CADMACとは?と思っていませんか?
今回は、CADMACをより理解してもらうべく、ネスティングソフトの基礎知識から紹介していきます。
そもそもネスティングとは?
ネスティングとは、木や金属の板から切断機を使って切り出すために、CADを使って板に部品を並べる作業のことです。
ちなみに、自動ネスティングとも呼ばれます。
この技術は以下のような要素に使われます。
- レーザー切断
- ウォータージェット切断
- プラズマ切断
- ガス切断
説明だけではわかりにくいと思いますので、何に使うのかを説明しておきましょう。
例えば、木片や鉄片があったとします。
そんな木の板や鉄板を高価なものであれば、少しでも無駄にせず、効率よく使いたいものです。
つまり、この基板からたくさんのパーツを作ることができれば、それだけで満足できるはず。
一昔前は、テンプレートなどでパーツの形を作り、そのテンプレートを板の上に置いて、どうやってカットするか悩んでいました。
しかし、この作業は時間がかかりすぎて効率が悪いため、CADを使ったネスティングが導入されました。
最近では、このネスティング作業を自動でなおかつ高精度で行ってくれるソフトも増えてきています。
数ある中でも、特に高性能、高機能を兼ね備えたこちらの自動ネスティングソフトウェアが世界中で評価が高いと言われています。
コスト削減や作業の効率化など工場や会社経営に欠かせないメリットが多々あります。
自動ネスティングの簡単な流れ
自動ネスティングとは、コンピュータが自動的にネスティングを行うことです。
自動ネスティングの簡単な流れは以下の通りです。
- CADシステムでサイズ、厚さ、枚数を設定
- パーツの形状と枚数を設定
- 自動ネスティングを実行
このネスティング作業が自動ネスティングです。
実行すれば、このように、たくさんのパーツを自動的に並べることができます。
とても便利であり、1枚の基板から多くの部品を得ることができます。
歩留まり(歩留まり率)とは
歩留まり率というのは、板をどれだけ使い切ったかという指標になります。
歩留まり率というのは、式で書くと
(歩留まり率)=(並べた部品の面積)/(材料の大きさ)
となります。
歩留まり率を改善したい方は、世界最強の歩留まり率を誇る「SigmaNEST」もおすすめです。
ネスティングソフトで対応可能な周辺機器は?
現在、ネスティングには自動ネスティングソフトが欠かせませんが、機械の互換性や歩留まりと同じように、ネスティングソフトの操作性にこだわる企業も少なくありません。
高性能なCAD/CAMネスティングソフトにより、1台のCAD/CAMで様々な周辺機器を操作することができます。
この集中管理により、生産性が大幅に向上します。
使用できる機械は以下の通りです。
- レーザー切断
- ウォータージェット
- ルーター加工
- 面取り
- せん断
- プラズマ切断
- エアー切断
- 穴あけ
- プレスブレーキ
- ブランキング
- ナイフカット
- タレットパンチ
- マーキング
- 複合機
このようにいろいろと種類がありますので、ネスティングを導入する際には、ソフトウェアとCAD/CAM機器の互換性を必ず確認してください。
「CADMAC」とは?
