Mayaは3DCGソフトとして非常に優秀で、MARVELのガーディアンズ・オブ・ギャラクシーやトランスフォーマーなどでも利用されているモデリングソフトウェアです。
そこで今回は、そんなMayaを使ってキャラクターモデリングをする手順を詳しく解説していきます。Mayaを使えるようになりたいと思っている初心者の方はぜひ参考にしてください。
Mayaでキャラクターモデリングする流れ
Mayaでのキャラクターモデリングは、基本的に下記の7ステップで完了します。
- モデルのデザイン・仕様を決める
- Mayaの設定をする
- オブジェクトを追加する
- モデルを完成させる
- テクスチャをつける
- 表情を作る
- レンダリングする
Mayaでキャラクターモデリングをしたいと思ったら、この手順を踏んで作っていくと良いでしょう。もちろんこだわりたい部分は時間をかけて構いませんが、大まかな流れはみなさん同じとなります。
それではこの7ステップをもう少し噛み砕いて、細かく説明していきます。
Mayaでキャラクターモデリングする手順!
それでは実際にMayaでキャラクターをモデリングする方法を、手順に沿って詳しく解説していきます。まずは事前にMayaをダウンロード・インストールしてから下記手順を確認してください。
Mayaのキャラクターモデリング手順①モデルのデザイン・仕様を決める
まずは参考にするデザインやスケッチを準備して、作りたいモデルのデザインや仕様を決めましょう。
すぐにオブジェクトを追加してモデリングし始める人も多いですが、全体像をきちんと決めておかないとモデリングがぐちゃぐちゃになってしまいがちです。
主に前面・背面・側面や上面の3方向を書いておけばキャラクターモデリングしやすいです。
最低限3方向のスケッチは書いておきましょう。
また、この時キャラクターの特徴や服装を明確にしておくのもおすすめです。
キャラクターの基本ポーズが決めやすくなり、「風が吹いていることにしよう」「ハリがある生地にしよう」といった服装の状態も決めることができます。
Mayaのキャラクターモデリング手順②Mayaの設定をする
次にMayaの設定を始めましょう。
Mayaを立ち上げて、新しいプロジェクトを作成して基本的な設定を完了させます。
ここでファイル名や保存先を決めることになるので、自分が管理できるフォルダに設定しておきます。また、キャラクターモデリングに必要なプラグインがあればこの時点でインストールしておくと良いでしょう。
Mayaの基本操作についてはこちらの記事でも解説しています。
Mayaのキャラクターモデリング手順③オブジェクトを追加する
次に、Mayaのキャラクターモデリングで基礎となるオブジェクトを追加していきましょう。
まずはベースとなる形状を「プリミティブオブジェクト」で作成して、作った形状を変形させて大まかなボディラインを生み出していきます。
ここで最初に作ったスケッチデザインが参考になるので、どのようなキャラクターを作りたかったのか思い出しつつモデリングの形状を整えていきます。
Mayaのキャラクターモデリング手順④モデルを完成させる
次に追加したオブジェクトをキャラクターモデルとして完成させていきます。
「サブディビジョンサーフェス」という機能を使って滑らかな曲線を作成し、細部のディテールを追加して現実に近づけていく「リアリズム」という作業をします。
また、人間の場合は爪や髪の毛の細かい部分を追加してあげるとよりリアリズムが増していくので試してみましょう。
Mayaのキャラクターモデリング手順⑤テクスチャをつける
そして、よりキャラクターモデリングを現実に近づけるためにテクスチャをつけていきます。
「UVマッピング」を使用してテクスチャを適用することで、好きな模様をモデリングに貼り付けることができます。例えば洋服に模様を追加したり、肌の質感を変えることが可能です。
このテクスチャはキャラクターモデリング以外にも背景や住宅、家具などにも利用できるので、好きなテクスチャをインストールしておくとさらに幅が広がります。
Mayaのテクスチャを使う方法については下記記事も参考にしてください。
Mayaのキャラクターモデリング手順⑥表情を作る
そして、キャラクターモデリングでは表情を作ることも大切です。
