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【2026】CADのAPIを徹底解説!種類・解決できること・主要言語別の始め方とMCP活用まで紹介

日常的にCADを使う設計者やエンジニアのなかには「同じ操作を何度も繰り返して時間が奪われている」「もっと効率よく設計業務を進行したい」と感じている方も多いのではないでしょうか。その課題を解決したいなら、CADのAPIを活用するのがおすすめです。

そこでこの記事では、CADのAPIの概要や種類、できることについてわかりやすくまとめました。また言語別の始め方、MCPを用いた最新の効率化手法まで解説しているので、APIを活用する参考にしてみてください。

CADのAPIとは?

CADのAPIとは、CADソフトを外部のプログラムと連携し、操作する仕組みのことです。

通常、CADソフトを使う場合には、人間が手動でコマンドやアイコンをクリックして図面やモデルを作成しなければなりません。一方でAPIを活用すれば、プログラミング言語を用いてCADの機能に直接アクセスし、イメージする作業を自動化できます。

単純作業を効率化できるのはもちろん、設計精度や業務スピードを高められるため、「手動での作業にストレスを感じている方」「ルーチン作業を減らしたい方」におすすめです。

CADのAPIの種類一覧(REST・SOAP・ローカルAPI・SDK系)

CADのAPIには複数の種類があり、それぞれ仕組みや得意分野が違います。
参考として以下に、代表的な4種類のAPIを整理しました。

APIの種類 APIの例 メリット デメリット
REST API ・Autodesk Platform Services など ・軽量で扱いやすい
・開発者が多いため学習しやすい
・CAD内部の細かい制御には不向き
SOAP API ・PTC Windchill SOAP API など ・セキュリティ性に優れる ・実装が複雑になりやすい
ローカルAPI ・VBA
・AutoLISP
・.NET API など
・高速で処理できる
・CAD内部を詳細に操作できる
・ソフト環境に依存する
SDK系 ・ObjectARX SDK
・Revit SDK など
・柔軟性が高く、大規模カスタマイズに対応できる ・学習コストや開発工数が大きい

たとえば、クラウドサービスや外部システムとの連携を重視するならREST API、セキュリティや既存基幹システムとの安定した接続を求めるならSOAP APIが向いています。

また、ソフト内部をスピーディーに操作したい場合はローカルAPI、専用の機能開発や大規模な業務カスタマイズが必要ならSDK系が最適です。

CADのAPIで解決できる現場課題

CADのAPIを活用すれば、多くの設計者やエンジニアが悩む現場の課題を解決できます。

ここでは、APIを利用して解決できるシーンについて整理しました。

  • ルーチンワークの短縮
  • 品質の確保
  • 部署横断のデータ共有
  • 新しい機能開発

ルーチンワークの短縮(図面番号付け・図枠更新)

APIを活用すれば、次のようなCAD作業で人為的なミスが発生しやすい業務を自動化し、作業時間の短縮が可能です。

  • 図面番号の付与
  • 図枠更新 など

同じ動作を繰り返すため、特定のコマンドや動きを再現できれば自動処理に置き換えられます。今まで長時間かかっていた作業が数秒で完了できる可能性もあります。

品質の確保(チェックリスト自動化・寸法検証)

APIを活用すれば、以下のような方法で設計品質を左右するチェック作業を自動化し、ヒューマンエラーを防ぐことが可能です。

  • 寸法にミスがないか一括検証する
  • 属性や部品情報に誤りがないか確認する
  • チェックリスト項目を自動で実行する

あらかじめAPIを準備してプログラミングしておけば、見落としがちなチェックを回避しやすくなります。

部署を越えたデータ共有(在庫管理・PLMとの橋渡し)

APIの仕組みを利用すれば、CADで作成した設計データを、ほかの部門とシームレスに共有できるようになります。参考として、複数部門で発生する連携シーンを整理しました。

  • 在庫管理システムの操作・確認
  • PLM(製品ライフサイクル管理)とのデータ同期
  • 企画・設計・生産・購買部門での情報共有

日々発生する連携作業をAPIで自動化しておけば、入力の二重作業や伝達ミスを削減可能です。
設計から製造・管理までの一連の流れがスムーズになり、業務全体の効率化につながります。

新しい機能開発(社内専用コマンド、独自テンプレート)

