「AutoCADを使いたいけれど、Macでも問題なく動く?」と疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。AutoCADはもともとWindows向けに開発されたソフトですが、Mac版も提供されており、設計や製図を行うことが可能です。
しかし、Windows版と比較すると操作性や機能に違いがあり、Macならではの画面確認やインストール手順を理解しておくことが重要です。
本記事では、Mac版AutoCADの基本的な使い方に加え、Windows版との違い、インストール手順について詳しく解説します。AutoCADをどちらで利用した方が良いのかわかる記事となっていますので、最後までご覧ください。
AutoCADはMacで使用できる?
結論からいうと、AutoCADはMacでも使用可能です。以前は日本語対応のMac版が提供されていなかったため、Macユーザーにとっては使いづらかったでしょう。しかし、現在は日本語対応版が開発・販売されており、Windows版と同様に使用できます。
後述で詳しく解説しますが、、Mac版にはオリジナルの機能が搭載されているため、高精度な設計や製図をはじめ、幅広い業務に対応できるのが特徴です。
AutoCAD for Macの価格
AutoCAD for MacはWindows版と価格は変わりません。有償版・無償版・学生版の3種類があり、1ヶ月・1年・3年の契約期間で選択できます。主に以下2つのプランの料金です。
1ヶ月 | 1年間 | 3年間 | |
AutoCAD | 8,800円 | 71,500円 | 214,500円 |
AutoCAD Plus | 28,600円 | 231,000円 | 693,000円 |
契約期間が長いほど月額単価は安くお得に利用できるため、長期で使用する場合は3年契約を選びましょう。また、無償版は15日間利用できるもので、有償版の機能を使用できます。
以下のリンクからは疑問点のお気軽なご相談や、導入時の価格などの見積もり依頼も可能です。
AutoCADの機能に加えて、Autodesk AIを活用した先進的なインサイト、自動化機能、建築設計、機械設計、プラント設計など業種に特化した機能が含まれるプランです。
Macの推奨スペック
AutoCADをMacで使用する際に推奨されるスペックは以下の表を参照ください。
モデル | macOS Monterey 以上と互換性がある Apple Mac® コンピュータ 推奨: メタル グラフィックス エンジン対応 Apple Mac モデル |
CPU の種類 | 64 ビット Intel CPU Apple M シリーズ CPU |
メモリ |
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画面解像度 |
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ディスク空き容量 | ダウンロードおよびインストール用に 8 GB のディスク空き容量 |
AutoCADの基本的な特徴や価格について知りたい方は以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
AutoCADを使用する上でのMacとWindowsの違い
AutoCADとWindowsは何が違うのか?について解説します。それぞれの違いを見て、どちらで使用するか決めましょう。
- Mac独自の機能がある
- 画面構造が異なる
違い①Mac独自の機能がある
Mac版のAutoCADには、Windows版にはない独自の機能があります。
例えば、Macの「マルチタッチ ジェスチャ」は、画面をタッチして使用できる機能で指で画面を拡大・縮小したり、回転させたりすることが可能です。また、「スクリーン分割マルチビュー」により、画面を分割して他のアプリケーションと並行して作業ができるため、より効率的に設計や製図を行えます。
一方でAutoCADの作業を効率化する上で欠かせない「Lips」や「VBA」はMacでは使用できないため、それぞれ使用できる機能を確認しておきましょう。
違い②画面構造が異なる
AutoCADのMac版とWindows版では、画面構造に違いがあります。まずはそれぞれの作業画面を見比べてみましょう。
【Windows版】
【Mac版】
Windows版はリボンインターフェースを採用しており、ツールバーが豊富でカスタマイズ性が高いのが特徴です。一方、Mac版はシンプルなUIが採用されており、ツールパレットが整理されているため、視認性が高く直感的に操作できます。
AutoCADをMacにインストールする手順
AutoCADをMacにインストールする方法は以下の手順を踏みます。
- Autodesk公式サイトからアカウントにログイン
- 自身のアカウントから製品とサービスを選択
- AutoCAD for Macをインストール
- 解凍して、指示に沿ってインストール
まずは公式サイトでログインを行います。その後画面、右上にあるアカウントをクリックすると「製品とサービス」が表示されるため、クリックします。