具体的には「リグ」や「ブレンドシェイプ」という機能を使用して、キャラクターの表情を作成していきます。また、アニメーションにする場合はキャラクターの動きに合わせて表情を変化させておくとよりリアリティが増します。
表情に迷った場合は、キャラクターの性格を決めてその性格から基本的な表情を決めておくと良いでしょう。
Mayaのキャラクターモデリング手順⑦レンダリングする
最後にレンダリングをすると、作成した3DCGがデータとして書き出されます。
レンダリング設定を好きな風に調整して、ライティングや影の設定もここで変更することができます。
また、レンダリング後は拡張子をどうするか求められるので、下記表から自分に合う拡張子で出力すると良いでしょう。
Mayaでよく使われる拡張子 | 特徴 |
tiff |
|
png |
|
tga |
|
また、Mayaでは拡張子がカスタムできるので、基本的にどんな拡張子でも出力が可能です。
Mayaのキャラクターモデリングは複雑で時間がかかる作業ですが、上記の基本的な流れと手順に従うことで初心者でも魅力的なキャラクターを作成することができます。
Mayaのキャラクターモデリングのコツ
Mayaでキャラクターモデリングをする基本的な手順を紹介しましたが、実際にやってみるとさまざまな壁に当たることもあるでしょう。
ここではMayaでキャラクターモデリングをするときに押さえた方が良いコツについて解説していきます。
好きなキャラクターから作り始めてみよう
キャラクターモデリングをしてみたいけど、デザインも浮かばないしオリジナルキャラクターを作ることが難しいと思う人は既存のキャラクターを作って練習してみるのも良いでしょう。
上記の動画では鬼滅の刃の主人公、炭治郎をモデリングする様子を学ぶことができます。
既にいるキャラクターをモデリングすれば、模写をするようにモデリングすることができるので初心者でもやりやすいでしょう。
パーツごとにモデリングを作り込もう
キャラクターのモデリングはとても時間がかかる作業なので、一気に全体を作っていこうと考えるのではなく体のパーツごとに作り込んでいくと集中して作成できます。
顔を作る時は顔だけに集中して、その次に髪の毛を作成し体を作っていく、といったようにパーツごとに作業を行うと上手くいくでしょう。
また、「顔は綺麗に作りたいから1時間かけよう」「髪の毛は30分で行おう」などといった目安の時間も決めておくと今後モデリングの作業を効率化しやすいです。
ポリゴンは多ければ多い程良いわけではない
手や肘などの動いが多い部分は、こだわるとどんどんポリゴンが増えて複雑になっていきます。
しかし、ポリゴンが多くなると汎用性が低くなり、動きも複雑になってかなり制御が難しくなってしまいます。
ポリゴンが多ければ多いほど綺麗で柔軟な動きになりそうですが、実際に動かしてみると、作り込んだのに動きが不自然に見える…なんてこともあるので、ポリゴン数は抑えつつ綺麗に動くところを探ってみましょう。
Mayaのキャラクターモデリングが学べるおすすめセミナー
Mayaのキャラクターモデリングについては記事でも学べますが、理想的な記事を見つけるのは大変です。また、有料のコンテンツも多いためお金を払うのならセミナーを受けるのがおすすめです。
スタッフが特におすすめするのは「Maya基礎セミナー」というセミナー講座で、Mayaを触ったことがない初心者でも受講できる優しいセミナーとなっています。
Maya基礎セミナーではどんなことが学べるのかというと、
- 画面構成と基本操作
- 背景の作成
- キャラクターのモデリング
- UV展開とテクスチャ
- アニメーションの作成
このような基本操作から実際のモデリング・アニメーションの作成まで学ぶことができます。
誰でも参加しやすいセミナーなので、キャラクターモデリングをプロから学びたいと思う人はぜひこの機会に参加してみてください。
Mayaのキャラクターモデリングについてよくある質問
次に、Mayaのキャラクターモデリングでよくある質問に回答していきます。
Mayaのキャラクターモデリングについてまとめ
Mayaのキャラクターモデリングは一見難しそうですが、手順を踏んで行えば初心者でも十分行うことができます。
ぜひこの機会にMayaでのキャラクターモデリングを始めて、3DCGデザインの世界に突入してみてください。