前置きが長くなりましたが、自動ネスティングソフトウェア「CADMAC」について紹介します。
CADMACは、様々な加工機メーカーに対応したユニバーサルCAD/CAMです。
板金専用に開発されたCAD/CAMなので使いやすく、日本の”ものづくり”を意識した、複数の開発機能を搭載しています。
2D、3D、アセンブリの外部データ取り込みに対応しており、工場内ネットワークへの導入が容易です。
そんなCADMACですがいくつかグレードがあり、特徴や機能が違います。
それらについて詳しく紹介しましょう。
「CADMAC」スペックA:ハイエンドな仕様と最新技術を搭載
これまでにないCADMACであり、最新の技術で実現した最高峰のモデルです。
CADMACの機能をフルに活用したいユーザーや上級者におすすめです。
以下の機能を搭載しています。
- 新規の部品データや過去に作成した部品データを使ってアセンブリを設計できる
- 3Dモデルの変形により、部品間の衝突・干渉を確認することができる
- 3Dモデルの変形で部品同士の衝突を確認できる
- 3Dデータの自動一括展開ができる
「CADMAC」スペックB:板金CAD/CAM標準仕様
板金専用のCAD/CAMの継続的な開発ノウハウと、これまでのニーズを取り入れたソフトです。
メイド・イン・ジャパンで完成したCADMACシリーズのコアモデルといえます。
共同開発機能により、難しい部品も簡単に扱えます。
特徴は以下の通りです。
- 3Dビューによる3D展開ができる
- 3D形状を直接編集できるモデル変形機能がある
- 様々なパターンに対応した豊富な3D開発ツールがある
- 簡単・迅速に図面を展開できる2D展開機能がある
- 「スペックA」へのアップグレードが可能
「CADMAC」スペックC:シンプルさと高機能を兼ね備えた仕様
CADMACシリーズ最も浅いエントリーモデルです。
基本的な機能から最新の技術まで、十分な機能を備えています。
シンプルな2DベースのCADに加え、「描画ツール」と「各種開発ツール」を搭載しています。
その他の特徴は以下の通りです。
- 作成した展開図を3D表示で確認できる
- 様々な処理装置に対応する柔軟なCAMが搭載
- 板金図面の管理など、信頼性の高いファイル管理システムになっている
- スペックAからBへのアップグレードが可能
「CADMAC」シリーズの推奨環境は?
「CADMAC」シリーズの推奨環境は以下の通りです。
- OS:Windows XP Professional Service Pack 3以上
- CPU:Intel Pentium 4(ペンティアム・フォー)以上
- メモリー(RAM):1GB以上
- ハードディスク(HDD):80GB以上
- グラフィックボード:NVIDIAR GeForce 8500 以上
- ディスプレイ:横1,280ピクセル以上 縦1,024ピクセル 以上の解像度
- ドライブ:CD-ROM光学ドライブ (インストール時必要)
- その他:USB1.1/2.0(プロテクトユニット接続に必要)
見ての通り、求められるスペックはかなり低いです。
10,000円以下で買えるノートパソコンでも満たせられる推奨環境なので、今手に入るパソコンであれば、どのパソコンでも導入できると思って大丈夫でしょう。
高いスペックを求められないのは導入のハードルが下がるので嬉しいポイントですね。
CADMACに関するまとめ
今回は、CADMACをより理解してもらうべく、ネスティングソフトの基礎知識から紹介していきました。
CADMACに関する知識がより深まったと思います。
CADMACを検討している方はぜひ今回の内容を参考にしてみてください。
はじめて自動ネスティングを導入する時にやるべきこと
最後に、はじめて自動ネスティングを導入する時にやるべきことを3つご紹介します。
今後、自動ネスティングでコスト削減をしたい方は是非参考にしてください!
1.製品の資料ダウンロードしよう
まずは資料ダウンロードです!
自動ネスティングができるソフトウェアは「SigmaNEST」「MetaCAM」「SheetPartner」「AP100」など、その他にもたくさんありますのでそれぞれの特徴を把握することが大切です。
また、先ほどご説明した通りこのタイミングで対応できる機械も確認しておきしましょう
歩留まり率を向上させたいなら、先ほどもご紹介した「SigmaNEST」がおすすめです。
こちらのページから資料ダウンロードできるので、歩留まり率を向上させたい方はまずはここから資料ダウンロードしてみるのもいいかもしれません。
2.無料体験版を活用しよう
自動ネスティングソフトの中には問い合わせをすると無料体験版が使えるソフトもあります。
はじめて自動ネスティングソフトを導入される方は、一度操作感などを確かめるために無料体験版を使ってみてもいいと思います。
ただ、ソフトによっては無料体験版がないソフトもあるのでご注意ください。
SigmaNESTであれば先ほどの資料ダウンロードのページから無料体験のお申し込みもできる様なので併せて活用してみてください!
3.プロの意見を聞いてみよう
自動ネスティングのソフトには、ネスティング以外にも機械との連携や、工程管理、工場の自動化などさまざまな機能がついています。
また、ソフトウェアによって強みが違うためすでに自動ネスティングのソフトを導入している企業に話を聞いてみることをおすすめします。
もし周りにそのような得意先の企業がない場合は、気になっている製品のお問い合わせ窓口に問い合わせてみるのみいいと思います。
いま使っている機械や材料、運用で困っていることなどを技術的な側面から提案・解決してくれるかもしれません!