facebook

【2025】Jw_cadを使って電気図面の描き方を初心者向けに解説!

電気図面は、建物の電気設備の設計図のことです。建物を建てる際に、電気の流れの全体を把握し、コンセントや照明などを詳細な図面でどのような方法で施工するか示したものです。

電気図面は、建物の電気系統の「地図」のような目的があります。Jw_cadによる電気図面の描き方を初心者向けに説明していきたいと思います。

Jw_cadによる電気図面を分かりやすく説明

1

建物を建てる時に、電気の流れを描く図面が存在しています。電気の流れの全体を把握するための図面、工事の全体像を把握し計画を立てるための図面、どのような方法で施工を進めるのか詳細な施工を記載した図面の特徴を分かりやすく説明していきたいと思います。

電気図面とは?

電気図面とは、建物の電気設備の設計図のことです。私たちが普段何気なく使っている電気ですが、その配線やスイッチ、コンセントなどがどのようにつながっているのかを、図面で示したものが電気図面です。

建物を建てる際に、電気配線工事を行う人が、どこに何を設置すれば良いのかを正確に把握するために必要な「地図」のようなものです。

電気図面・電気設備施工図 ・電気設備設計図の違いを教えて

電気工事に関わる図面には、大きく分けて以下の3種類があります。それぞれが異なる目的と特徴を持っています。

図面 目的 内容 特徴
電気図面 電気設備の全体または一部を図示する 単線結線図、複線接続図、内部接続図、屋内配線図の4種類あります 電気の流れや機器の接続関係を表します
電気設備施工図 どのように工事を行うか具体的に示す 施工に必要な詳細な情報を記載します 実際の施工方法を示し、施工者が直接参照する
電気設備設計図 工事の計画を立てる 電気設備に関する詳細な情報を記載します 工事の全体像を把握し工事の計画を立てるための図面

電気図面の可視化のメリットは何?

電気図面を可視化することで、ミスの防止や効率的な作業、コミュニケーションの向上が期待できます。視覚的に配線や配置を確認できることは、工事の品質と安全性を確保するための大きなメリットがあります。可視化のメリットを説明していきます。

配線や機器の配置が一目で分かる

配線のルートや電気機器の配置を図として明確に表示でき、どこに何が設置されるのかが一目でわかります。

例えば、スイッチがどの照明に繋がっているか、コンセントがどの場所にあるかが視覚的に確認できるため、工事の計画や実施がスムーズになります。

ミスやトラブルの防止ができる

電気図面を可視化することで、配線の誤りや機器の配置ミスが事前に確認できます。見落としがちな細かな配線や接続も、図面を見ながらチェックできるため、工事後のトラブルを防ぐことが可能です。

効率的なコミュニケーションが取れる

電気図面は、誰でも理解しやすい形で共有できます。電気工事士や設計者が共通の図面を基に話し合えるので、意思疎通がスムーズになり、誤解を減らすことができます。

特にチームで作業する場合、全員が同じ情報を持っていることで、作業の進行が速くなります。

Jw_cadでの電気図面の種類を分かりやすく説明

2

電気図面は、建物の電気設備の設計図であり、その種類によって表現される内容が異なります。ここでは、代表的な電気図面の4種類について、簡単にご紹介します。

単線接続図

単線結線図は、電気回路を簡略化して表現した図です。電気の流れや機器の接続関係を、一本の線と記号を使ってわかりやすく示しています。

なぜ単線結線図が必要なの?

単線結線図は、電気回路をシンプルに表現することで、全体を把握しやすく、設計やトラブル発生時に役立つ図面だからです。

複線接続図

複線接続図は、電気回路の配線を実際に施工する際に、どのように配線するかを詳細に示した図面です。単線結線図が電気回路の全体像を簡略化して表すのに対し、複線結線図は、各機器間の配線関係をより詳細に表します。

なぜ複線接続図が必要なの?

複線接続図は、詳細な配線情報が記載されているため、配線ミスを防止し、工事をスムーズに進めることができます。そして図面を見ながら、施工者はどのように配線すれば良いか、直感的に理解することができるからです。

内部接続図

内部接続図は、電気機器や制御盤の内部構造を詳細に示した図面です。特に、配電盤や制御盤といった、複数の機器が組み合わさって一つの機能を果たすような装置の内部配線や接続関係を、正確に表すために使用されます。

なぜ内部接続図が必要なの?

