近年、ビジネスの現場では「データに基づく意思決定」の重要性が高まっており、データ分析の基礎スキルは多くの職種で必須とされています。
本記事では、これからデータ分析を学びたい方に向けて、必要な知識やツール、学習方法を解説しつつ、おすすめの基礎講座12選を紹介します。ExcelやPythonを使った講座、無料で学べる公的講座まで幅広く取り上げているので、目的やレベルに合った講座選びの参考にしてください。
データ分析の基礎とは
業種や職種を問わず、あらゆるビジネスシーンで「データをもとに判断する力」が求められています。特に、売上分析や業務改善、マーケティングの成果検証などにおいて、数値を適切に読み解き、施策につなげるスキルは欠かせません。この章では、データ分析の基本的な概念と、それを支えるスキルやツールについて解説します。
データ分析が求められる背景
ビッグデータやAIといった技術の進化により、企業が扱うデータ量は年々増加しています。その一方で、膨大なデータを「収集する」だけでなく「活用する」力が不足しているのです。
経営判断のスピードが求められる現代において、勘や経験に頼った判断ではなく、データをもとにロジカルに分析し、根拠をもって提案・改善できる人材が重宝されています。特にマーケティング、営業、商品企画、経営企画などの職種では、データ分析の基礎を身につけていることが競争力の一部となりつつあるでしょう。
初心者が身につけるべき基本スキル
データ分析をこれから学ぶ人にとって、最初に押さえるべきは「分析の基礎的な考え方」と「ツールの基本操作」です。
必ずしも高い数学力や専門知識が必要なわけではなく、ビジネスに活かせる視点と、データを扱うための最低限の素養があれば十分にスタートできます。
初心者がまず習得したいスキルには、以下のようなものがあります。
- データの種類や構造を理解する
- グラフや統計量を使ってデータを要約する
- ExcelやPythonでデータを整形・加工する
- 仮説を立ててデータで検証する考え方
- レポートや資料として結果を伝えるスキル
スキルは、段階的に学ぶことで自然と身につきます。まずはExcelやCSVファイルのデータ操作から始め、慣れてきたら簡単な分析フレームワークや可視化ツールに触れていくとよいでしょう。
最終的には、データを使って業務改善や施策立案ができる「実務レベル」のスキルを目指すことが重要です。
どのようなスキルが必要か具体例を知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてください。
よく使われるツールと手法
データ分析に使われるツールや技術はさまざまですが、初心者にとって扱いやすく、かつ実務でも頻繁に用いられているものを理解することが大切です。
ここでは代表的なツールと手法を整理して紹介します。
| ツール/手法 | 特徴・用途例 |
|---|---|
| Excel | 集計・グラフ・ピボット・関数処理などに活用される基本ツール |
| Python(Pandasなど) | プログラミングによるデータ加工・分析の自動化が可能 |
| SQL | データベースからのデータ抽出に使われる標準言語 |
| 可視化ツール(Tableau、Power BIなど) | 分析結果をグラフィカルに伝える際に活用される |
| 基本統計手法(平均・中央値・相関など) | データの傾向や関係性を把握するための基礎分析方法 |
| 機械学習(回帰、分類など) | 予測やパターン抽出などの高度分析に用いられる |
まずはExcelでの集計やグラフ作成、基本的な統計量の理解から始めるのがおすすめです。その後、PythonやSQLなどを用いた効率的なデータ処理や、可視化ツールによるアウトプットスキルを高めていくことで、実務でも通用するデータ分析力が身につきます。
分析手法についても、最初は「平均」や「相関」といった直感的に理解しやすいものから取り組むとよいでしょう。
データ分析の学習を始める前に押さえておきたいポイント

データ分析を学ぶにあたって、多くの初心者が悩むのが「どこから学習を始めるべきか」「何を使えばよいのか」といった選択の部分です。分析ツールや講座の種類も多岐にわたるため、自分に合った学習方法を見極めることが、無理なくスキルを習得するための第一歩となります。
ここでは、学習を始める前に知っておきたい基本的な考え方を整理しましょう。
プログラミングは必要か?
