LMS(学習管理システム)は、人材教育や研修を効率よく行うために使われているシステムです。LMSはeラーニングだけでなく、進捗管理、データ分析、学習方法など、現場を使いやすく変える仕組みとして注目されています。
本記事では、おすすめLMSを17選紹介します。基本と種類、失敗しないためのポイントなどもまとめているので、LMSについて学びたい方はぜひ参考にしてください。
LMS(学習管理システム)とは?
LMS(Learning Management System)は、企業や教育機関で行われる研修や学習活動を一元的に管理・運営するためのシステムです。受講者の学習履歴や進捗を記録し、教材配信やテスト、評価までをオンラインで完結できます。
近年では、多様な働き方や現場教育への対応が求められており、LMSは人材育成のDXを推進する基盤として注目されています。
eラーニングとLMSの違い
eラーニングは「オンラインで学ぶ仕組み」そのものを指すのに対し、LMSは「その学びを管理・運営するシステム」です。
eラーニング教材をLMS上で配信すると、誰がどこまで学んだか、理解度はどうかといった情報を可視化できます。LMSはeラーニングを含む研修全体を設計・管理するための中核的なプラットフォームです。
製造業・建設業に最適なLMS
製造業や建設業では、現場作業者の安全教育、技術継承、品質管理に関する研修が多いので、効率化のためにLMSを利用する企業が多いです。現場にいながらスマートフォンやタブレットで受講できるモバイル対応のLMSは特に利用されています。
LMSの主要な種類と特徴

LMSには提供形態や利用目的に応じて、複数のタイプが存在します。ここでは、LMSの種類や特徴を見ていきましょう。
- クラウド型とオンプレミス型
- 特化型と統合型
- 企業向けと教育機関向け
①クラウド型とオンプレミス型
LMSを運用する際、導入方法によって、企業のコストや運用負荷に大きく影響します。クラウド型はインターネット経由で利用できる手軽さが魅力で、オンプレミス型は自社専用環境での安定運用が特長です。ここではクラウド型とオンプレミス型について解説します。
クラウド型LMS
クラウド型LMSは、ベンダーが提供するサーバー上で運用されるタイプです。自社でサーバーを構築する必要がなく、ブラウザやアプリからすぐに利用を開始できます。初期費用が比較的抑えられるうえ、アップデートや保守も自動で行われるため、システム運用の負担を減らしたい企業におすすめです。
オンプレミス型LMS
オンプレミス型LMSは、自社サーバーにシステムを構築して運用するタイプです。自社のセキュリティポリシーに沿って運用でき、機能のカスタマイズができます。大規模な企業や機密性の高い業種におすすめです。
②特化型と統合型
LMSには、特定の機能や用途に焦点を当てた「特化型」と、企業の人材管理全体を包括的にサポートする「統合型」があります。ここでは、それぞれの特徴と活用シーンを紹介します。
特化型LMS
特化型LMSは、安全教育、製造技術研修、資格管理、セールストレーニングなど、特定の目的や業務領域に強みを持つシステムです。現場教育向けに動画教材の視聴履歴を細かく追跡できるタイプや、コンプライアンス研修に必要なテスト・証跡管理が充実したタイプなどがあります。
自社の教育テーマが明確な場合や、限られた範囲で成果を上げたい場合におすすめです。
統合型LMS
統合型LMSは、企業全体の人材育成やスキルマネジメントを包括的に支援するタイプです。社内研修やeラーニングに加え、人事システムと連携し、社員のスキルデータも管理できます。大企業やグローバル企業での採用が多く、長期的な人材育成を重視する企業におすすめです。
③企業向けと教育機関向け
LMSは利用する組織の性質によって求められる機能が異なります。企業向けは社員教育やスキルアップを目的としており、教育機関向けは授業運営や学習成果の管理などに特化しています。下記では、企業向けと教育機関向けについて詳しくまとめました。
企業向けLMS
企業向けLMSは、社員研修・コンプライアンス教育・スキル習得などを効率的に推進するために設計されています。従業員の受講履歴や理解度を可視化し、部署や職種ごとに最適な教育カリキュラムの設定が可能です。
動画教材やeラーニングとの連携、自動レポート出力、評価管理など、人材育成をサポートする機能が備わっています。
教育機関向けLMS
教育機関向けLMSは、学校や大学などで講義管理や学習進捗の可視化を行うためのシステムです。教材配信、出欠管理、課題提出、成績評価など、授業運営に必要な機能を統合的に備えています。
オンライン授業やハイブリッド授業に対応するLMSも増えており、教育現場のデジタル化を支える重要なツールとなっています。
下記でも、LMSの種類について詳しくまとめています。ぜひ参考にしてください。
おすすめのLMS17選

LMSは企業規模や業務内容によって必要な機能や導入形態が大きく異なります。ここでは、「大手企業向け」「中小企業向け」「特化型・専門性重視」の3タイプに分類し、各サービスの特徴や推奨ポイントを分かりやすく紹介します。
- 大手企業におすすめのLMS
- 中小企業におすすめのLMS
- 特化型・専門性重視の企業におすすめのLMS
大手企業におすすめのLMS(5選)
大規模組織に対応したサービスを5選紹介します。サービス名、提供形態、特徴や詳細を参考にして自社に合ったLMSを選びましょう。
| サービス名 | 提供形態 | 特徴 |
| ①CAREERSHIP | クラウド・オンプレミス |
