日酸TANAKAは、溶接機やガス圧力調節器など、数多くの工業製品を製造している企業です。
そして、金属板加工用の切断機械も製造していて、レーザー・ガス・プラズマと大きく分けて3通りの切断機械があります。
今回はその3つの切断機の特徴を製品ごとに紹介していきます。
日酸TANAKAのレーザー切断機械3選
それでは日酸TANAKAのレーザー切断機械の特徴やモデルについて解説していきます。
①スタンダードなレーザー切断機械FMR2
日酸TANAKAのレーザー切断機械の中で、スタンダードかつ高い実績を持つのは、ファイバーレーザーを導入したFMR2です。
日酸TANAKAが独自に開発した専用のヘッドを搭載していて、切断面が滑らかになるのが特徴です。
軟鋼板を切断する際に、傾斜が付いてしまうベベル角の発生も抑えられます。
そのような高い精度の切断性能を持っていながら、高速での稼働が可能です。
コーナー部を切断する際の微細処理をしないことで、ヘッド部は減速や停止を行わず、常に高速で動き続けられます。
また、全面のカバーは全て開閉可能で、人が入り込めるほどのスペースが確保できるため、メンテナンスも容易です。
さらに、操作画面も日酸TANAKA独自のものが作成され、大画面によって視認がしやすくなっています。
画面にはタッチパネル式のLCDディスプレイを採用し、直感的な操作が可能です。
安全面に関しては、カバーがトーチ専用と全体にかかるものの2つが用意されています。
そして、定盤も光を反射しにくい構造となっているため、周囲に反射してしまうレーザー量を最小限に留められます。
②開先切断タイプのFMZ2
FMZ2は、ファイバーレーザーFMR2の技術と、CO2レーザーの技術を融合させたタイプの切断機械です。
12kWという高い出力で、28mmまでの鋼板を切断可能です。
そして、加工始めに行うピアシングが短時間で済むという特徴があります。
ピアシングは時間が短ければ短いほど径が小さくなり、周囲に与える影響が少なく済みます。
そのため、周囲への影響を考えた広いスペースの確保は必要なくなり、部材を最大限まで活用することができます。
また、ピアシングだけではなく、切断にかかる時間も、ヘッドの昇降速度や制御の改善によって短いです。
さらに、CO2レーザーの技術を取り入れてはいますが、あくまでもファイバーレーザー切断機械なので、構造がシンプルで消耗品が少ないです。
その分コストを安く抑えることができます。
③定尺ベッドタイプのFMM2
10×20サイズまでの定尺鋼板の切断に適しているのは、ベッドタイプのFMM2です。
ガスやミラーを使用しないファイバーレーザーなので、消耗品が少なく、なおかつ省電力で稼働させられます。
加工パレット部を含めて全体がカバーによって覆われているのが特徴で、安全性が高いです。
そして、部材を置いておくためのストッカー、部材を乗せたパレットを自動で交換できるパレットチェンジャ―と連動させられます。
それらの設備と組み合わせたオリジナルのレイアウトを作ることで、自動での大量加工も可能となります。
日酸TANAKAのガス切断機3選
次に日酸TANAKAのガス切断機械を紹介していきます。
①スタンダードなガス切断機械KT-610GMR
日酸TANAKAのガス切断機械の中で、スタンダードタイプと言えるのは、KT-610GMRです。
切断の速度を高めるために、片側ラックピニオン構造となっているのが特徴です。それでいて、両側ラックピニオンに近い安定性を実現できます。そして、駆動には安定性と耐久力のあるスチールベルトを採用し、幅広い部材の切断が可能となっています。
②安定性の高いKT-650シリーズ
安定性を求める場合は、両側ラックピニオン構造となっているKT-650シリーズが適しています。
安定した駆動によって、高い精度での切断が可能です。
そして、横移動は角バーとスチールベルトのいずれかを、トーチの本数などの条件を考えながら選択可能です。
また、KT-650シリーズには、操作性とメンテナンス性を重視したタイプもあります。速度こそ下がりますが、日酸TANAKA独自の制御装置を搭載しているため、使い勝手が良くなります。
③バリエーションが豊かなガス切断機械
