CADオペレータとして活躍している人の中で、より良い条件の職場を探している人もいるのではないでしょうか。また、人間関係で悩んでいたり職場が遠く通勤が大変だったりする理由で、転職を検討するケースもあります。
CADオペレータに限らず、エンジニアが転職する際にはどのような方法で転職活動をおこなえば良いのでしょうか。本記事では、エンジニアが転職する際のポイントを紹介します。
エンジニアが転職を希望する理由5選
エンジニアが転職を希望する理由には、様々なものがあります。特に、以下5つのような理由を挙げるケースが多いです。
- 給与面に不満がある
- 業務内容に不満がある
- 人間関係が悪い
- 将来に不安を感じている
- キャリアに不安を感じている
各理由について、詳しく解説します。
給与面に不満がある
労働者側からすれば、少しでも良い仕事をして会社に貢献すると同時に、対価として高い給与を得たいと思うものです。ただし、実際にはどれだけ会社に貢献しても思うように給与が上がらないというケースが多くあります。
また、労働時間が長いにも関わらず、似合った対価が得られなければ不満に感じるものです。エンジニアの場合、基本的にチームを組んで仕事をするケースが一般的です。
対応するプロジェクトによりチーム構成が変化しますが、自分が対応するプロジェクトにより求められるスキルも変化します。自分の能力を十分に発揮できないプロジェクトで仕事しても、結果として成果を上げることができずに給与面で不満を感じるケースが多いです。
さらに、クライアントやプロジェクト内で高い評価を得ていたとしても、上司からの評価を得られないと給与面に反映されにくい傾向があります。
業務内容に不満がある
働く側からすれば、自分がやりたいことを思う存分やりたいと感じているものです。ただし、実際には自分がやりたいことだけを担当させてもらえる確証はありません。
例えば、自分はCADで設計することが得意で設計を中心に仕事したいと考えていても、マネジメント層の場合はチームの取りまとめなどの業務も担当しなければなりません。自分のスキルを存分に活かせるかどうかだけでなく、与えられたポジションでの仕事も必要となるわけです。
自分がやりたい仕事を担当させてもらえないと能力を活かせないと感じ、転職を考える大きなトリガーとなります。
人間関係が悪い
エンジニア業務の場合、自分だけで仕事を進めるのはまず困難です。チームを編成してプロジェクト形式で対応に当たるのが一般的です。
チームで仕事をする場合、人間関係は非常に重要な要素となります。チームメンバーがそれぞれ違う方向にベクトルが向いていては、チームとしてのパフォーマンスを発揮できません。
そこで、チーム間での連携が非常に重要となりますが、人間関係が悪いと仕事が滞ってしまいがちです。また、上司とそりが合わない場合は上司からの発言がストレスとなってしまい、仕事のパフォーマンス低下などを招くリスクがあります。
自分が変わることで改善を図るのが困難なケースもあり、転職により新しく人間関係を築いてやり直したいというケースも多いのです。
将来に不安を感じている
エンジニアの世界は一定のニーズがある一方で、将来までそれが継続するとは限りません。特に、最近では生成AIの誕生によってエンジニアの仕事も絶対安泰とは言い切れなくなっています。
そこで、エンジニアとしての将来性に不安を感じてしまい、転職を検討するケースがあるのです。また、企業の業績や経営方針を確認した上で、将来性がないと見限り転職する場合もあります。
業績が悪いにも関わらず手をこまねいていて、将来的に小規模な下請け企業となる可能性があれば、将来性はないと考えてより上位の企業への転職を考えるものです。以上のように、雇用されている企業の将来に不安を覚えている場合、転職を検討する大きなきっかけとなります。
ほかにも、人事制度の大きな見直しがある場合に自分が適切に評価されないと考えて、転職する場合もあります。
キャリアに不安を感じている
所属している企業において、自分のキャリアを活かせない、キャリアアップを望めないと感じて転職に至るケースもあります。一見すると好待遇を受けられるように見える企業でも、入社後には簡単な業務しか担当させてもらえない場合があります。
また、保有しているスキルだけで対応可能な業務のみを担当させられても、新たなスキルの習得は期待できません。さらに、プロジェクト全体の中で下流ばかりを担当していると、上流で必要となるスキルや経験を養う機会を得られないものです。
そこで、より自分がキャリアアップしてエンジニアとして活躍したい場合、転職を検討する機会が多いです。
エンジニアが転職を希望する機会が多い3つの理由
エンジニアが転職を希望する機会が多く、実際に転職数が多いのには主に以下3つの理由があるためです。
