AutoCADは以前、ソフトウェアの買い切りで購入する、永久ライセンスという方法をとっていました。
そのときのソフトウェアの購入方法としては買い切りでの購入が一般的な方法であり、CADソフトに限らずにウイルスソフトでも編集ソフトでも同様でした。
現在では、サブスクリプション契約が主流になり、月会費や年会費をを支払って、その期間の間はソフトウェアが使い放題になるような契約に変わってきています。
今回はAutoCADを購入するときのライセンス種類について解説していきます。
サブスクリプション契約のメリット
サブスクリプション契約とは、決められた契約期間においてその製品を使い続けることができる購入方法です。
契約を終わらせなければ、その製品が存在し続ける限り利用することができます。
また、保守契約も含んで契約されることが一般的ですので、製品のアップデートや修正プログラムなどを受け取ることができます。
買い切り購入との違い
ソフトウェアや製品を買いきりで購入すると、他のバージョンの製品が出た時には再度購入する必要があります。
サブスクリプション契約であれば更新されたプログラムなどによってアップグレードすることができますし、ソフトウェアなどではパソコンの仕様などによってダウングレードすることもできます。
利用環境によって、仕様をカスタマイズすることも可能なのはサブスクリプションの大きなメリットです。
AutoCADのライセンス種類
AutoCADのライセンスは、2022年現在
- AutoCAD
- AutoCAD Plus
の2種類存在しています。
AutoCAD Plusは普通のAutoCADの機能に加えて7つの追加機能があり、建築・機械設計・電気設計・プラント設計・給排水衛生設備・ラスター イメージ変換・地理情報システム・3D マッピングの自動化機能と生産性向上機能が含まれています。
AutoCADよりもっと効率よく設計を行いたい方・企業はAutoCAD Plusの導入を検討してみましょう。
AutoCADライセンスの契約期間
AutoCADライセンスの契約期間は
- 1ヶ月
- 3ヶ月
- 1年
の3パターンから選ぶことができます。
その期間内であれば、AutoCADを使い続けることが可能です。
ただ、契約期間は長い方が価格が割引になるので、AutoCADを使い続けることが決まっているならばなるべく長く契約するのが一番お得となります。
AutoCADライセンスの価格
そんなAutoCADライセンスの価格は下記のようになっています。
ライセンス | 価格 |
AutoCAD 1ヶ月契約 | 8,800円(税込) |
AutoCAD 1年契約 | 71,500円(税込) |
AutoCAD 3年契約 | 214,500円(税込) |
AutoCAD Plus 1ヶ月契約 | 28,600円(税込) |
AutoCAD Plus 1年契約 | 231,000円(税込) |
AutoCAD Plus 3年契約 | 658,900円(税込) |
一番お得なのはAutoCAD Plusの3年契約で、1ヶ月契約を続けた場合より37万円もお得になります。
ただPlusにした途端費用は跳ね上がるので、通常だったらAutoCADの3年契約を行うと良いでしょう。
AutoCADのライセンス更新方法は?
AutoCADのサブスクリプション契約では自動更新の設定ができるので、期限切れになる前に更新作業をする必要はありません。
仕事が忙しい時には更新の作業を失念することもあるかもしれないので、その点ではとても便利なサービスですね。
また、自動更新の設定を行なっていない場合でも、期限が切れるの前にメールや通知で期限切れのお知らせをしてくれます。
ただ、期限が切れてしまうと再購入が面倒となってしまうのでできる限り自動更新の設定はしておきましょう。
AutoCADサブスクリプションライセンスの特徴
AutoCADのサブスクリプションの特徴は、使う期間を3種類から選ぶことができることです。
1ヶ月から使用できますし、1年間の契約や長期的に使用するなら最長3年間の使用期間が設定されています。
AutoCADの購入時のイニシャルコストを考慮すれば、特別高い契約にはならないのではないでしょうか。
2つ目に、使用するライセンスの数を増やすことも可能です。
一時的に増員する場合や新人を加入させたいなど、必要な数と期間分の費用でライセンスを増やすことが可能です。
Autodeskのメールサポートもあるので、一般的なことから技術的なことまでサポートで対応してもらえます。
また、契約期間中はクラウドストレージ「Autodesk Drive」を利用することができます。
クラウドストレージに保存することで、モバイル端末やパソコンなどどの機器からでも図面データや関連資料を確認して作業することができます。
AutoCADの永久ライセンスとサブスクリプションの違い
永久ライセンスとは、AutoCADのソフトウェアを購入した時に発行されるライセンスのことを言います。
アクティベーションコードやプロダクトキーなどによってライセンスの管理が行われており、それらを失くしてしまうと再インストールやパソコンを交換したときなどに作業が行えなくなる可能性があります。
サブスクリプション契約との大きな違いは、新バージョンのAutoCADがリリースされたとしても試しに使ってみることが出来ず、再度AutoCADのソフトを購入する必要があります。
買い切りはいつまであったのか?
AutoCADは2016年で永久ライセンスから全てサブスクリプション契約に移行しました。
それ以前は買い切りでのソフトウェアの購入をする方法だけでした。
買い切りでの購入ですと、当然ながらアップグレードやダウングレードについては一切対応できません。
WindowsやMacでもOSの新バージョンがリリースされている中で、セキュリティの観点から古いバージョンを使い続けることはよろしくありません。
買い切りソフトは長く使えば使うほどお得に感じますが、問題点もありますので注意が必要です。
古いバージョンのAutoCADがオークションサイトなどで売っているようですが、対応するOSの使用環境や仕事の相手先のAutoCADのバージョンなども考慮する必要があります。
いくら安く使いたいと言えど、買い切りのソフトウェアを使用するのはあまりおすすめできません。
AutoCADの互換ソフトのライセンスは?
AutoCADの互換ソフトは多くありますが、多くは買い切りでのソフトウェア販売しかないことが多いです。
AutoCAD互換ソフトとは、一般的にDWG形式での編集や保存などが可能なソフトのことを言います。
DWG形式を扱えることに加えて、SXF形式やDXF形式のファイルを書き出し・読み込みすることができる互換ソフトもあります。
多くのファイル形式を扱う方やCAD自体を扱わないがデータを見たい社員がいるなら、そういった互換ソフトを導入したいと言うケースもあるでしょう。
買い切り型のソフトの費用としても、AutoCADの1ライセンスの1年契約と同等程度の価格帯ですので、使い方や予算によっては使用するかどうかを検討する必要があります。
AutoCADをそのままサブスクリプション契約してしまった方が安く済む場合もあるので、双方で検討してみましょう。
AutoCADのライセンスについてまとめ
今回はAutoCADのライセンス内容や価格に関して解説しましたがいかがでしょうか。
AutoCADは2つのライセンスがありますが、予算を超えているならば通常のAutoCADでも十分に設計が可能です。
ぜひライセンスの良さを理解して、どのライセンスを選ぶか検討していきましょう。