日本ではさまざまな業界で人手不足が問題となっており、多くの職種の採用に企業が四苦八苦している状況がみられます。
ものづくりに欠かせず、建築物や機器・さまざまな商品の図面や設計図を作成する職種であるCADオペレーターも例外ではありません。CADオペレーターを採用したくても、知識や技術が必要な職種のため、企業としても採用の際に頭を悩ませるケースは多いでしょう。
また、適切な採用活動ができなければ、時間や労力・コストが膨大にかかり、事業運営や経営にも悪影響が出るかもしれません。
本記事では、CADオペレーターの採用に関して、コツや注意点のほか、採用活動の際に有用なサービスについても紹介していきます。ぜひ、参考にしてください。
CADオペレーターを採用するメリット
CADオペレーターは技術職になるので、自社の人間がCADや設計について1から学んで作業することは難しい職種です。
最初からCADで設計やディレクションができるCADオペレーターを採用すれば、設計プロジェクトがとてもスムーズに進行できるでしょう。
ただ、CADオペレーターの技術は難易度が高いので、採用にも一苦労する企業が多いです。そこで、CADオペレーターを採用する基本的な方法と便利なサービスを紹介していきます。
CADオペレーターを採用する方法6選
CADオペレーターを採用するには、求人や募集要項などの採用情報を出さなければいけません。
そのための方法にはさまざまなものがあり、自社や募集職種などに合ったサービスや媒体を利用する必要があります。ここからは、CADオペレーターを採用する際の代表的な方法は、次のとおりです。
- 人材紹介サービスを利用する
- 求人サイトを活用する
- 人材派遣会社を活用する
- 養成スクールから紹介を受ける
- 自社のWebサイトやSNSを活用する
- リファラル採用を取り入れる
詳しくみていきましょう。
人材紹介サービスを利用する
CADオペレーターの採用に、もっとも効果的とされるのが人材紹介サービスの利用です。
企業と求職者を結ぶサービスで、エージェントやアドバイザーと呼ばれる担当スタッフが、企業の求める人材を紹介してくれます。特定の業界や職種のみの人材紹介を行うサービスも少なくありません。
CADオペレーターに特化した人材紹介サービスの利用により、企業の求める人材を採用しやすくなるでしょう。利用には、通常、紹介手数料がかかります。
成果報酬型の人材紹介サービスであれば、欲する人材を採用した場合にのみ手数料が発生するため、企業側の負担やリスクを抑えることが可能です。
求人サイトを活用する
一般的な求人サイトの活用でも、CADオペレーターの採用は可能です。求人サイトに募集要項などの掲載を依頼し、掲載後は求職者からのコンタクトを待ちます。
応募者が現れたら書類選考や面接などを行い、自社の求める人材とマッチしているかを確認のうえ、採否を決定する流れが一般的です。求職者は、まずは無料で手軽に求人を検索できる求人サイトで就職先や転職先を探すケースが少なくありません。
幅広い求職者に自社の存在を知ってもらえる方法といえるでしょう。
人材派遣会社を活用する
正社員やアルバイトの採用を考えているわけではない場合には、人材派遣会社を利用し、派遣社員としてのCADオペレーターを募る方法もあります。
人材紹介サービスと同様に、CADオペレーターに特化した人材派遣会社も少なくありません。ある程度の知識や技術を有した人材の採用を目指せる点はメリットです。
養成スクールから紹介を受ける
CADオペレーターは資格を取得していなくても、あるいは実務経験がなくても、企業側が採用を決定すれば従事できる仕事です。養成スクールやセミナーなどで技術を学んでから応募する求職者も少なくありません。
CADオペレーターの養成スクールとのコネクションを構築しておくことで、資格を取得した人や受講を終えた人を紹介してもらい、採用へとつなげることも可能です。
継続的な採用を目指す企業にとっては有用な方法ですが、採用が少人数であったり短期的であったりする場合には、あまり適切な方法とはならないでしょう。