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| ②Cornerstone LMS | クラウド |
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| ③SumTotal | クラウド・オンプレミス |
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| ④Learn365 | クラウド |
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| ⑤Generalist/LM | クラウド・オンプレミス |
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①CAREERSHIP(株式会社ライトワークス)
CAREERSHIPは、柔軟な組織管理、多拠点配信、スキルマップ導入、専任サポート体制などがある統合型のLMSです。大手企業にも導入実績があり、伴走型コンサルティングやBPOサービスも充実しています。
②Cornerstone LMS(コーナーストーンオンデマンドジャパン)
Cornerstone LMSは、AI活用による学習最適化、コンプライアンス管理、モバイル対応、分析機能などが備わっているクラウド型LMSです。グローバル企業や多拠点運営でも活躍しています。
③SumTotal(サムトータル・システムズ)
SumTotalは、人事・タレントマネジメント連携が強みの統合型LMSです。従業員データと研修情報を統合管理できるため、特に大企業やグローバル展開の組織におすすめです。
④Learn365(株式会社ソフィア)
Learn365は、Microsoft365と連携し、研修運営・資料管理・人的資本管理を一元化できるLMSです。クラウドによる迅速な導入とモバイル対応、研修履歴分析の機能が特徴です。
⑤Generalist/LM(東芝デジタルソリューションズ)
Generalist/LMは、オンプレミス・クラウド両対応した大規模組織や法令順守教育などに強みを持つLMSです。顔認証・集中度計測などの機能も備わっています。
中小企業におすすめのLMS(6選)
中小企業では、初期投資やランニングコストの抑制、シンプルな操作性、段階的な導入が重視されます。ここでは、中小企業向けのLMSを6選解説します。
| サービス名 | 提供形態 | 特徴 |
| ①ナレッジデリ | クラウド |
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| ②学び~と | クラウド |
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| ③LearningWareシステム | クラウド・オンプレミス |
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| ④Leaf Lightning | クラウド |
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| ⑤eden LMS | クラウド |
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| ⑥AirCourse | クラウド |
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①ナレッジデリ(株式会社デジタル・ナレッジ)
ナレッジデリは、LMS機能にコンテンツ作成・管理機能を統合したeラーニングサービスです。PowerPoint・Word・HTML・SCORMなど既存資料をそのまま活用でき、新規教材の作成も簡単です。Webブラウザから全ての操作ができるため、初期から運用までオンラインで完結できます。
②学び~と(エスエイティーティー株式会社)
学び~とは、スマートフォンやタブレットに対応し、受講者の生活リズムに合わせた学習が可能です。無料トライアルもあるので導入前に試すことができます。小規模チームから導入を開始する企業におすすめです。
③LearningWareシステム(株式会社プロシーズ)
LearningWareは、中小企業の経営課題(コンプライアンス教育、法改正対応、技術伝承、営業力強化など)を解決するための機能が充実しています。クラウド型・オンプレミス型両方に対応しており、カスタマイズ性が高いので人気があります。
④Leaf Lightning(株式会社インソース)
Leaf Lightningは、集合研修・eラーニング・WEB研修など全ての教育形態に対応しており、動画容量・同時アクセス数が無制限なのが、大きなメリットです。中小企業から大規模企業まで幅広い企業におすすめです。
⑤eden LMS(エデン株式会社)
eden LMSは、ユーザー数を1ヶ月単位で柔軟に変更できるクラウド型LMSです。eラーニングだけでなく、集合研修や実技講習などのオフラインイベントもシステムで一元管理できるため、人事評価と組み合わせた人材育成をしたい企業におすすめです。
⑥AirCourse(KIYOラーニング株式会社)
AirCourseは、自社のオリジナルコースが簡単に作成・共有でき、さらに進捗管理や理解度測定も一元化可能です。多様なテーマ別研修が揃っているため、初めてLMSを導入する中小企業におすすめです。
特化型・専門性重視の企業におすすめのLMS(6選)