APIを活用すれば、既存のCAD機能に加えて、次のような自社の業務フローに合わせた独自の拡張が可能です。

  • 社内専用コマンドの追加
  • 独自テンプレートや図枠の自動生成
  • 標準化ルールにもとづく入力支援機能の追加

効率よい設計を実現できるのはもちろん、設計者ごとに起きやすい属人化を防止できるのが魅力です。

代表的なCADのAPIの活用例

主要なCADソフトにはそれぞれ固有のAPIが用意されており、設計業務の効率化やシステム連携に広く使われています。ここでは、以下に示す4つのソフトにおけるAPIの種類や活用例を紹介します。

  • AutoCAD
  • Autodesk Fusion
  • Revit
  • SOLIDWORKS

AutoCADのAPI活用例

AutoCADのAPI

AutoCADでは、AutoLISPや.NET API、ObjectARXなどを利用して、次のような作業の自動化や機能拡張が可能です。

APIの種類 活用例
AutoLISP ・図枠の自動配置
・レイヤーの一括設定
・文字スタイルの統一化
VBA
(COM API)
・図形データのExcel出力
・Excelからの図面制御
.NET API
(C#・VB.NET)
・独自コマンド作成
・大量図面の一括処理
ObjectARX (C++) ・大規模カスタマイズ
・業務専用アドインの開発

繰り返し作業の効率化とヒューマンエラー削減が実現し、設計時間を大幅に短縮できます。

さらに詳しくAutoCADのAPIを知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

【2025】AutoCADのAPIを徹底解説!C#・ObjectARX等によるアドオン開発とMCP活用

また、APIの学習にあわせてAutoCAD全般の自動化の仕組みを学びたい方は、以下のセミナーがおすすめです。

セミナー名AutoCAD自動化セミナー
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価格(税込)27,500円〜
開催期間2日間
受講形式対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング

Autodesk FusionのAPI活用例

FusionのAPI

Autodesk Fusionでは、Python APIやC++アドインを用いて、クラウド環境と連携した自動化が可能です。

APIの種類 活用例
Python ・寸法の自動調整
・モデル要素の一括変更
・図面出力の自動化
C++ アドイン ・専用UIツールの追加
・業務専用アドインの開発
REST API
(Autodesk Platform Services)
・部品表の自動生成
・在庫管理やPLMとのリアルタイム同期

クラウドベースの特性を活かし、設計から製造までの情報共有をスムーズに進められます。

Autodesk Fusionの基本操作や使い方から学習したい方は、以下のセミナーがおすすめです。

セミナー名Autodesk Fusionセミナー講習
運営元GETT Proskill(ゲット プロスキル)
価格(税込)41,800円〜
開催期間2日間
受講形式対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング

RevitのAPI活用例

RevitのAPI

RevitのAPIは、BIMデータの管理や建築設計に特化しています。
C#やVB.NETなどを用いることで、次のような効率化が可能です。

APIの種類 活用例
.NET API
(C#・VB.NET)
・部材情報の自動集計
・注記、寸法の一括修正
・施工図自動生成
Dynamo ・図面配置の自動化
・ルールにもとづく設計修正

さらに直感的な操作でプログラムを組み立てられるDynamoと組み合わせれば、プログラミングに不慣れな設計者でも簡単にルールベースの自動化を実現できます。

Revitの使い方から学びたい方は、以下のセミナーを利用してみてください。

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SOLIDWORKSのAPI活用例

SOLIDWORKSのAPIは、VBやC#を用いるケースが多く、部品モデリングや図面修正を効率化する次のような場面で活用されています。

APIの種類 活用例
VBA
(COM API)
・部品モデリングの自動生成
・複数ファイルの一括処理
.NET API
(C#/VB.NET)
・部品表(BOM)の自動生成
・独自コマンドの追加

また、部品表の自動生成や他システムとの連携にも強いことから、製造業の設計から生産準備までの時間短縮が可能です。詳しくSOLIDWORKSのAPIについて知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

【2025】SOLIDWORKSのAPIとは?できることや連携のやり方を解説

また、SOLIDWORKSの導入を検討している方は、以下のセミナーで基本操作や使い方から学習してみましょう。

セミナー名SOLIDWORKSセミナー講習
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CADのAPIを選ぶ3つの基準(言語・対応性・サポート)