機器の故障やトラブルが発生した際に、内部接続図を参照することで、故障箇所を特定し、修理を行うことができます。そして、機器の機能を変更したり、新しい機器を追加したりする場合に、内部接続図を参考に設計することができるからです。

屋内配線図

屋内配線図は、建物内の電気配線、照明器具、コンセントなどの配置を図で示したものです。いわば、建物の電気設備の地図のようなもので、どこにどのような電気設備があるのかを視覚的に把握することができます。

なぜ屋内配線図が必要なの?

電気工事の際に、どこに何を設置すれば良いのかが明確になり、工事をスムーズに進めることができます。そして電気設備の故障やトラブルが発生した際に、原因究明や修理を行うための重要な資料となるからです。

Jw_cadによる電気図面を描くための設定方法

3

Jw_cadで電気図面を作成する際には、効率よく正確な図面を作成するために、いくつかの設定を行うことが重要です。ここでは、Jw_cadの電気図面作成における基本的な設定方法を解説します。

Jw_cadによる電気図面の用紙サイズを設定する

Jw_cadで電気図面を作成する際、用紙サイズの設定を最初に設定します。家庭用プリンターに合わせてA4サイズに用紙サイズを選択する方法を説明していきます。

Jw_cadを起動する

それでは、Jw_cadを起動しましょう。ディスクトップ画面の「Jw_cad」のアイコンをダブルクリックして起動してください。

Jw_cadをインストールされていない方は下記の記事を参考にしてくだい。

【2024】Jw_cad超初心者向けの基本操作と設定ガイド!これだけ分かれば超初心者卒業

用紙サイズを設定する

Jw_cadを起動し、ステータスバーで用紙サイズの設定をします。用紙サイズはA4サイズにします。

  1. 用紙サイズをA4に設定する

Jw_cad用紙サイズ設定

Jw_cadで電気図面の図面枠を描く方法

4

図面枠を描くことは、電気図面に関わらず最も大事なことです。図面枠は、図面が描かれている範囲を明確に区切ります。これにより、図面全体の構成や各要素の位置関係を把握しやすくなり、図面を読み解く際の視覚的な整理に役立ちます。

Jw_cadで電気図面を保存する方法

現在開いている画面を、名前を付けて保存しましょう。ファイル名を「電気図面」にします。

  1. メニューバーから名前を付けて保存を選択します。Jw_cad名前を付けて保存
  2. ファイル名を「電気図面」と入力し保存します。Jw_cad電気図面

図面枠を作図する方法

図面枠は、図面の範囲を示す役割があります。図面枠の描き方を詳しく説明していきたいと思います。

  1. メニューバーの設定から基本設定を選択します。
    Jw_cad設定
  2. 「用紙枠を表示する」にチェックを入れます。1
  3. 図面枠を描くための「レイヤーF」を右クリックします。
    Jw_cadレイヤー設定
  4. 図面枠の縮尺を1:1に設定します。Jw_cad図面枠の縮尺設定
  5. 用紙枠の上に補助線を描くため、設定から線属性を選択します。Jw_cad線属性
  6. 補助線設定をします。Jw_cad線属性
  7. 用紙枠の上に補助線で目安の枠を描きます。Jw_cad補助線
  8. 範囲設定をします。Jw_cad範囲設定
  9. 図面枠を描くための線属性を設定します。Jw_cad線属性
  10. 図面枠を描きます。Jw_cad図面枠設定

図面枠が描かれました。

表題欄を作図する方法

表題欄は、図面を見る人が最初に目にする部分であり、図面全体の内容を把握するための手がかりとなる部分です。表題欄には、次の情報が記載されます。企業名、図面番号、品名、材質、担当者、単位、縮尺などが記載されます。

  1. 表題欄の区分け線を描きます。
    1
  2. 表題欄の縦線を描きます。
    2
  3. 表題欄の残りの縦線を描きます。
    3
  4. 縦線を縮めて表題欄の区分け線にします。
    4
  5. 残りの縦線を縮めます。
    5
  6. 表題欄に文字を記入する目安の補助線を設定します。
    6
  7. 表題欄に文字を入れるための補助線を描きます。
    7
  8. 残りの表題欄に補助線を描きます。
    8
  9. 表題欄に文字を記入するための設定をします。
    9
  10. 表題欄に記入する文字の位置設定をします。
    10
  11. 表題欄に文字を入力します。
    11
  12. 残りの表題欄に文字を入力します。
    12

表題欄が完成です。

Jw_cadで電気図面を描く方法

5

それでは実際に電気図面の描き方を手順に沿って詳しく解説していきます。電気図面は、建物の中の電気の流れを表す図面で、設備と電気の流れを描いていきたいと思います。

単線結線図

電気配線図は、電気の流れを単線結線図で書かれています。電気の流れや機器の接続関係を簡略化して表現しているため分かりやすく示しています。それでは説明していきたいと思います。

単線結線図は、電気の流れと設備の接続関係を配線と電気シンボル図形で書かれています。

電気シンボル図形とは?

