こんにちは!大塚です。
今回は、AutoCADで3Dモデリングを行う手順や機能を、詳しく紹介していきます!
AutoCADとは?
Q. AutoCADとは何ですか?
A. AutoCADは、Autodesk社(オートデスク)が出しているCADソフトウェア製品の1つです。
特徴としては“2Dと3Dの両方”の製図ができるので、建築や機械系、家電や自動車など様々な業種に使用することができるソフトウェアです。
Q. AutoCADはCAD初心者でも使うことができますか?
A. どちらかと言うとCAD初心者にも扱いやすく、機能も分かりやすいです。CAD業界でも大人気のソフトで、「CADソフトを使うならコレ!」と言うのがAutoCADになります。
AutoCADを3DCADモードにする
Q. AutoCADで3Dモデリングをすることはできますか?
A. AutoCADはAutoCAD LTには無い、独自の機能である3Dモデリング機能で3D形状の情報を持つ事ができます。
まず、3Dモデリング機能を使用するには、ワークスペースを「製図と注釈」から「3D基本」か「3Dモデリング」に切り替えます。
このどちらかに切り替えると3Dのモードになり、効率よく3Dモデリングを開始することができます。
「3D基本」ワークスペースについて
「3D基本」ワークスペースでは、[ホーム]タブの「作成パネル」、「編集パネル」にソリッド、サーフェス、メッシュのモデリングコマンドがまとめてられており、その他はラインの「作成パネル」、「修正パネル」のコマンドがまとめられています。
他のタブは「製図と注釈」でも表示されている内容になります。
「3Dモデリング」ワークスペースについて
「3Dモデリング」ワークスペースでは、[ホーム]タブにソリッドとメッシュのコマンドが表示されるのに加えて、[ソリッド]タブ、[サーフェス]タブ、[メッシュ]タブが追加され、それぞれのモデリングタイプに「3D基礎」ワークスペースで表示されていない機能も表示され、効率良くモデリングできるリボン表示になります。
この2つのワークスペースでもこのような違いがあるので、使いやすい方を選択してください。
AutoCADで3DCADをやってみた
今回は上記で説明した「3D基本」のワークスペースを使用して3Dモデリングしていきたいと思います。
3Dモデリングの基本的な流れは3ステップになります。
今回は試しにワイングラスを作成して、AutoCADでの3DCADはどのようになるのかご紹介していきます。
ワイングラスを作ろう ①基本の図形作成
まず、①基本の図形をイラストのように描いていきます。
[作成] – [線分]で垂直線、[作成] – [円弧]でベースとなるラインを描きます。
3D化する時は片側しか要らないので、片側のみ描きます。
これがワイングラスの右側部分のベースラインになりますね。3DCADと言っても、最初のベースラインは2Dで大丈夫です。
次に[修正]-[オフセット]でワイングラスに厚みを持たせます。
厚みを作るだけで少しそれらしくなって来ますね。
次は[作成] – [線分]で上の縁を塞ぎ、下の土台を描きます。
下のワイングラスの土台も描きました。
これで軸を回転させ、360度に絵柄を回すとワイングラスの形になるようになりました。
少し想像力が要りますが、3D化した後も修正できるので気にせず作っていきましょう。
次は[修正] – [トリム]で余分なラインを削除していきます。
これで描いた時に出来てしまった、ワイングラスの内部の不自然な線も消すことが出来ました。
最後に、[修正] – [結合]で線分をポリライン化します。
ポリライン化が終われば基本の図形が完成となります。
ワイングラスを作ろう ②基本の図形を3D化する
先ほど①で作成したワイングラスの基本図形を3D化していきます。
[作成] – [回転]の「回転するオブジェクト」として、全てのラインを選択します。
全てのラインが選択できたら、回転軸として[オブジェクト]オプションで垂直線を選択すると、線だけだったものが3D化されます。
素晴らしいですよね、先程まで完全に2Dで10本くらいの線でしか描いていなかったものが、綺麗に3D化されました。
しかも、きちんと思った通りにワイングラスの形になっていますね。
AutoCADではこのような形でベースラインから3D化すると、効率よく3Dモデリングをすることが出来ます。
それでは3Dモデリングを整えるために、初期設定では「2Dワイヤーフレーム」の表示になっているので、[画層とビュー] – [表示スタイル]を「シェード」に切り替えましょう。
先程はワイヤーフレームだけの表示でしたが、ここで「シェード」にすると一気に”もの”として分かりやすい表示になります。
より立体がイメージしやすくなりましたね。もうほぼほぼワイングラスなのですが…
ワイングラスを作ろう ③微調整〜完成
最後に作った3Dモデルを編集(調整)します。
[修正] – [フィレット]で、首元と根本にRを入れて完成です!