結論から言えば、データ分析の入門段階では「必ずしもプログラミングが必要」というわけではありません。特にExcelを使った分析であれば、関数やピボットテーブルを活用することで、かなり多くの分析業務がこなせます。
ただし、扱うデータ量が増えたり、自動化や効率化、複雑な処理を行いたい場面では、Pythonなどのプログラミング言語を習得することで大きなメリットが得られるでしょう。
そのため、最初はプログラミングなしで基礎を身につけ、必要に応じて段階的にPythonやSQLなどを取り入れていく学習スタイルが現実的です。
ExcelとPythonどちらから始めるべきか
多くの人が最初にぶつかる悩みが、「ExcelとPythonのどちらを使って学ぶべきか?」という問題です。
結論としては、自分の目的や業務環境に合わせて選ぶことが最も重要です。
| 学習ツール | 向いている人・目的 | 特徴 |
| Excel | データ分析初心者、事務・営業職など | 操作が視覚的で直感的、社内での利用率が高い |
| Python | 自動化・効率化を目指す人、分析業務が多い人 | 高度な処理・大量データの扱いに強い、再利用性が高い |
もしあなたがすでにExcelを日常的に使っているのであれば、まずはExcelでの分析を深めることをおすすめします。一方、将来的にデータサイエンティストを目指したい、あるいは業務で大量のデータ処理が求められる環境にある場合は、Pythonから学ぶ選択も有効です。
Pythonから学び始めたいと考えている方には、「Python基礎セミナー」がおすすめです。基礎から応用まで学べる短期集中型の講座で、Python未経験者でも安心して受講できます。
セミナー名 Python基礎セミナー講習 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 27,500円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング
RとPythonどちらから始めるべきか
データ分析の学習を進めていくと、「RとPython、どちらを先に学ぶべきか?」という疑問を抱く方も多くいます。
統計解析に強いRと、機械学習や自動化に適したPythonということを念頭に、自分の目的や業務領域を明確にし判断しましょう。
| 学習言語 | 向いている人・目的 | 特徴 |
|---|---|---|
| R | 統計解析・研究職、データ可視化を重視したい人 | 統計手法が豊富、グラフ表現に優れ、論文やアカデミック分野での利用が多い |
| Python | 機械学習・AI・業務自動化を目指す人 | 幅広い用途に対応、可読性が高く、エンジニアからビジネス職まで広く使われている |
たとえば、医療・経済・心理などの分野で高度な統計解析を行いたい人にはRが適しています。一方で、AIやWebアプリ、業務効率化など多目的な開発・分析に挑戦したい人はPythonが好まれます。
将来的にエンジニアリング寄りのスキルも身につけたいならPython、アカデミックなデータ解析に特化したいならR、と目的から逆算して選びましょう。
おすすめのデータ分析の基礎講座12選

データ分析を効率的に学ぶためには、自分の目的やスキルレベルに合った講座を選ぶことが重要です。
ここでは、数ある講座の中から「初心者でも取り組みやすい」「実務に直結しやすい」「継続的な学習につながる」といった観点で厳選した12の基礎講座を紹介します。
| 講座名(運営) | 学習形式 | 使用ツール | 特徴 | 価格帯 |
|---|---|---|---|---|
| ①総務省 DSS 講座 | 無料MOOC | Excel/統計 | 統計リテラシー重視、公的講座 | 無料 |
| ②Gacco 入門 | オンライン | Excel/統計 | 基本的な分析スキルを動画で学習 | 無料 |
| ③JMAM 分析研修 | ライブ研修 | Excel | 1日完結、実務向け構成 | 約55,000円 |
| ④インソース研修 | 対面/Zoom | Excel | ビジネス課題に基づく実践内容 | 約40,000円〜 |
| ⑤SkillUp AI DS基礎 | eラーニング | Excel | 統計検定対応、動画+資料 | 66,000円 |
| ⑥スキルアップAI ML | ライブ/動画 | Python | E資格対応、ハンズオン多め | 約165,000円 |
| ⑦京都大学R講座 | 動画+ライブ | R | 統計学基礎、文系にも配慮 | 約8,000円 |
| ⑧TechAcademy Python | オンライン | Python | ビジネス人材向けカリキュラム | 約180,000円 |
| ⑨Udemy DS講座 | オンライン | Python等 | 多ジャンル、価格帯広め | 1,000円〜20,000円 |