特定領域の学習や、高度な教育機能・技術を重視する企業には、専門性に特化したLMSが適しています。ここでは、特化型・専門性を重視したLMSを6選見ていきましょう。
| サービス名 | 提供形態 | 特徴 |
| ①iStudy LMS | クラウド・オンプレミス |
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| ②Multiverse | クラウド |
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| ③Platon | クラウド・オンプレミス |
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| ④Coursebase | クラウド |
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| ⑤GLOPLA LMS | クラウド |
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| ⑥manebi eラーニング | クラウド |
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①iStudy LMS(株式会社ODKソリューションズ)
iStudy LMSは、eラーニングはもちろん、集合研修の受講案内・出欠管理・結果記録、社員のスキルまで管理可能です。PowerPointやフラッシュアニメーション、動画を活用したコンテンツを作成したい企業におすすめです。
②Multiverse(ネットラーニング)
Multiverseは、eラーニングとオンライン・集合研修の一元管理が特徴で、Zoom連携やライブ研修、オンデマンド配信に対応しています。また、顔認証機能により離席やなりすましを自動検知しコースを停止する機能も備わっています。
③Platon(ロゴスウェア株式会社)
Platonは、多言語対応、柔軟性を強みとするLMSです。外部システムと連携しやすく、受講者画面は外部ファイル設定だけで多言語化できるため、グローバルな企業におすすめです。
④Coursebase(コースベース株式会社)
Coursebaseは、ストレージ容量・ストリーミング・同時アクセス数が無制限なので、大人数の同時学習におすすめです。また、AI機能により、コース概要やテスト問題を自動作成できるため、工数削減にも繋がります。
⑤GLOPLA LMS(株式会社グロービス)
GLOPLA LMSは、ビジネススキルや経営教育に特化しているため、効率よく人事育成を行いたい企業におすすめです。シンプルで直感的なUIが特徴なので、パソコンが苦手な社員にも操作可能です。
⑥manebi eラーニング(株式会社manebi)
manebi eラーニングは、豊富なコンテンツライブラリと、AI搭載LMSが特徴のeラーニングシステムです。AIに研修ジャンルや時間を指定するだけで最適な研修プランを自動提案してくれます。数多くの導入実績があるため、中小企業から大企業まで幅広く活用されています。
下記でも、おすすめのLMSを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
LMS選定で失敗しないための5つのポイント

LMS導入は研修効率化だけでなく、企業の人材育成やDX推進に大きな影響を与えるため、慎重な選定が重要です。ここでは、選定に失敗しないためのポイントを5つ解説します。
- 導入目的と要件の明確化
- 運用規模とコストの適正化
- 機能要件とカスタマイズ性
- サポート体制と導入実績
- セキュリティと拡張性
①導入目的と要件の明確化
まず最初に、自社の教育課題や目標に沿って「なぜLMSが必要か」「どのような学習を管理したいか」を明確にしましょう。新人研修、法令順守教育、技術伝承、営業力強化など、導入目的を具体的に洗い出すことで、選定すべき機能や重視ポイントが見えてきます。
②運用規模とコストの適正化
導入する際は、必要なユーザー数や拠点数、将来的な規模拡張を見越して、LMSの運用規模とコストをチェックしましょう。クラウド型は月額課金なので、低コストで始めたい企業におすすめです。運用の際は、教材作成やサポート費用・追加機能の料金も含めた総コストで予算を検討しましょう。
③機能要件とカスタマイズ性
LMSを活用する際は、受講管理・教材配信・テスト・進捗管理などの基本機能をはじめ、自動化、多言語対応、スマホ・タブレット最適化など自社に必要な機能を見極めて導入しましょう。標準機能で足りない要件がある場合は、カスタマイズの可否や追加費用も要確認です。
④サポート体制と導入実績
LMSは、導入初期のコンサルティングや、運用中のサポート体制(トラブル対応、研修、アップデート)など、サポートレベルによって社内運用の安定性が左右されます。自社業種・規模と似た実績を持つベンダーを選びましょう。
⑤セキュリティと拡張性
LMSは社員情報や研修データなど機密情報を扱うため、通信の暗号化・アクセス管理・法令順守などセキュリティ対策が必須です。
クラウド型の場合はデータ保管場所やセキュリティ認証(ISOなど)も要確認です。将来的な組織拡大・他システム連携・新機能追加といった拡張性も選定基準となります。
おすすめのLMSまとめ
LMSは企業の人材育成を効率化し、組織の成長を支える重要なツールです。本記事で紹介した様々な提供形態や特徴を持つLMSの中から、自社の業務形態とニーズに合った最適なシステムを選ぶことが、導入成功と研修効果の最大化につながります。LMSを活用して優秀な人材を育成しましょう。