すると、以下の画面に移動しますのでここからインストールをします。ここで注意すべきポイントは、画面一番左上にある「AutoCAD」はWindows版であるため、インストールしてもMacでは使用できません。
「AutoCAD for Mac」がありますので、このダウンロードボタンを教えてインストールを進めましょう。
画像付き|MacでAutoCADを操作する方法
ここからは実際にMacを使用して、AutoCADを操作していきます。インストールが完了したら、作業画面を開きます。
図形を描く際は、画面左にあるコマンドから選択していきます。実際に長方形を選択して描いていきます。
Macでは、Windows同様に3Dモデリングも可能です。3Dモデリングを行う際はMacの場合、画面左の「モデリング」タブに切り替えることで行うことができます。
先ほどと同様に直方体を作成していきましょう。
基本的な操作方法については、Windowsと変わりません。AutoCADの操作方法について詳しく知りたい方は以下の記事を参照ください。
AutoCADをMacで使用するメリット
AutoCADをMacで使用するメリットは以下の3点です。
- タッチ操作に対応している
- 分割マルチビューが利用できる
- OSをサポートしたアプリの使用が可能
メリット①タッチ操作に対応している
Mac版AutoCADには「マルチタッチ ジェスチャ」機能が搭載されており、マウスやキーボードを使わずにタッチ操作で作業ができます。指を使って画面の拡大・縮小や回転が可能になり、直感的な操作が可能に。特に設計や製図の細かい調整を行う際に、スムーズに作業できるのが大きなメリットです。
マウスを使うよりも手間が減り、ストレスなく操作できるため、作業効率が向上します。また、タッチ操作による直感的な操作性は、初心者にとっても扱いやすく、スムーズにAutoCADを使いこなせるようになるでしょう。
メリット②分割マルチビューが利用できる
Mac版AutoCADには「スクリーン分割マルチビュー」機能が搭載されており、画面を複数に分割して作業を進めることが可能です。これにより、設計図を確認しながら別の図面を修正したり、他のアプリケーションと並行して作業したりすることができます。
例えば、設計データを見ながら3Dモデルを作成したり、他のソフトと連携しながら作業を進めたりできるため、業務の効率化に繋がります。また、画面を整理しながら使えるので、設計作業中の視認性も向上し、快適に作業を進められます。
メリット③OSをサポートしたアプリの使用が可能
Mac版AutoCADは、iOSやiPadOSと連携できるアプリが利用できるため、MacだけでなくiPhoneやiPadなどのApple製デバイスを活用して作業できます。外出先でも図面の確認や修正が可能になり、作業の柔軟性や効率化が期待できるでしょう。
例えば、現場でiPadを使って設計データをチェックし、修正点を追加した後にオフィスのMacで本格的な編集を行うといった使い方ができます。ただし、一部の機能を利用するにはサブスクリプション登録が必要な場合があるため、事前に確認しておくと安心です。
AutoCADの使い方を学ぶならAutoCAD基礎セミナー講習
「AutoCAD基礎セミナー講習」は、未経験者でも2日間で2DCADの基礎から応用操作までを習得できる講習です。Autodesk公式セミナーとして開催されており、東京・名古屋・大阪の会場受講、オンラインライブウェビナー、eラーニングの3つの受講形式から選択可能です
講義内容には、画面操作の基本、オブジェクトの作成・編集、作図補助機能の活用、図面への注釈、レイアウト設定、テンプレート作成などが含まれており、実務で即戦力となるスキルを効率よく学べます。
また、受講後はオリジナル教材「AutoCAD完全攻略セミナーガイド」(PDF 228ページ)を活用して復習できるため、参考書を購入せずにAutoCADスキル知識の定着が可能です。
受講形式 | 会場/ライブウェビナー/eラーニング |
受講費用(税込) |
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講義内容 |
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持ち物 | 特になし |
会場住所 |
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MacでAutoCAD使用についてのまとめ
AutoCADはMacでも使用できますが、Windows版と比較すると機能や操作性に違いがあります。Mac版にはマルチタッチジェスチャや分割マルチビューといった独自の機能がある一方で、一部の自動化機能やスクリプト機能が制限されているため、業務効率を重視する場合はWindows版の方がおすすめです。
特に、企業や複数人での利用を検討している場合は、互換性や対応ソフトの幅広さを考慮すると、Windowsでの使用が最適といえます。本記事を参考に自身の作業環境や業務内容に合わせて、選択しましょう。