自社のWebサイトやSNSを活用する
素早く取りかかることができ、コストもかからないのが、自社のWebサイトやSNSでの採用情報の掲載です。自社のWebサイトがない場合には制作にコストや時間がかかりますが、すでに所有しているのであれば活用しない手はないでしょう。
採用ページに募集要項などを掲載すれば、求職者が応募してくることもありますが、訪問者がいなければ効果がないため、人材紹介サービスや求人サイトなどと併用されるのが一般的です。
リファラル採用を取り入れる
自社の社員に人材を紹介してもらい採用へとつなげる方法がリファラル採用です。高校や大学、スクールでともに学んだ知人や友人・前職の同僚などのなかに、CADオペレーターとしての経験をもつ人がいるケースは十分にあるでしょう。
そうした人たちを紹介してもらえれば、ほかの求人媒体を利用する手間も省けることや人材の性格や経歴なども把握しやすい点が、リファラル採用のメリットです。一方で、不採用にしにくい点や待遇面など、一般的な応募者とは異なる視点で接しなければならない場合もあります。
CADオペレーターを採用する時のコツ
求人媒体などを活用すれば採用自体は可能ですが、単に募集要項を出すだけでは自社が求める人材の獲得は困難です。CADオペレーターを採用する際のコツやポイントは次のとおりです。
CADオペレーターを採用する際のコツやポイント | 詳細 |
募集人材の条件を明確にする | ・求める人材を明確にした上で、募集をかけることが重要
・求職者が自分のキャリアと比較して応募可能かどうかの判断がしやすいように募集要項を作成する |
担当エージェントと密なコミュニケーションを図る | ・担当エージェントとの密なコミュニケーションを図ることで、ミスマッチを防ぐ |
非公開求人として募集する | ・非公開求人のある人材紹介サービスを利用することで、採用後のミスマッチをさらに防ぎやすくなる |
ポートフォリオも確認する | ・ポートフォリオは、CADオペレーターとしての技術や経験を確認できる重要な資料
・職務経歴書などの応募書類と一緒に確認すると良い |
自社のアピールも積極的に行う | ・自社を選んでもらうために、他社とは異なる魅力を発信する
・求職者の立場やニーズを考え、アピールすることも重要 |
詳しくみていきましょう。
募集人材の条件を明確にする
まずは、自社が求める人材を明らかにしましょう。CADオペレーターといっても、扱えるソフトや経験・得意な分野や技術の程度などには個人差があります。
求める人材を明確にした上で、募集をかけることが重要です。また、他の職種と同時に募集をかける場合には、CADオペレーターの募集に関する情報量が少なくなったり曖昧になりやすかったりします。
求職者が自分のキャリアと比較して応募可能かどうかの判断がしやすいよう、CADオペレーターに特化した募集要項を出しましょう。
担当エージェントと密なコミュニケーションを図る
人材紹介サービスを利用する際には、担当エージェントとの密なコミュニケーションを図ることも重要です。明確にした募集人材の条件などを伝え、ミスマッチが生じないようにしておきましょう。
非公開求人として募集する
人材紹介サービスの多くは、条件に見合った求職者にしか紹介されない非公開求人を抱えています。
企業としては、非公開求人のある人材紹介サービスを利用することで、採用後のミスマッチをさらに防ぎやすくなるでしょう。条件に見合った応募者へのみ対応すればよいので、採用活動の手間を最小限に抑えられる点も魅力です。
ポートフォリオも確認する
ポートフォリオは、技術者の作品集のようなものです。CADオペレーターとして働いた経験のある人は、自分が作成した図面などをポートフォリオとしてまとめているケースが少なくありません。
CADオペレーターとしての技術や経験を確認できる重要な資料のため、職務経歴書などとともにチェックすると、より採用の失敗を防ぎやすくなるでしょう。
自社のアピールも積極的に行う