デザインもほとんど必要なく、ワイングラスが3Dで完成しました!
AutoCADではこのように3DCADも難なく完成させることができます。<br<ステップもそこまで多くなく、非常にやりやすいので3Dの導入にもおすすめです。
AutoCADで3DCADをするメリット
AutoCADで3DCADを始めるとこんなことに使用できます。
- 新製品の提案3Dイメージの作成
- 360度の確認ができるので製品の最終確認にも
- 3Dプリンターを使用すれば実際にものとして出力できる
- 製品のサンプルテストにも使用可能
などのメリットがあります。
3Dで実際の使用イメージが想像しやすいので、製品を作る前の確認に使われる方が多いです。
また3Dプリンターで出力もできるようになるので、実際に手にとってテストすることもできるようになります。
今までは2D上で想像することしか出来なかった製品の確認が、サンプルが気軽に作れるので一気に確認が現実的になります。
また[ビジュアライズ]タブの[マテリアル]で様々な素材を設定する事で、よりリアルな製品に近づけることも可能です。
AutoCADで3DCADができるようになれば、仕事の幅や趣味の幅も一気に広がりますね。
AutoCADの使い方を学ぶならセミナー受講がおすすめ!
今回は、AutoCADにおける3Dモデリングの手順や機能を紹介してきました。
ただ、実際独学で学ぶ場合、時間や労力があり思わぬ壁にぶつかるかもしれません。
そこで、独学に不安をお持ちの方におすすめしたいのが、ビズロードが開催している「AutoCAD基礎セミナー」です!
「AutoCAD基礎セミナー」は、業務で使用するスキルを身につけていただくことを前提に構築された講座です。
AutoCADのコマンドをただなぞるような形式ではなく、実践形式に近いため、すぐに業務に活かすことができます。
一般受講のほか企業研修やAutoCAD人材育成などのカリキュラムとしても利用されています。
AutoCAD基礎セミナーの特徴
AutoCAD基礎セミナーは、こんな人におすすめです。
- 2DCAD・AutoCADを業務で使われる方
- AutoCADの効果的な使い方を身につけたい方
- AutoCADの講座を初めて受講される方
- AutoCADの自己学習に限界を感じている方
- すぐにAutoCADを使えるようになりたい方
- 今後AutoCADを使用する予定の新入社員
- CAD設計のスキルを得て転職をしたい方
- AutoCADの研修・教育の一貫として使いたい方
CADの初心者がやった方がいいこと
次に、CADの初心者がやった方がいいことを2つご紹介します。
ものづくりに興味があったり、様々な理由でCADを始めたいなと思われた方はぜひ実践してみましょう。
CADの初心者がやった方がいいこと 目次
初歩的なことですが、とりあえず行動に移しておけばCADマスターへの道も近いです!
はじめはこの2つを実践してから次のステップに進むことをおすすめします。
CADの初心者がやった方がいいこと① とりあえずソフトのダウンロード
まずはソフトの操作方法を考えるより、とりあえずCADソフトのダウンロードをしてみましょう。
CADソフトをダウンロードしない限り、ずっと図面作りが進みません。
また、CADソフトを実際に使わないとCADについての疑問さえも生まれないでしょう。
CADのスペシャリストに会えたとしても、CADソフトを触ったことがないと何も質問できないんですよね……!
