工場などで作業するときに欠かせないマシニングセンタ。一言でマシニングセンタと言っても様々な種類があり、その内容や機能、得意な分野は違ってきます。
そこでマシニングセンタ選びにも役立つ、マシニングセンタの相場や色々なメーカーのマシニングセンタの価格などを紹介します。
マシンニングセンタとは?
マシニングセンタとは、金型を作成したり、金属部品を作るときに使われる機械のことを指します。様々な工具の機能が搭載されていて、それを自動で使い分けることが出来る便利な機械です。
研削や切断、機械加工などの機能があり、金属を扱う工場などに多く導入されています。
以前の機械は、加工の内容に合わせてスタッフが自ら工具を変えて作業を行う必要がありましまが、マシニングセンタは自動で工具を選んで交換してくれるので、現場の手間が省けます。
複雑な加工をするときにも、一部を機械に任せることもでき、人が作業する時間を短縮することが可能になりました。
マシニングセンタは時代とともに進化していって、3DCADデータを読み込むものまで出てきています。データを読み込んだら加工用のNCプログラムを作るアプリを使って、複雑な形状のものも手軽に加工出来るようになっています。
また、刃物のセッティングを手助けするツールも続々登場していて、誰でも簡単に使えるように工夫されているのも特徴です。
マシンニングセンタの相場
マシニングセンタといっても様々な種類があり、発売しているメーカーによってそれぞれの魅力や特徴は違ってきます。
基本的に、マシニングセンタはオープン価格で取り扱われることが多いので、相場価格には幅があります。1台で1,000万円というものから、高価なものだと1億円することも珍しくありません。
まずは事前にメーカーに問い合わせて、価格を確認することも大切です。オプションの有無でも金額が大きく変動するので、見積もりは必ず出して貰うようにしましょう。
色々なメーカーのマシニングセンタの価格を調べて、比較検討して選ぶようにします。
予算もあらかじめ決めておいて、予算内に収まるように努力しましょう。
マシンニングセンタ8選の価格を比較
それでは早速、以下8つの各会社のマシニングセンタの価格を比較していきます。
- 岩間工業所「TAKMill」
- ブラザー工業株式会社「コンパクトマシニングセンタ SPEEDIO s300Xd1」
- 株式会社オークマ「5軸制御マシニングセンタ UNIVERSAL CENTER MU-400V」
- NKワークス株式会社「MIni Mill2」
- 株式会社システムクリエイト「省スペースマシニングセンタ Cut-α106」
- 牧野フライス製作所「5軸制御御立形マシニングセンタ V100S」
- ヤマザキマザック「立形マシニングセンタ VCN-460」
- 松浦機械製作所「5軸制御立形マシニングセンタ MX-420 PC10」
①岩間工業所「TAKMill」
岩間工業所「TAKMill」は、初心者でも扱うことができる非常に画期的なマシニングセンタです。
さらに従来のマシニングセンタより小型化されているので、設置しやすく省スペースで管理することができます。
こちらのTAKMillは価格が要問い合わせとなってしまうので、専門のページから無料で問い合わせてみましょう。
- 標準価格 要お問い合わせ
②ブラザー工業株式会社 「コンパクトマシニングセンタ SPEEDIO s300Xd1」
引用:ブラザー工業株式会社
2022年4月に発売された「コンパクトマシニングセンタ SPEEDIO s300Xd1」は、工具の交換作業や作業時間を同時に行うことでスピーディーに加工が完了するマシニングセンタです。
ブラザー工業株式会社で販売してきた従来型のモデルと比べても、生産性は1%以上もアップしています。作業の効率化を実現しことで他の作業に時間を使う、生産量をアップさせることも夢ではありません。大型のタッチパネルも搭載されていて画面が見やすく、操作がやりやすいのも嬉しいポイントです。
- 標準価格 792万円
③株式会社オークマ 5軸制御マシニングセンタ「UNIVERSAL CENTER MU-400V」
使いやすさや広い加工領域、高性能な加工などを全て盛り込んだのが、5軸制御マシニングセンタ「UNIVERSAL CENTER MU-400V」です。
コンパクトなスペースに収納することができ、場所を取りません。
旋削加工と5軸複合加工の組み合わせによって、作業の効率化や高高精度な切削加工を実現しています。加工が難しいとされている飛行機の部品や宇宙開発に関わるアイテムの制作でも、このマシンが活躍しています。