| ⑩Internet Academy | 対面/eラーニング | Python | 実務課題重視、社内研修にも対応 | 要問合せ |
| ⑪宣伝会議 Excel分析 | オンデマンド | Excel | マーケター向け、可視化特化 | 49,500円 |
| ⑫NTTデータ研修 | 対面/eラーニング | Python | 統計・ML基礎を2日間で学習 | 132,000円 |
公的機関の無料講座から、ビジネス現場で使える有料研修、そして自宅で学べるオンラインコースまで幅広く取り上げています。
① 総務省「データサイエンス・オンライン講座」
総務省が提供する無料のオンライン講座で、統計リテラシーの向上と公的統計の活用を目的に作られています。
動画と演習を通じて、平均・分散・相関などの統計の基本から、e-StatやJSTAT MAPといったオープンデータの活用方法まで体系的に学べます。難解な数式はなく、初学者や文系出身者でも安心して学べる内容が特徴です。特に公的機関で働く人や、正確なデータ解釈力を身につけたい方におすすめです。
② Gacco「社会人のためのデータサイエンス入門」
Gaccoは国が支援する大規模公開オンライン講座で、本講座は慶應義塾大学などの有名大学教授陣が監修しています。全4週の構成で、統計的なものの見方、グラフ作成、データの読み取り、公的データベースの使い方まで、幅広く学習できます。
動画視聴と確認テストで進行し、自分のペースで学べるのが魅力です。学習後に修了証が発行されるため、履歴としての活用も可能です。
③ JMAM「データ分析基本コース」
ビジネス現場で即活用できるExcelベースの分析スキルを1日で学べる実践型研修です。
ヒストグラムや標準偏差、散布図といった基本的な統計処理を通じて、データの可視化や傾向把握の力を養います。Zoomを活用したオンライン開催で、双方向のやり取りが可能。短期間で効率的に学びたい社会人や、業務でデータ分析を導入したい部署に最適な内容です。
受講後すぐに職場で活用できるでしょう。
④ インソース「ビジネスデータの分析研修」
社内データの活用をテーマに、業務改善や採用基準の見直しなど、具体的な課題に応じた分析手法を学ぶ講座です。Excelを用いた相関係数・回帰分析の演習を通じて、分析のプロセスを実務に近い形で体験できます。
企業向けに設計されており、受講者は事前知識不要。対面・オンライン両対応で、PCやExcelの基本操作に慣れていればすぐに実践的なスキルが身につきます。
⑤ スキルアップAI「Excelで始めるデータサイエンス基礎講座」
データサイエンス検定(基礎レベル)に対応したeラーニング講座で、Excelだけで統計的分析を学べる点が特徴です。
VLOOKUPやピボットテーブルによるデータ整理から、箱ひげ図や散布図を用いた可視化、仮説検定や時系列分析まで網羅。実務経験の少ない社会人や統計未経験者でも、手を動かしながら基礎がしっかり身につきます。1年間視聴可能で、学習ペースも自由です。
⑥ スキルアップAI「現場で使える機械学習基礎講座」
実務に直結するPythonベースの機械学習講座で、線形回帰、ロジスティック回帰、SVM、クラスタリングなど多彩なアルゴリズムを演習形式で習得します。Jupyter Notebookを活用しながら、実データを使ったモデル構築も体験可能。E資格の学習範囲にも準拠しており、AIエンジニアを目指す方にも適しているでしょう。
4日間のライブ講座形式と、補助教材のeラーニングでしっかり学べます。
⑦ 京都大学「R言語で学ぶデータサイエンス基礎」
R言語を使った統計学の入門講座で、15分×18本の動画を中心に、基礎統計量やグラフ作成、回帰分析、推測統計、仮説検定などを網羅的に学べます。文系でも理解できるよう丁寧な説明がされており、Rの導入や操作も一から解説。教育機関らしく理論の背景までしっかり押さえられ、学術的な信頼性も高い内容です。
教材は個人でも購入でき、自宅学習にも活用しやすいでしょう。
⑧ TechAcademy「ビジネス教養コース(Python)」
Python初心者向けに構成されたオンライン講座で、ファイル操作からグラフ作成、データの整形・集計といった基本的な処理を学べます。Slackによるメンターサポート付きで、分からない部分はすぐ質問できる環境が整っています。
業務効率化や自動化を目的とした社会人にとって、即戦力となるスキルが得られる実用性の高い講座でしょう。学習期間は約4週間で、柔軟なスケジュール管理が可能です。
⑨ Udemy(ベネッセ)「データサイエンス講座」
ベネッセが選定・監修するUdemyの人気講座群で、Python、機械学習、可視化、統計基礎など幅広いテーマをカバー。価格は1,000円台からと手頃で、動画で学ぶスタイルのため、初心者でも無理なくスタートできます。
講座ごとにレビュー評価やサンプル視聴が可能で、自分の目的に合った講座を柔軟に選べるのも魅力。独学でも着実にスキルアップしたい方に適しています。