日酸TANAKAのガス切断機械は、バリエーションが非常に多いです。端材からの切り出しができるKT-530GEや、幅広い厚みの部材に対応できるKT-540GX、汎用性の高さとサイズの小ささを両立しているKT-540Jなど、数多くの製品の中から選択することができます。
それぞれ切断できる範囲が異なる上に、対応できる制御装置にも違いがあります。
したがって、選択次第で細かなニーズに対応させることが可能でしょう。
日酸TANAKAのプラズマ切断機械5選
それでは次にプラズマ系の切断機械を紹介していきます。
①高速かつ高精度なKT-790PMX2
日酸TANAKAのプラズマ切断機械の中で、高い精度と動作のスピードに力を入れて開発されたのがPMX2です。
まずトーチに使用されている部品の精度が高めてあり、移動によって姿勢が変わった際にもバラつきが出にくいです。
そして、そのトーチを上下させる際のアーク電圧も、0.1V単位で調節可能です。
トーチの高さはアーク電圧に比例するため、細かなアーク電圧の調整でより繊細な稼働が実現されます。
②低コストと高性能を両立したKT-790PJX
KT-790PJXは、新型の切断装置を搭載したプラズマ切断機械です。
その切断装置は軽量かつコンパクトで、本体のサイズダウンに貢献しています。
また、耐久性が高いという特徴もあり、高頻度での交換を必要としないので、その分コストが抑えられます。
さらに、切断装置自体の性能の高さと、軽量化されたことによって、スムーズな切断動作が可能です。
停止や減速の少ない素早い動作で、部材を傷めにくく、高精度な切り出しができます。
③スピードに力を入れているPLASIANΩ
切断動作のスピードを重視して作られているPLASIANΩは、業界でも指折りの制御速度を誇ります。
トーチ部分は前後左右に移動すると同時に、上下の動きも一緒に行うため、移動距離が短くなります。
さらに、その移動時には、切断条件の切り替えとガスの制御もまとめて行うので、全体的な加工時間が短く済みます。
その上、移動距離が短い場合は上下の距離も短くなる機能があるため、近距離で上下左右の移動が多くなる、ピアシング加工の際の時間が短くなりやすいです。
その高速性能を活かしながら、高い精度で切断ができるように、PLASIANΩでは日酸TANAKA独自の条件設定が可能となっています。
その条件設定によって、トーチが部材と接触してしまうリスクが下がります。
また、加工の安定性を高めるために、デザインも工夫されています。
機体とガスの両方を制御し、ピアシング加工が安定する上に、カバーがかかる機能によって、溶けた部材が飛び散ってしまうスパッタの防止も行います。
③低コストが実現できるPLASIANΩ
定尺サイズの加工を行うPLASIANΩには、5×10サイズと5×20サイズの2通りが用意されています。
いずれも基本的な性能は同じで、切断するサイズを限定することで、省コストが実現できます。
プラズマ切断機械の中ではコンパクトなタイプですが、その中に走行レールと定盤、集塵装置が組み込まれていて、独立での稼働が可能です。
④プラズマとガスの両方が使用できるKT-650PGR
日酸TANAKAのプラズマ切断機械には、プラズマ切断機械とガス切断機械という2面性を持つものもあります。
それがKT-650PGRで、同形の製品を大量に切り出したり部材が厚かったりする場合はガス、小ロットや多品種の場合はプラズマという風に、必要に応じて使い分けることができます。
ガストーチは最大で4つ搭載できる上に、プラズマ切断装置も部材の種類や厚さに応じて交換可能です。
プラズマ切断装置は日酸TANAKA製に限定されず、別メーカー製にも対応できます。
さまざまな特徴がある日酸TANAKAの切断機械
日酸TANAKAの切断機械は、レーザー・ガス・プラズマでそれぞれ異なる特徴を持っています。
そのため、部材の厚みや質に合わせて選択することが可能です。
そして、いずれもオプションが豊富なので、細かなニーズに対応させることは不可能ではありません。
ぜひこの機会に日酸TANAKAのレーザー切断機やガス切断機、プラズマ切断機を利用し効率良く製造業を進めてみてください。
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