CADのAPIを導入する際には、どの種類や仕組みを選ぶかで成果を左右されます。
適切なAPIを選ぶために、次の3つの視点を押さえておきましょう。

  • 社内で扱えるプログラミング言語か
  • 実現したい処理に対応しているか
  • 長期的なサポート・コミュニティがあるか

たとえば、社内にプログラミングに精通したエンジニアがいる場合には、その言語に合う自動化のAPIを組むのが効率的です。また、利用するAPIによって処理できる内容が違うため、実現性を事前に確認しましょう。

加えて、APIについて不安を感じているなら、サポートを受けられるCADを選ぶ、もしくは充実したコミュニティページ(掲示板など)が用意されているものを優先して選ぶのがおすすめです。

CADのAPIの始め方を言語別に紹介

APIの始め方

CADのAPIは、自分のスキルや業務環境に合わせて選べば、スムーズに始められます。
以下に、利用者の状況別におすすめの言語と、始め方をまとめました。

利用者の状況 おすすめ言語 理由・始め方
・プログラミング初心者
・スクリプト経験なし
・各ソフトのローカルAPI 文法がシンプルで学びやすい。独自のAPIであるため、マニュアルやリファレンスを見ながら学習できる
・Excelマクロ経験あり
・業務で表計算をよく使う
・VB、VBA Officeソフト操作の延長感覚で使えるため、学習書籍も多く、VBAの基本ルールをそのまま使える
・プログラミング経験者
・業務専用ツールの作成希望
・Python
・C#
学習コストはかかりますが、独学・セミナーを活用することで、独自コマンドの追加や大規模処理の自動化に取り組める

特に、初めてAPIに触れるという方は、小さく試すことが成功のコツです。ローカルAPIやVBAで自動化の効果を体感してから、Python・C#で本格開発へ進むと挫折を回避しやすくなります。

CADのAPIをMCPと組み合わせて効率化しよう

MCPと生成AIの組み合わせ

CADのAPIは非常に便利ですが、「コードを書くのが難しい」と感じる方も少なくありません。
そこで注目されているのが、MCP(Model Context Protocol)という仕組みです。

MCPは、人間の自然な言葉をAPIコマンドに翻訳してくれる仕組みのことであり、専門的な記述をしなくてもCADを操作できます。たとえば、生成AIを組み合わせることで次のような動作を実現できます。

  • 「新しい図面テンプレートをつくって」と生成AIに指示する
    →MCPが内容をAPIに変換して、CAD上で自動的にテンプレートを生成する
  • 「この部品をJIS規格に合わせて」と依頼する
    →生成AIがルールを理解して、MCP経由でAPIを動かしてモデルに反映する

会話ベースでAPIを活用できるため、手軽に高度な自動化や新機能追加を利用できます。

また、MCP活用に合わせて生成AIの基礎・応用知識を身につけたい方は、以下のセミナーがおすすめです。

セミナー名生成AIセミナー
運営元GETT Proskill(ゲット プロスキル)
価格(税込)27,500円〜
開催期間2日間
受講形式対面(東京・名古屋・大阪)・eラーニング

CADのAPIについてよくある質問

APIを活用できるCADの3大メーカーは?
代表的なのはAutodesk(AutoCAD・Fusion・Revit)、ダッソー・システムズ(SOLIDWORKS・CATIA)、シーメンス(NX・Solid Edge)です。いずれも専用APIやSDKを提供しており、幅広い自動化や拡張に対応できます。
CADのAPIを独学する方法は?
まずは公式リファレンスや開発者ガイドを活用して、簡単なスクリプトを試すのが効果的です。また次のステップとして、フォーラムやGitHubのサンプルコードを参考にしながら学習を進めることで、実践的な感覚で学べます。
CADのAPIを独学する場合には何ヶ月必要?
個人差がありますが、基本的なスクリプトであれば1〜2ヶ月程度で成果を実感できます。本格的なアドイン開発や外部システム連携を目指す場合は、3〜6ヶ月の学習期間を見込むとスムーズに進められます。

CADのAPIについてまとめ

CADのAPIは、ルーチンワークの短縮や品質管理の強化、部署をまたぐデータ共有、独自機能の開発などに役立つ便利な仕組みです。また、MCPや生成AIを組み合わせれば、専門知識がなくても会話ベースでCADを操作できるようになり、設計業務の効率化が一気に進みます。

もしCADのAPIに興味をおもちなら、まずは身近な業務をひとつ自動化してみるのがおすすめです。ローカルAPIやVBAを用いた小さな自動化から始め、C#やPython、SDK系での大規模開発に広げていきましょう。

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