板金加工に使用されるCAD/CAMソフトは、無数の種類が今では存在しています。
新たにソフトを導入する際には、自社で必要とするプログラムを見極めた上で、慎重に選定しなければなりません。
今回は、アマダ株式会社のAP100というソフトについて取り上げていきますので、導入をご検討の方はぜひ最後まで読んでみてください。
AP100の機能はもちろん、メリットやデメリットに加えて、使い方に至るまで簡単にご紹介していきます。
さらに、AP100の使い方を学べるスクールがあることについても詳しく触れていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
AP100とは
AP100とは、株式会社アマダ製の板金に特化したCAD/CAMソフトです。
簡単で正確なモノづくりを支えるためのソフトとして、初心者や不慣れな方でも簡単にマスターできるようなわかりやすいプログラムになっています。
CAD/CAMとしての機能はもちろん、板金加工情報を社内で共有するためのデータ管理機能もモノづくりの効率化に貢献するでしょう。
さらに、ソフトウエアのアップデートやコールセンターサポートなどの稼働支援サービスも充実しているため、安心して導入することができます。
参考:最高の歩留まり率で、平均5%の材料コスト削減を実現!世界最高水準の自動ネスティングソフトウェア「Sigmanest」のご紹介
AP100にはどのような機能があるのか
板金業務を行う企業で使用されることの多いAP100は、図形を作成し展開、ネスティングまでの作業が可能です。
箱型図形を制作する時は、展開された一枚の板にしなければいけません。
AP100では、展開図を作る時にフォームで入力するだけで曲げの長さや角度を設定し、簡単に作成することができます。
また、立体図面をイメージする時に苦戦しがちなのが干渉部分です。
AP100では、この干渉部分を確認しやすくするために、作成した展開図が自動で立体図としても見れるようにプログラムされています。
このように、正確でスムーズな板金加工作業を実現するために、AP100にはさまざまな特徴があるのです。
ここからは、CAD・CAM・ネスティングに分けて、特徴を解説していきます。
AP100のCAD機能の特徴
AP100のCADは、豊富な作図機能を搭載しています。
線種、線色、レイヤーに加えて切り抜きや穴等の専用メニューもあるのです。
また、面合成や面出し等の機能を使用して展開図を作成すると立体形状が自動で作成され、リアルタイムで確認することができます。
さらに自動で作成された立体形状を見ながら干渉部分を突き合わせて修正することも可能です。
このように初心者にもわかりやすく、慣れてくるとスムーズに作業できるようにプログラムされています。
AP100のCAM機能の特徴
AP100のCAMには、パンチング・レーザともに、アマダ社ノウハウが詰まった機能が搭載されています。
パンチングでは、短時間で金型全体の自動割り付けが可能です。
また、シート加工では、Gコード板取り・図形板取り・複数シート間板取りの、それぞれで仕分けを考慮した板取りが可能となります。
さらに、多彩な加工内容に加えてマシンに合わせたCAMソフトウエアがラインナップされており、適材適所に使い分けることができるでしょう。
作成した展開図は、レーザー加工やタレパン加工を用いて型を抜いていきます。
型を抜くためには、細かく設計されたプログラムが必要になりますが、AP100を活用するとあっという間に作成することができるのです。
プログラムコードも自動で作成されるため、JavaやPHPの知識は必要ありません。
AP100のネスティング機能の特徴
AP100のネスティングとは、高速・高歩留まりの加工再現性を重視したGコードネスティングです。
Gコードネスティングでは、ネスティングパーツと個数を指示することで材料の仕分けや最適な配置を自動で行い、短時間でネスティングデータを作成します。
縦横以外にも矩形や異形のネスティングにも幅広く対応可能です。
さらに、端材の切断やマニュアルでの編集機能も充実しており、自由度の高いネスティングを可能にしました。
AP100使い方を学べるスクールがある
実は、AP100の使い方をマスターするためのスクールも存在しています。
これには、AP100を制作したアマダ社のプログラムを届けるだけでなく、そのプログラムを最大限活用してもらいたいという意思の現れです。