⑩ インターネットアカデミー「データ分析研修」
Pythonを活用した実務課題型の分析講座で、仮説検証や業務改善を目的としたデータ分析プロジェクトの進め方を学べます。
Pandasを使ったデータ集計・可視化から、退会要因の分析やエリア別売上分析といった具体的なテーマに取り組む構成です。LMS対応で進捗管理もしやすく、企業向けのカスタマイズ研修にも対応。研修成果を業務に還元しやすい実践志向の内容でしょう。
⑪ 宣伝会議 Excelを活用したデータ分析基礎講座
マーケターや営業職など、文系職種に向けたExcel中心の分析講座です。
ピボットテーブルやグラフ機能を使って、売上分析やターゲット抽出などの実務で役立つ分析手法を学びます。分析の考え方や仮説構築、レポート作成のポイントも解説されており、データを使って「伝える力」も養える構成になっています。オンデマンド形式で、14日間の視聴期間中いつでも学べるのも魅力です。
⑫ NTTデータユニバーシティ「データサイエンティスト基礎講座」
2日間の集中研修で、Pythonを使った分析スキルと機械学習の基礎を習得できます。
教師あり学習・教師なし学習の両方を扱い、演習を交えながら「業務課題に合った分析手法の選定力」も育成。DX実践事例の解説も含まれており、企業のデータ活用を本格的に推進したい人材に向いています。統計の基礎が前提に含まれるため、ある程度の素養を持った受講者向けの講座です。
その他のデータ分析基礎講座を知りたい方は、下記をご覧ください。
データ分析基礎講座選びのチェックポイント

数多く存在するデータ分析講座の中から、自分に合ったものを選ぶのは簡単ではありません。受講後に「難しすぎて続かなかった」「実務であまり使えなかった」といったミスマッチを避けるためには、事前の比較と確認が欠かせません。
ここでは、講座選びで特に注目すべきポイントを整理し、比較時に役立つチェック項目をまとめました。
| チェック項目 | 内容の目安や確認ポイント |
|---|---|
| 学習目的との一致 | スキル習得か、業務改善か、資格取得か、目的に沿った内容か |
| 対象レベル | 初心者向けか、中級者向けか、前提知識の有無を確認 |
| 使用ツール・言語 | Excel、Python、Rなど、自分が使えるツールとの相性はどうか |
| 講座の学習形式 | オンデマンド、ライブ配信、対面など、ライフスタイルに合っているか |
| サポートの有無 | 質問対応やチャット、添削サポートがあるか |
| 実務への応用度 | 学習内容が実務にどう結びつくか、事例や演習があるか |
| 学習期間・学習量 | 毎日の学習時間や総時間、期間が自分のスケジュールに合うか |
| 価格・コスパ | 内容に対して費用が見合っているか、無料体験や返金制度の有無など |
| 修了後の成果物 | 修了証、ポートフォリオ、資格対応などアウトプットがあるか |
チェック項目を意識して講座を比較・選定することで、自分の目的に合った最適な学習が可能になります。特に「何を身につけたいか」「いつまでに学びたいか」「どのように学ぶか」を明確にすることで、講座選びの失敗を防ぐことができるでしょう。
目的別の講座の種類
チェックポイントでも挙げたように、講座を選ぶときには、「自分がデータ分析を何のために学ぶのか」を明確にすることが大切です。目的によって、適した講座の形式や内容は大きく異なります。
| 学習目的 | 講座の種類 | 特徴 |
|---|---|---|
| 業務で使えるスキルを身につけたい | Excel講座、ビジネス分析研修 | 実務事例が豊富で即効性が高い |
| 基礎からじっくり学びたい | オンライン動画、MOOC | 自分のペースで学習可能、初学者にもやさしい |
| 将来的に転職・キャリアアップしたい | Python講座、統計・機械学習系講座 | 実践力と応用力を高める、ポートフォリオ作成支援がある場合も多い |
| 公的資格の取得を目指す | 統計検定対策講座、データサイエンス基礎 | 出題範囲に沿った構成、学習の指針が明確 |
たとえば、短期間で業務に活かしたい人には「Excelを使ったビジネス研修型講座」が適しており、逆に将来的にデータ分析職への転職を考えている人には「Python+統計」を扱う体系的な講座が向いています。
学習効率を上げるためにも、まずは目的を明確にし、それに合った講座を選ぶことが成功の鍵です。
データ分析の基礎講座まとめ
データ分析のスキルは、今や特定の専門職だけでなく、すべてのビジネスマンにとって重要な“武器”となっています。
初心者であっても、Excelや無料のオンライン講座から始めることで、着実に分析力を高めていくことが可能です。本記事で紹介した基礎講座やチェックポイントを参考に、自分の目的やスキルレベルに合った講座を見つけ、データに強い人材への第一歩を踏み出してください。学び始めたその日から、あなたのビジネスの見え方は確実に変わります。