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3Dプリンターで家や住宅を作る方法!実用化の予想も

3Dプリンターは、3次元データを基にして立体的なものを作る事が出来る機械です。
初めの頃は手のひらサイズ程度の小さなものしか作れませんでしたが、技術が進歩した事によって様々なものが作れるようになり、住宅までもが作れるようになりました。

では実際に3Dプリンターを使って家を建てるとなると、どういう方法があるのか、また日本で実用化されるのはいつ位になるのか等詳しく見ていきましょう。

3Dプリンターで家を作れるのか

3Dプリンターで人間が住む家を作れるのかというと作れます。
海外、特に欧米を中心に3Dプリンターで住宅がすでに作られています

強化繊維プラスティックとガラス繊維強化石膏による補強コンクリートを材料として、オフィスが作られたり、ホームレス対策や災害後の仮設住宅としての開発も進んでいます。

3Dプリンターで家を作る方法

3Dプリンターで家を作る方法

3Dプリンターを使って、家を作る場合いくつか建設方法があります。

大型3Dプリンター

まず大型3Dプリンターを使って、現地で全ての施工を行って作るという方法です。
巨大な3Dプリンターを住宅を建てたい場所へ設置して、仮設足場を建てて、そこで材料を積み上げていき建設していきます。

3Dプリンターを使うので、建築に多くの職人や時間は必要としません。3Dプリンターのオペレーターと、作業員が数人程度いれば問題なく作業する事が出来るというのが特徴です。

建築専用に作られている3Dプリンター

3Dプリンターには建築専用に作られている製品もあります。
どういう家を建てたいのかデータで作成したら、建てたい場所で3Dプリンターを動かして、そしてその中にあるミキサー機能を使って、コンクリートで自動的に作っていくという事も可能です。

凝固剤

また凝固剤を使って削り出していくという作り方もあります。
砂みたいな素材に凝固剤をかけ、固めた建材を掘り出して家を作るいう方法もあります。
使用される素材は色々あり、建築方法も素材によって異なるのが特徴です。
特に新興国や災害現場で家を作る場合、コンクリートの原料となるセメント等材料がそろわない事もあるので、現地にある材料を使って家を建てるという事も珍しくありません。

パーツごとに出力

他にも工場でパーツごとに出力して生産し、それらを現地に持ち込んで組み立てて作るという方法もあります。工場に3Dプリンターを設置して、そこで家のパーツを作って現地で組み合わせていくので、大きな3Dプリンターが設置出来ないマンションみたいな大きな住宅を建てるのに向いています。


このように一言で3Dプリンターで家を作ると言っても色々方法があるので、将来的に家を3Dプリンターで建てるとなった時は、自分に1番合った方法にすると良いです。

3Dプリンターの家が実用化されるのはいつ?

20223月に日本でも3Dプリンターの家が初めて完成しました。
広さは10平米と小さく、完成まで約1日という速さでした。
10平米を越えなければ建築基準法外の建物として見なされる為、水回り等の設備はありません。
価格は300万円程で販売されるという事ですが、あくまで使用用途は住宅用という訳ではなくグランピング用の建物という事です。

日本には建築基準法という法律があり、3Dプリンターで作る家は耐震基準がクリア出来ません
耐震基準をクリアするには、鉄筋を入れるという事が必須になって来るので、まだこれを超えられる会社は出てきていないのが現状です。

その為3Dプリンターで家を建てるという事は出来るのですが、この耐震基準をクリアしないと本格的な住居を作る事は出来ず、まだ実用化されるには早くても数年程度かかりそうです。
それにまだまだ3Dプリンターの家についての理解が沢山の人に広まっておらず、仮に数年後耐震基準をクリアして、3Dプリンターの家が実用化されても「本当に住めるのか」とか「耐震は大丈夫か」等心配する人もまだまだ多いので、もっと沢山の人に詳しく知ってもらう啓蒙活動をする必要もあります。

具体的にはまずグランピング施設や別荘等を3Dプリンターで作って、これらを使用してもらう事でどういうものかを知ってもらい、徐々に実用化につなげていくという事が重要です。

