ただし、仕事中の休憩時間や仕事終わりに同僚などと交流を持ちたいとい人が多いです。
出社して仕事する場合、常に周囲に人がいてコミュニケーションを取れる半面、在宅の場合は周囲に誰もおらず孤独感が生まれるデメリットがあります。
インフラなどを整備する必要がある
CADオペレーターとして在宅で勤務する場合、パソコンなどのデバイスやCADソフトは企業側から提供を受けられるのが一般的です。一方で、インターネット環境などは補助がでるケースはあるものの、基本的に自分で対応しなければならないケースがあるのです。
また、光熱費についても自分で負担する必要があるため、場合によってはトータルの費用面が出社した場合と比較して高くなってしまうリスクがあります。
セルフコントロールが難しい
在宅勤務における大きな問題点として、様々な誘惑がある点が挙げられます。仕事している中で、近くにテレビがあるとついついテレビに見入ってしまうケースが多いです。
また、通勤時間を考える必要がなくなるため、朝の時間に余裕が生まれて前日深酒してしまうという方も多くいます。これによって、生産性が大幅に低下して思うように仕事が進められなくなるケースがあるのです。
セルフコントロールが完全におこなえる場合ならまだしも、どうしても誘惑に負けてしまいがちな点には注意が必要です。
CADオペレーターの在宅勤務についてまとめ
CADオペレーターが在宅勤務することは可能であり、実際に活躍している人も多くいます。ただし、必ずしも在宅勤務を選択して成功できるわけではありません。
本記事で紹介した内容を参考にして、しっかりと準備を進めて在宅CADオペレーターとして活躍したいものです。