そこでおすすめしたいCADソフトを3つご紹介しますが、
- 2DCADを始めたいなら →AutoCAD
- 3DCADを始めたいなら → Fusion 360
- 建築用3DCADを始めたいなら → Revit
この3つが特におすすめのCADソフトになります。
2DCADを始めたい方は、CADソフトシェア率No.1の「AutoCAD」を使うのが安定していておすすめです。
3DCADを始めたい方は、非商用利用なら無料、商用利用でも年間6万円前後で利用できる「Fusion 360」がベストといえるでしょう。
この3つのソフトは、いずれもAutodesk社が出しているCADソフトです。
Autodesk社のソフトウェアは基本的にビューが分かりやすいので初心者でも溶け込みやすいですよ。
CADの初心者がやった方がいいこと② 手っ取り早く講座を受けてしまう
自分でCADを練習しようにも「操作が全く分からない」「作図や設計の基礎を知らないから上手くいかない」なんて時もあると思います。
「独学があまり好きじゃない」「上手くいかない」と言う人は、手っ取り早くCADの講座(セミナー)を受けてしまうのもおすすめです!
CAD初心者でも安心して受講できるセミナーをご紹介します。
- 2DCADの講座を受けたい場合 → AutoCAD基礎セミナー
- 3DCADの講座を受けたい場合 → Fusion 360セミナー
- 建築用3DCADの講座を受けたい場合 → BIM・Revitセミナー
AutoCAD基礎セミナー
>AutoCAD基礎セミナーは、2日間のセミナーで、実務に即した課題をもとにトレーニングする実践形式を採用していますが、法人のみならず個人でも受講可能なセミナーです。
基礎的な課題から始まり応用操作に至るまで、短期間で集中してAutoCADを学ぶことができます。
申し込み後、1年間いつでもどこでも視聴可能なeラーニング版もあります。
セミナーの日程が合わない方や、マイペースに進めたい方はeラーニングを選んでみると良さそうですね。
到達目標 |
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受講スタイル | 会場受講 / ライブウェビナー / eラーニング |
料金(税込) | 会場受講:30,800円 ライブウェビナー:30,800円 eラーニング:22,000円 |
URL | https://bizroad-svc.com/autocad/ |
Fusion 360 3DCAD入門セミナー
Fusion 360 3DCAD入門セミナーも2日間のセミナーで、3DCAD未経験者でも安心して受講できるカリキュラムが組まれています。短期間で集中して身につけたい方にぴったりのセミナーです。
こちらもeラーニング版が用意されています。
到達目標 |
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受講スタイル | 会場受講 / ライブウェビナー / eラーニング |
料金(税込) | 会場受講:30,800円 ライブウェビナー:30,800円 Eラーニング:27,500円 |
URL | https://3d-printer-house.com/3dcad-campus/ |
BIM・建築 3DCAD Revitセミナー
BIM・Revitセミナーも、2日間のセミナーで、3DCAD未経験者でも安心して受講できるカリキュラムが組まれています。
建築用3DCADのセミナーですので、BIMの導入を検討されている方にもおすすめのセミナーです。
こちらもeラーニング版が用意されています。
到達目標 |
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受講スタイル | 会場受講 / ライブウェビナー / eラーニング |
料金(税込) | 会場受講:30,800円 ライブウェビナー:30,800円 Eラーニング:27,500円 |
URL | https://bizroad-svc.com/revit/ |
AutoCADが新しくなりました。
AutoCADシリーズの製品構成が2021年5月7日から変更されました。
以前までAutoCAD including Specialized Toolsetsに含まれていたAutoCADが単体で販売開始されました。
価格もAutoCAD LTと同等の71,500円/年(税込)となります。
つまり、AutoCAD LTの価格で新たに「パラメトリック機能」、「CAD標準仕様」や「モデリング機能」などが使用できます!
実質値下げでお買い得になったのですが、製品名や構成が変わって混乱しやすいので整理しました。
- AutoCAD LT及びAutoCAD LT with Cals Tools
新規は販売終了。更新はAutoCAD LTが64,900円/年(税込)、AutoCAD LT with Cals Toolsが82,500円/年(税込)で継続。 - AutoCAD including Specialized Toolsets
名称が「AutoCAD Plus」に変更されていますが、内容に変更点はありません。更新も209,000円/年(税込)で継続。 - 新設された「AutoCAD」
AutoCAD including Specialized Toolsetsに含まれていたAutoCADが単体で販売開始。価格はAutoCAD LTと同等の71,500円/年(税込)。
AutoCADで3Dモデリングをやってみた!手順や機能を詳しく紹介 まとめ
今回は、AutoCADの3Dモデリングを行う手順や機能の紹介、それからAutoCAD基礎セミナーについてご紹介しました。
この記事を参考に、AutoCADの3Dモデリングにぜひ挑戦してみてくださいね!