- 売り手市場が続いていること
- キャリアアップを目指している人が多いため
- 企業によって待遇差が顕著であるため
各理由について、詳しく解説します。
売り手市場が続いていること
エンジニアに関するニーズは、年々高まりを見せています。特に、AIやIoTを活用した製品やサービスの開発が相次いでおり、クラウド環境への移行も進む中でエンジニアの確保が急務となっているのです。
求職者側としては、多くの選択肢から自分が希望する企業を選択しやすい売り手市場となっているので、転職したいと考える方が多いのです。また、入社する企業の選択肢が多いので、異なる業種や職種への転職を実現しやすい傾向もあります。
キャリアアップを目指している人が多いため
エンジニアの業界では、より自分のスキルを高めてキャリアアップしたいと考えている人は多いです。エンジニアとしてプロジェクトの一員として活躍する場合、基本的に対応できる業務範囲は限定されます。
CADを用いた設計を担当する場合、上流の仕事に携わる機会が少なくなり、どうしても狭い範囲の業務しか担当できません。これにより、より幅広いスキルを得たいと考えている方にとっては、物足りなさを感じてしまいがちです。
チーム編成が固定化されてしまうケースも多いので、いつものメンバーといつもの仕事しかできないと経験を積むきっかけも少なくなります。エンジニアとして高収入を得るためには、ディレクションやマネジメント層を目指せるかが重要となります。
そこで、キャリアアップを目指しより上流の仕事を担当できる企業への転職を希望する方が多い傾向にあるのです。
企業によって待遇差が顕著であるため
企業によって、スキルに対する対価が異なるケースが多いです。非常に優れたスキルを保有していたとしても、それが企業側に適切に評価されなければ給与アップは見込めません。
これにより、自分の能力を適切に評価してくれる企業への転職を考えるのは必然的な行動と言えます。また、最近では収入面だけでなく自分らしい働き方ができるかを重視するパターンも多いです。
残業時間がどれだけあるのか、休日出勤はどの程度あるのかなどの処遇面は、企業によって異なるものです。多くのエンジニアは、収入面と同時に働きやすさを求めている状況となっており、企業側も働きやすさをアピールする傾向が見られます。
エンジニアとして転職する際に成功を納めるポイント
エンジニアとして転職する際に、売り手市場だからと言って戦略もなく転職活動しても、成功を納めることは困難です。そこで、転職を成功させるためにも以下の対応が必要です。
- 転職する理由を明確にする
- 自分のスキルを棚卸する
- 転職エージェントを活用する
各ポイントについて、詳しく解説します。
転職する理由を明確にする
転職を検討する最初の段階において、転職理由を明確にしてください。例えば、年収アップや待遇改善を狙って転職する場合、その希望を叶えることができる企業をターゲットに転職活動しなければなりません。
転職理由については、職種や企業を選定する際の重要なポイントとなる関係上、最初に明確にしておき転職活動をおこなってください。
自分のスキルを棚卸する
転職活動する際には、職務経歴書の作成が必須です。職務履歴書には、自分が経験したことや強みなどを記載していくことになりますが、自分の強みはどのような点にあるのかを明確にする必要があります。
そこで、自分のスキルを冷静になって棚卸することが重要です。スキルの棚卸時に注意したいのは、過度な主観を入れないことです。
主観が入ると、どうしても自身のスキルを過大または過小に評価しがちとなり、正しく棚卸できません。どうしても主観が入って冷静に棚卸できない場合、第三者から客観的に評価してもらう方法があります。
転職エージェントを活用する
転職をどのように進めれば良いかで悩むケースが多いですが、そこで利用したいのが転職エージェントです。転職エージェントは、転職希望者のアドバイザーとなる存在であり、最適な求人を紹介してもらえます。
転職エージェントサービスに登録すると、基本的に個別の担当が付いて様々なサポートを受けられます。スキルの棚卸や面接のコツを伝授してもらえるなど、転職をよりスムーズかつミスマッチが発生しないように対応可能です。
転職エージェントは、基本的に無料で利用できるので転職活動に慣れていない方はぜひ利用したいものです。
エンジニアの転職についてまとめ
エンジニアが転職を考えている場合、少しでも好条件の転職先を見つけたいものです。また、ミスマッチを防止しながら思い通りの転職先に転職できるかが鍵となります。
今回紹介したポイントを重視して、エンジニアとしてより好条件な転職先を見つけて、自分のスキルを存分に発揮してみてはいかがでしょうか。