最大限に活用することは、板金加工の精度やスピードを向上させるだけでなく、世界に通用するモノ作りに大きく貢献することでしょう。
ここからは、AP100を学習できるスクールやそのカリキュラムについて簡単に解説していきます。
AP100について学習できるアマダスクールとは
これまでにお伝えしてきたAP100について、詳しい知識と実際の操作方法を学ぶことができるスクールがあります。
アマダスクールと呼ばれ、AP100のシステムを提供している株式会社アマダの教育機関として、1974年に発足されました。
現在では、国際競争に勝ち残る新しい物づくりを目指し、自動化が進むマシン技術や技能の教育に力を入れています。
初心者を対象とした、板金図面の読み方書き方や板金加工基礎実務に加え、パンチングマシン・レーザーマシン・ベンディングマシンなどの基礎的な知識から実践で役に立つ操作方法まで身につけることができるでしょう。
アマダスクールでは、CAD/CAMの操作を学習できるカリキュラムも用意されており、基礎学習はもちろん、アマダ社製品別に本格的な講座が設定されています。
AP100についても専用の講座が設定されているので、初心者の方でも正しい知識と操作方法を身につけることができます。
アマダスクールのカリキュラムについて
アマダスクールにおける、AP100学習講座のカリキュラムを簡単にご紹介します。
4日間かけて行われる講座では、初心者でも受講後すぐにAP100を操作できるようになることが目的です。
初日の前半は、システムの起動からマウスの操作と、経験者の方は物足りなく感じることもあるかもしれません。
しかし、2日目3日目と講座が進むにつれて、CADでの図形変換条件の設定やCAMでのデータ出力方法と方格的になります。
4日目には、断面図・三面図の展開について学習することで、一連の操作を学習できるように設定されているのです。
カリキュラムの詳細については、「職業訓練法人アマダスクール」のホームページに記載されています。
AP100の導入をご検討の方で、正しく操作できるか不安を抱えていらっしゃる方は、アマダスクールも視野に入れてご検討されると良いでしょう。
AP100と類似するおすすめの自動ネスティングソフトウェアのご紹介
AP100と類似する、自動ネスティングが可能なおすすめのソフトウェアを紹介します。
平均5%の材料コスト削減!世界最高水準の自動ネスティングCAD/CAMソフトウェア「SigmaNEST」
MetaCAMと類似する自動ネスティングソフトウェアでおすすめなのが、日本国内の人気はもちろん世界中で好評を得ているSigmaTEK社の「SigmaNEST」です。
「SigmaNEST」は、自動ネスティングの性能に定評があり、最高の歩留まりによって材料コストを平均5%削減することができます。
また、幅広い加工機に対応しているのも特徴の一つです。
最高レベルの高歩留まりネスティング結果と材料の有効活用の実現はもちろん、見積り、生産、出荷など、あらゆる工程を一本化、且つあらゆる費用を削減できる、とにかく凄いソフトです。
- 材料コストを削減したい
- 人的負担を減らしたい
- 機械の稼働をより効率化したい
- 基幹システムと連携したい
- 複数の機械をワンシステム化したい
こんな効率化を求めるなら、まずはこの自動ネスティングソフトを要チェックです。
日本国内のサポート体制もしっかりしているので、導入前の相談からアフター対応まで何かと心強く安心です!
初めて自動ネスティングを導入する方にもおすすめです。
一般のネスティングソフトと、シグマネストの違いや配置パターン比較は、SigmaNESTの公式サイトにわかりやすくまとめられているのでおすすめです。
最先端の自動ネスティングソフトウエアの概要をぜひご覧になってみてください。
まとめ
AP100の特徴から、AP100について学習できアマダスクールが開催されていることについてお伝えしてきました。
AP100は、初心者にも優しいプログラムが設計されており、複雑な要求にも幅広く対応することが可能です。
また、購入後のコールセンターやバックアップなどの稼働支援も充実していることで安心して使用することができますね。
さらに、アマダスクールで正しい活用方法を学習することで、初心者でもスムーズに使い方をマスターすることができ、板金加工作業の大きな改善につながることでしょう。
AP100を導入することで複雑な板金加工が可能となり、作業にかかる時間も大幅に短縮することが可能です。
AP100は企業成長の支えになることでしょう。