- 標準価格 3,350万円
④NKワークス株式会社 「MIni Mill2」
引用:NKワークス株式会社
コストパフォーマンスに優れていて、初心者でも気軽に購入することが出来ると言われているのが、「MIni Mill2」です。
シンプルな機能だけを搭載していて、ちょっとした小物部品や試作品の制作などに向いています。
価格の手軽さから、学校などの教育機関にも導入されているシリーズになります。
他のマシニングセンタの補助的なものとして購入する人も増えているのです。
- 価格 100万円から500万円(オプションなどによって変動)
⑤株式会社システムクリエイト 省スペースマシニングセンタ「Cut-α106」
ものづくりにこだわりを持っている顧客の要望に応えるために誕生した、高性能なマシンの一つです。主軸回転数は最大で10,000min-1、早送りでの速度は20,000mm/minとなっていて、高速加工が出来るのが魅力的です。
制御装置として使われているのら大きなタッチパネルで、一つ一つの操作を確認しながら操作を進められます。ダイレクト機構であるATCは、16本も収納可能となっています。
- 標準価格 1,190万円
⑥牧野フライス製作所 5軸制御御立形マシニングセンタ「V100S」
引用:牧野フライス製作所
同時の5軸加工ができ、スラントタイプの主軸を搭載しているのが「V100S」です。
以前発売されていた「V80S」や「V90S」に続くシリーズで、今までで最大の大きさとなっています。5軸が滑らかに動いて、高品質な仕上げ作業も行ってくれるのです。
大きな金型はクレーンを使って搬入出来るようになっていて、作業する人の負担も軽減します。
- 標準価格 8,900万円
⑦ヤマザキマザック 立形マシニングセンタ「VCN-460」
引用:ヤマザキマザック
重切削加工が得意なマシニングセンタが、「VCN-460」です。
1万2,000回転する高トルクを主軸として、重切削加工能力を上げているのです。
従来型のY軸ストロークとテーブルサイズを伸ばし、積載可能な範囲を拡大しました。
高まる自動化のニーズにも応えられるように、工場などの配置や生産数に合わせて自動システムを構築することも出来るのはこのマシンならではです。
さらに潤滑油の消費量を抑えたり、省エネにしたりと環境にも優しい仕組みが採用されています。
- 標準価格 1,510万円
⑧松浦機械製作所 5軸制御立形マシニングセンタ「MX-420 PC10」
引用:松浦機械製作所
松浦機械製作所が販売してきた「MX」シリーズの一つで、シリーズの開発で培ってきた高い操作性と加工能力を引き継ぎつつ、フロアパレットシステム「PC10」を加えています。
システムを加えることで、長時間の無人運転や変種変量生産も出来るのです。IoTに対応出来るように、機械の稼働状況を確認することが出来る「稼働情報監視機能」もあります。
- 標準価格 3,450万円
マシニングセンタの価格による違い
高いマシニングセンタは、搭載されている機能の数が多く、様々な加工に対応していることがほとんどです。精度の高い加工をすることもでき、品質の良いものが出来上がる傾向にあります。
手動での作業に比べても綺麗な仕上がりになり、見た目も美しくなるのです。
高いマシニングセンタは大型の部品の加工もでき、船や飛行機などの部品も作れます。
作業工程が自動化されていることも多く、複雑な加工も短時間ですぐに仕上がります。
一方で、安いマシニングセンタは最低限の機能が搭載されていて、シンプルなつくりです。
最低限の作業のみ、シンプルな機能で十分だという人に選ばれています。コンパクトに出来ているものがほとんどで、設置場所を気軽に移動することが出来るのも安いマシニングセンタの良いところです。
また無駄な費用を掛けずに手に入りるので、コスト削減にも繋がります。メンテナンスも比較的楽なので、長く使い続けられるのも安いマシニングセンタの魅力になります。
見積もりで正確な価格を把握しよう
マシニングセンタには標準価格はありますが、きちんとした販売価格を提示していることはほとんどありません。購入者が希望するオプションなどによって価格はが大きく変動することからまずは標準価格を提示して、オプションを加えると金額が変わるとアナウンスしているのです。
正確な価格を知りたいときには、オプションを含めた見積もりで確認しましょう。