CADオペレーターを採用する際には、求職者についての条件設定やリサーチに注力しがちです。重要な作業ですが、同時に、自社のアピールも積極的に行う必要があります。CADオペレーターは需要の高い職種のため、自社以外にも採用を試みている企業は多いでしょう。
自社を選んでもらうには、他社とは異なる魅力を発信しなければいけません。給与額だけではなく、福利厚生や社内の雰囲気、オフィスの場所や内装、作業環境など、求職者はさまざまな点をチェックして応募先や就職・転職先を決定します。
求職者の立場やニーズを汲み取りアピールすることも重要なポイントとなるでしょう。
CADオペレーターを採用するのに便利なサービス
CADオペレーターの採用に活用できるサービスや媒体にはさまざまなものがあり、効果的とされるのが人材紹介サービスです。ここでは、人材紹介サービスの一つである「JobTech for CAD」を紹介しましょう。
「JobTech for CAD」は、サービス名からもわかるように、CAD業界に特化した人材紹介サービスです。ほかのサービスや媒体とは異なり、登録者や利用者はCADオペレーターなどCADに関する業務経験のある人材が中心となっています。
CAD業界に精通したエージェントがマッチングを行う点も、企業にとっては大きなメリットでしょう。自社の採用基準に見合った人材のみを紹介してもらえるため、即戦力を獲得できるとともに、ミスマッチも防ぎやすくなります。
求職者となる利用者はCADのスキルチェックを受けているので、知識や技術を確認したうえで採用できる点も魅力です。また、紹介手数料も比較的安く設定されています。成果報酬型を取り入れているため、自社の求める人材を採用できるまでコストも発生しません。
JobTech for CADは、非公開求人のシステムや仕組みが整っており、自社にあったCADオペレーターを採用しやすいサービスです。
CADオペレーターを採用する時の注意点
CADオペレーターを採用する際には、戦略性が求められます。ここからは、戦略を練ったり採用活動を行ったりする上で、注意点についてお伝えします。
多くのサービスや媒体を併用しない
CAD業界に特化した人材紹介サービスを利用すると、実際に採用が決定するまでには時間がかかる場合があります。自社の条件にマッチした求職者がタイミング見つからないときや他の企業へ就職や転職してしまう場合もあります。
採用までに時間がかかる際には、一般的な求人サイトなどと併用する企業も出てきます。
しかし、多くの媒体の併用には注意が必要です。応募者数は増える可能性がありますが、応募者の質が低下する場合があります。結果的にミスマッチが生じやすくなり、何度も採用活動を繰り返さざるをえない状況にもなりかねません。
コストがかさばるリスクも出てくるため、CADオペレーター採用の際には、時間をかけてじっくりと採用活動を行いましょう。
人柄や性格などをおろそかにしない
CADオペレーターを採用しようとする企業は、知識や技術、資格や実務経験年数などに着目しがちです。それらの項目も重要ですが、応募者の人柄や性格なども重視する必要があるでしょう。
年齢に上限を設ける企業も少なくありませんが、こうした条件設定にも要注意です。CADオペレーターはコミュニケーション能力も重要となる職種であり、強い意欲があれば、経験年数や年齢に関係なく成長する可能性もあります。
社風や理念とマッチしているかも確認しながら採用活動を進めていく必要があるでしょう。
CADオペレーターの採用についてまとめ
CADオペレーターを採用する際に活用できるサービスや媒体にはさまざまなものがあります。人材紹介サービスを利用すると、自社に適したCADオペレーターを採用しやすいでしょう。
CADオペレーターを採用するための人材紹介サービスを利用すると、自社の求める人材と出会いやすくなります。求人を出す際には求める人材像を明確にし、人材紹介サービスの担当エージェントとも密にコミュニケーションを図りながら採用戦略を練ることも重要です。
安易に多数のサービスや媒体を併用するのではなく、担当エージェントと一緒に粘り強く採用活動を行った方が、最終的には優秀なCADオペレーターの採用へとつながるでしょう。
