AutoCADは、図面作成ソフトとして有名ですが、実はテキスト編集機能も搭載されています。
しかし、AutoCADは機能が豊富にあるので、使い方が分からなくて困っている方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、AutoCADでテキストを編集する方法、AutoCADで使える基本のショートカットキーについて解説します。
記事後半では、AutoCADのテキスト編集を学べるおすすめの学習方法も紹介しているので、ぜひ最後まで読んでAutoCADのスキルアップに役立ててください。
AutoCADとは
AutoCADは、アメリカのAutoDesk社が開発した2D/3Dに対応する汎用CADソフトです。
IBMがパソコンを発表した1982年に初版がリリースされ、その後Windows95の普及と共に一般化しました。
- 2D/3D図面作成、製図・文書作成、データ互換性など幅広い機能を搭載
- 追加機能で自分の使いやすいようにカスタマイズできる
- リボンインターフェースを採用し、コマンドやツールを簡単に呼びだせる
- チュートリアルや書籍など、豊富な学習リソースがある
- 線分、円弧などの基本図形から、複雑な図面まで作成できる
- 3Dモデルの作成、編集、レンダリングができる
- DWG、DXF、DWFなど、さまざまなファイル形式に対応している
- AutoLISP、Visual LISP、VBAなどのプログラミング言語を使って機能を拡張できる
AutoCADの使い方について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
AutoCADのテキストを編集できるコマンド
AutoCADのテキストを編集する際には、TEXT(テキスト)コマンドとMTEXT(マルチテキスト)コマンドを使います。
1.TEXT(テキスト)コマンド
AutoCADのTEXT(テキスト)コマンドは、1行のテキストを図面に追加する機能です。
テキストを追加する方法は、
- 「TEXT」または「T」と入力
- Enterキーを押す
- 図面上の任意の場所をクリック
- テキストを入力
AutoCADのTEXTコマンドは、図面に重要な情報や説明を追加するのに便利です。
テキストを適切に配置することで、図面の理解と使用が容易になります。
2.MTEXT(マルチテキスト)コマンド
MTEXTコマンドは、AutoCADで複数行のテキストを自由に編集できる機能です。
MTEXTオブジェクト内で、文字列の追加、削除、編集などが自由に行えます。
MTEXTコマンドを使用する手順は、
- 「ホーム」⇒「注釈」⇒「マルチテキスト」を選択
- または、コマンドプロンプトに対して「mt」と入力
- オブジェクトの幅を定義するために、境界ボックスの対角線上に2つのコーナーを指定
すると、インプレイステキストエディタが表示され、文字列を入力できる状態になります。
ちなみに、MTEXTコマンドには下記の機能があります。
段落編集 | 複数の段落を作成し、段落ごとに左揃え、右揃え、中央揃えなどを設定 |
書式設定 | 文字のフォント、サイズ、太字、斜体などを個別に設定 |
文字装飾 | 文字の背景色、枠線、影などを設定 |
表作成 | 簡単な表作成に対応 |
テキストボックス | 枠線付きのテキストボックスを作成 |
文字列の配置 | 文字列を水平、垂直、斜めに配置 |
文字列の回転 | 文字列を任意の角度で回転 |
AutoCADのコマンドについては、以下の記事も参考にしてください。
3.AutoCADのテキスト編集に使えるダブルクリック
AutoCADのテキストは、ダブルクリックで編集することもできます。
- 修正したいテキストがある場所にカーソルを持っていく
- テキストをダブルクリック
- 編集モードに切り替わり、Enterキーを押す
テキスト編集のコマンドと組み合わせて効率的に編集してみてください。
AutoCADのテキスト編集で使えるショートカットキー
AutoCADのテキスト編集では、便利なショートカットキーが使えます。
ショートカットキーごとに詳しく解説していきましょう。
Ctrl+C | テキストのコピーができるショートカットキーです。 図面内のテキストを選択⇒Ctrl+Cを押すと、選択したテキストがクリップボードにコピーされます。 |
Ctrl+V | テキストの貼り付けをするショートカットキーです。 クリップボードにあるテキストをカーソル位置に貼り付けます。 Ctrl+Shift+Vでは、クリップボード履歴を表示し、貼り付けるテキストを選択できます。 |
Ctrl+X | テキストの切り取りができるショートカットキーです。 図面内のテキストを選択してCtrl+Xを押すと、選択したテキストがクリップボードにコピーされ、元の場所から削除されます。 |
Ctrl+Z | 直前の操作を取り消すショートカットキーです。 このショートカットキーは、間違った操作を修正したり、前の状態に戻りたいときなどに便利です。 |
Ctrl+Y | 取り消した操作をやり直すショートカットキーです。 Ctrl+Yでやり直せるのは、直前に取り消した操作のみです。 複数回取り消した操作をやり直したい場合は、Ctrl+Zを複数回押してからCtrl+Yを押しましょう。 |
Ctrl+A | テキスト全体を選択するショートカットキーです。 Ctrl+Shift+Aを使うと、図面内のすべてのオブジェクトを選択します。 長い文章をコピーして別の場所に貼り付けたい場合に便利です。 |
こちらのショートカットを覚えておくと、テキスト編集を素早く行うことができます。
AutoCADのテキスト編集を学ぶ方法
最後に、AutoCADのテキスト編集を学ぶ方法について解説します。
1.AutoCADのテキスト書籍を利用する
AutoCADのテキスト編集は書籍で学習できます。
書籍は、基礎から体系的に学べる、自分のペースで学習できる、参照・復習しやすいなどのメリットがあります。
書籍を選ぶ際には、自分のレベルや目的に合っているかをチェックしましょう。
適した書籍でないと学習効果が半減してしまいます。
動画で具体的に学習したい方は、DVD付きのテキストがおすすめです。
2.AutoCADのチュートリアルを利用する
AutoCADのテキスト編集は、チュートリアルでも学べます。
チュートリアルは、豊富な図解や動画付きで、初心者でも理解しやすいのが特徴です。
Autodesk公式サイトや書籍、動画サイトなどで提供されており、操作全般を段階的に学べます。
実際の操作画面を見ながら学習できるので、迷うことなく操作を習得できます。
自分のペースで学習できるため、忙しい方やスキマ時間を有効活用したい方におすすめです。
3.AutoCADのセミナーを利用する
AutoCADのテキスト編集をマスターするには、セミナーの参加が効果的です。
セミナーでは、プロフェッショナルな講師が指導するため、疑問点・不明点があった場合もスムーズに解決できます。セミナーならではの効率的な学習カリキュラムは、「モチベーションを維持できるか不安」という方にも最適です。
BIZROADのAutoCAD基礎セミナー講習は、わずか2日間でAutoCADの基本操作を習得できるカリキュラムを組んでいます。AutoCADの基礎知識からスタートするので、初心者でも安心して参加できます。
AutoCADのテキスト編集をする方法についてまとめ
今回の記事では、AutoCADで使える基本的なテキスト編集方法とショートカットキーを紹介しました。これらの機能をマスターすれば、設計作業をもっと効率化できます。
BIZROADのAutoCAD基礎セミナー講習では、AutoCADのテキスト編集をさらにくわしく学べます。AutoCADの基本操作から応用まで段階的に学習するので、AutoCADをはじめて操作する方にもおすすめです。