3Dプリンターで家を建てるメリット

3Dプリンターで家を建てるメリット

3Dプリンターで人が住めるような家を建てる場合、どのようなメリットがあるのかというと色々あります。

3Dプリンターで家を建てるメリット1.建築費用が安い

まず建築費用を安く済ます事が出来るという点です。
1軒建てるのにわずか数十万円しかかからないので、住宅ローンを組んで何十年もローンを払い続けるという必要もありません。

3Dプリンターで家を建てるメリット2.人手がかからない

また人手があまりかからないというのもメリットです。
3Dプリンターのオペレーターと数人の作業員がいれば、家を作る事が出来ます。
作業員も3Dプリンターでは出来ない作業を補助するだけです。
その為大工さんや水道工事や電気工事を行う職人さんもいりません
少人数で家を建てる事が出来るので、人手不足が慢性化している建設業界にも大きな助けとなります。

3Dプリンターで家を建てるメリット3.建築期間が短い

他にも建築期間が短くて済むというのも魅力です。
3Dプリンターを使って、わずか1日で家を建てたというケースもある位です。
その為普通に住む家を建てるという事にも使えますが、災害で住宅が崩壊して家に住めなくなり、とにかく一刻も早く仮設住宅が必要な時等に重宝します。

3Dプリンターで家を建てるメリット4.形状が複雑な形にも対応出来る

それから曲線を描いた建築物を作る事が出来るというのもメリットです。
3Dプリンターの特徴の1つとして、形状が複雑な形にも対応しやすいという点があります。その為曲線のような複雑な形状な住宅も、3Dプリンターにかかればいとも簡単に作る事が出来ます。
その為狭い土地でも家を作る事が出来ますし、よりデザイン性の高い家を作る事も可能です。

3Dプリンターで家を作る時の注意点

3Dプリンターで家を建てるメリットは色々ありますが、注意点もいくつかあります。

3Dプリンターで家を建てる注意点1.基礎工事に対応出来ない

まず基礎工事に対応出来ないという点です。
日本で家を建てる場合、鉄筋を内部に入れて強度を上げる必要がありますが、3Dプリンターの場合、コンクリートで家を作る事は出来ますが、鉄筋を入れるという事はまだ出来ません

この強度を上げる作業は、地震が多い日本ではどうしても必要になって来るので、基礎工事は職人さんにやってもらうという形になります。もちろんこれから3Dプリンターの技術がさらに発達していけば、こうした作業も自動でやってくれるようになるかもしれません。

3Dプリンターで家を建てる注意点2.住宅設備工事に対応出来ない

また電気やガス、給水や排水等の住宅設備工事も、まだ3Dプリンターだけでは出来ないという事も知っておく必要があります。

3Dプリンターでは住宅の構造は作れますが、壁に穴を開けて、配管を通したり配線をしたりという作業は出来ないので、この作業も職人さんにやってもらう必要があります。その為大工さんの作業はかなり楽になりますが、まだまだこうした住宅設備工事を行う職人さんは欠かせません。

3Dプリンターで家を建てる注意点3.建築基準法に適合していない

他にもまだ建築基準法に適合していないというのも注意点の1つです。
3Dプリンター住宅の施工方法は全く新しい建築方法の為、建築基準法に対応していません。
何とか日本国内でも本格的な3Dプリンター住宅の実用化に向けて動こうという試みはありますが、まだ実際に本格導入されたケースはなく、法整備が整うまでは建築確認申請がいらない場所での建設に限られているという事を知っておきましょう。

3Dプリンターで家は作れるが、実用化されるにはまだ数年程度かかりそう

3Dプリンターを使えば、安い費用でそして短い期間で家を作る事は可能です。
すでに海外では作られています。

しかし日本では建築基準法により、建築確認申請がいらない場所でしか導入出来ず、まだ本格的に人が住む家として実用化されるにはまだ数年かかりそうです。
それでも3Dプリンターの技術が進歩し法制度が改正されれば、近い将来3Dプリンターで作った家に住むという事も決して夢ではありません。

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