電気シンボル図形は、電気配線を図で表す際に使われ、それぞれの部品や機器を簡略化して表現するための記号です。地図で建物や道路を記号で表すように、電気配線図ではシンボル図形を使って、配線の構成や電流の流れる経路をわかりやすく示します。

簡単な電気シンボル図形一覧は以下の表の通りです。なお、ここに表示しているのは図形は一部です。

名称 記号 説明 画像
電源 分電盤記号 電源は、分電盤から各コンセントや設備に振り分ける役目があります。 分電盤画像
配線 配線記号 配線は、電源から設備を接続する回路になります。 VVF配線画像
VVFボックス VVFジョイントボックス ジョイントボックスは、電線を接続したり、分岐させたりするために使用される箱型の部品です。 1
スイッチ スイッチ記号 スイッチとは、電気回路の電流のオンオフを切り替えるための装置です スイッチ画像
コンセント 壁付けコンセント記号 コンセントは、壁などに設置された、電気製品のプラグを差し込んで電力を供給するための穴のことです。 コンセント画像
抵抗 抵抗記号 抵抗は照明など。 シーリング画像

引用:設備機器の選定

単線結線図を描く方法

実際に簡単な単線結線図を説明しながら描いていきます。本来、電気図面は複雑で難しくプロの方でも悩みます。電気図面を分かりやすくイメージするために簡易的な電気図面を描いていきます。

  1. 表題欄を開けている状態でレイヤを⓪を右クリックします。
    1
  2. レイヤ名を電気図面に変更します。
    2
  3. 縮尺を変えます。
    3
  4. 電気図面を描いていいきます。最初は電源を描きます。
    4
  5. 配線を描いていきます。
    5
  6. ジョイントボックスを描きます。
    6
  7. 配線を描きます。
    7
  8. 登録図形からスイッチを選択します。
    8
  9. スイッチを描きます。
    9
  10. 配線を描きます。
    10
  11. 登録図形からコンセットを選択します。
    11
  12. コンセットを描きます。
    12
  13. 配線を描きます。
    13
  14. 抵抗を描きます(照明など)。
    Jw_cad抵抗
  15. 抵抗の文字設定をします。
    Jw_cad文字設定
  16. 抵抗を入力します。
    抵抗を入力
  17. 文字を設定します。
    文字を設定
  18. 文字を入力します。
    文字を入力

電気図面が完成です。

Jw_cadが学べるお勧めセミナー

Jw_cad基礎セミナー

Jw_cadを学びたいけどWeb上にはたくさんの情報があり、どれが自分に合っているのか判断するのは難しいですよね。「Jw_cad基礎セミナー」では、プロの講師が厳選した内容を体系的に学ぶことができます。

Jw_cadを触ったことがない初心者でも受講できる優しいセミナーとなっています。
Jw_cad基礎セミナーではどんなことが学べるのかというと、

  • Jw_CADの基本操作と初期設定
  • オブジェクトの作成(線/円/矩形/連線/2線/中心線など)
  • オブジェクトの選択(基本/範囲選択/属性選択など)
  • 作図補助機能の使い方(目盛とスナップ、クロックメニューなど)
  • オブジェクトの編集(面取り/複線/消去/移動/包絡/パラメトリック変形など)
  • レイヤと属性(レイヤの設定/オブジェクトの属性)
  • 図面への注釈:文字(文字/編集/文字種設定)
  • 図面への注釈:寸法(寸法/寸法設定/直列寸法/並列寸法)
  • レイアウトの作り方(用紙枠の表示/レイヤグループの尺度)
  • 図面比較機能
  • データ管理・活用(他図面の活用・コピー)

基本操作から実務で使えるコマンドまで学ぶことができます。誰でも参加しやすいセミナーですので、Jw_cadをプロから学びたいと思う人はぜひこの機会に参加してみてください。

Jw_cadでの電気図面のまとめ

Jw_cadは、電気図面作成に広く利用されている2次元CADソフトです。無料でありながら多機能で、電気工事の現場で活躍しています。

電気図面は、建物の電気設備の設計図で、大きく4種類があります。単線結線図は全体像、複線接続図は配線詳細、内部接続図は機器内部、屋内配線図は建物内の配線を示します。

今回は、Jw_cadでの電気図面の一つ、単線結線図の描き方を説明しました。

Jw_cad配線
最新情報をチェックしよう!