Pythonは、AI開発で使用されることが多いプログラミング言語ですが、使用するためにはパソコンにインストールする必要があります。
では、Pythonはどのようにしてインストールすれば良いのか、インストール後にすべきことと共に解説していきます。
Pythonをインストールする方法【Windows】
まずはWindowsでのインストール方法を紹介します。
Pythonをダウンロードする
WindowsのOSが搭載されたパソコンにPythonをインストールする場合、まずはPythonのインストーラーソフトをダウンロードする必要があります。
- Pythonのサイトにアクセスして、「Downloads」ページに移動
- 「Downloads」ページでは、過去のバージョンもダウンロードできるようになっていますが、そちらではなく、トップにある最新のソフトを選択
- 「Windows installer」を指定すると、ダウンロードが開始
インストーラーを使用してインストール
ダウンロードが完了したソフトを開くと、Pythonのインストーラーが立ち上がります。
- 基本的には、「InstallNow」を選択して問題はない
- 「Install」ボタンを押すと、インストールが完了
※インストールする場所を指定したいのであれば、「Customize installation」を選択
また、「InstallNow」と「Customize installation」のどちらであっても、「Add python.ext to PATH」にチェックを入れておくと、Pythonをファイル名だけで開く、Pathを通す作業ができるようになります。
「Add python.ext to PATH」を選択しないと、後で自らPathを作らなければならないため、選択しておいた方が無難です。「Add python.ext to PATH」は、標準ではチェックマークは付いていないので、付けるのを忘れないようにしましょう。
カスタマイズインストールを行う場合の注意点
「Customize installation」を選択すると、様々なオプションを指定した、カスタマイズインストールができるようになります。
そして、オプションページは、以下の2ページに分かれています。
Optional Features | 「pip」や「py launcher」などの機能をインストールしないという選択も可能ですが、いずれも使用する可能性が高いので、チェックマークを外す必要は特にありません。 |
Advanced Option | Pythonをインストールする場所を任意で指定することが可能です。 |
その他にも指定できるオプションが複数あり、ログインしているユーザーとは別のアカウントでPythonを使用したいのであれば、「Install Python for all users」にチェックマークを付けておく必要があります。
また、Pathを通すために、「Add Python to environment viriables」にもチェックマークを付けておきましょう。その指定が完了した後、「Install」ボタンを押せば、インストールが始まります。
インストールされていることを確認
インストールが完了したら、念のために確認をしておきましょう。
- 検索バーに「cmd」と入力してコマンドプロンプトを開く
- 「python –version」というコマンドを入力
正しくインストールされていれば、Pythonのバージョンが表示されます。
もし表示されなければ、改めてインストールの手順をやり直しましょう。
Pythonをインストールする方法【Mac】
次にMacの場合を紹介します。
Pythonがプリインストールされていないかを確認
MacOSの場合、Pythonがプリインストールされている場合もあります。
インストールする前に、それを確認しておきましょう。
- コマンドで、「python –version」を実行
- プリインストールされている場合は、Pythonのバージョン情報が表示
※そのバージョンが新しいものであれば、インストールする必要はなし - 表示されたバージョンが古い場合は、インストールへと進む
Homebrewを使用したインストール
MacOSが搭載されたパソコンで、パッケージ管理ソフトであるHomebrewがインストールしてある場合、Homebrewを使用してPythonをインストールすることが可能です。
Homebrewを使用すると、自動でPythonのバージョンがアップデートされるため、気づかない内に古いバージョンを使用していたということにはなりません。
コマンドで、「brew install python」と入力すると、インストールが完了します。
Pythonのインストーラーを使用してインストール
Homebrewを使用しない場合、Windowsと同様にPythonのサイトにアクセスして、インストーラーソフトをダウンロードします。
- 「Downloads」のページにアクセスし、トップにあるダウンロードボタンを押す
- ディレクトリに保存されたインストーラーを開く
- Pythonの説明や規約の確認などに目を通した上で同意をし先へ進む
- ユーザー名とパスワードを入力してインストールボタンを押す
これでインストールが完了します。
オプションを指定する場合は、インストーラーにあるカスタマイズボタンを押しましょう。
SSL証明書をインストール
Pythonのインストーラーを使用した場合、サーバーとの通信を行うために、SSL証明書をインストールする必要があります。
- Finderからアプリケーションを選択し、Pythonのディレクトリを開く
- その中に入っている「Install Certificates.command」を開くと、SSL証明書が自動でインストール
そのSSL証明書のインストールが完了して初めて、Pythonを使用できるようになります。
インストールできているかを確認
インストールが完了したら、「python –version」コマンドを実行して、正しくインストールできているかを確認しましょう。
コマンド実行後に新しいバージョン情報が表示されたら、インストールは成功しています。
表示されない場合はインストールされていないため、やり直すことになります。
Pythonを手っ取り早く短期間で習得するにはPython基礎セミナー講習もおすすめです。
Pythonをインストールした後は
Pythonをインストールした後は、Pythonを手軽に実行できる環境を作り上げておきましょう。
Pythonを実行する方法は複数ありますが、WindowsとMacのどちらも、Pythonファイルを開くのがオーソドックスです。テキストエディタを開いて、「.py」の拡張子を付けた上で保存します。
Pythonでは、文字コードとしてUTF-8が使用されます。
そのため、保存する際には、UTF-8であることをしっかり確認しておきましょう。
ファイルの名前は、「test」「script」など、何でも問題ありません。そして、Pythonファイルの中に、「print(“Hello world”)」というプログラムを書いておきましょう。
「print(“Hello world”)」は非常に簡単なプログラムで、Pythonを始める際によく使用されるため、使い方の確認に使えます。
Pythonファイルを保存したら、それを実行してみましょう。
Windowsの場合
Windowsの場合は、コマンドプロンプトを使用します。
- 検索バーに「cmd」と入力してコマンドプロンプトを立ち上げる
- 「python」コマンドを使用してファイルを実行
- 「test.py」というファイル名にしている場合は、「python test.py」と入力
そうすると、「Hello world」と表示されるはずです。
また、ダブルクリックでPythonファイルを手軽に実行する設定にできます。
Pythonファイルを作成した上で、そのファイルのプロパティを開きます。
そして、その他のプログラムからPythonを指定しましょう。
Macの場合
Macの場合は、ターミナルを使用します。
- 「cd」コマンドを使用してPythonのフォルダまで移動
- 「python」コマンドを使用して、「python test.py」のようにファイルを指定
そうすれば、Windowsと同様に「Hello world」と表示されるでしょう。
「Hello world」が表示されるということは、Pythonがしっかり機能しているということなので、プログラミング環境が整っていることの証明となります。
そうして、PythonファイルとPythonの紐づけが完了すると、それ以降は「Python」コードを使用することなく、ダブルクリックで直接Pythonファイルを開けるようになります。
Pythonを使用する上で必須ではありませんが、動作がスムーズになる可能性が高いのでおすすめです。
問題なくインストールしてプログラミング環境を整える
Pythonのインストールは、一般的なソフトと同様シンプルなものですが、基本的には英語表記であるため、困る人がいるかもしれません。また、動作確認で躓いてしまう人もいます。
そのため、紹介してきた方法を参考しながら、問題なくPythonのインストールと動作確認を済ませ、プログラミングができる環境を作り上げましょう。