【2025】AutoCADでDXFファイルを開く方法！開けない原因から変換・保存方法まで徹底解説

「AutoCADのDXFファイルって何？」「どうやって開くの？」と疑問に思う方も多いでしょう。実際、DXFファイルはCADデータを異なるソフト間でやり取りするために広く使われるフォーマットであり、建築や製造、デザイン業界では標準的に活用されています。

そこで本記事では、DXFファイルの基本的な概要、開く方法、変換する際の注意点までわかりやすく解説します。

AutoCADのDXFとは？

DXFは、異なるCADソフトウェア間で図面データをやり取りする目的で作られた形式で、拡張子は「.dxf」です。元々はAutodesk社が、自社のCADソフトであるAutoCADのデータをスムーズに共有できるようにするために導入しました。

AutoCADには標準形式としてDWGファイルがありますが、DWGは主にAutoCADや対応ソフトで扱うことを前提としたバイナリ形式です。一方でDXFはテキスト形式で記述され、人間がテキストエディタで中身を確認できるほど読みやすい仕様になっています。

DWGとの違い

AutoCADの標準形式であるDWGとDXFは、どちらも図面データを保存する形式ですが、その性質や利用目的は異なります。以下に主な違いを示します。

日常業務の詳細設計や内部管理にはDWGを使い、取引先や他ソフトとの交換にはDXFを利用するのが一般的です。大切なのは、やり取りする相手の環境や用途に応じて形式を選び分けることです。

以下の記事では、AutoCADについて価格や特徴を解説していますので、あわせてご覧ください。

【2025】AutoCADとは？機能や価格・無料体験版などを紹介

AutoCADでDXFを開く方法

ここからはAutoCADでDXFを開く方法について画像付きで解説します。基本的には通常の図面ファイル（DWG）を開く場合とほぼ同じ操作で可能です。

まずはAutoCADの初期画面から「画面左」の「開く」を選択します。

ここで、パソコン内にあるファイルを保存するデータが表示されますが、DXFは開けない状態です。

ここでファイル形式を変更する必要があります。ファイル形式をDXFにすると、開けるようになりました。選択をしてみます。

すると、ファイル保存していたデータを開けるようになりました。

なお、AutoCADでDXFを開いた際、タイトルバーに「ファイル名.dxf」と表示されます。しかし、AutoCAD内部では一度DWGデータに変換して扱われています。そのため、DXFを開いて編集後に上書き保存するとDWG形式で保存されてしまう点に注意が必要です。

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AutoCADでDXFの変換・書き出し

続いて、AutoCADでDXFファイルを変換・書き出し・保存する方法を解説します。ここでは以下の2つの観点で紹介します。

1. 変換方法
2. 書き出し方法

①変換方法

まずはDXFと他の形式との変換についてです。AutoCADを使えば、DXF/DWG間の変換は簡単です。DXFをDWGに変換したい場合は「DXFファイルをAutoCADで開いて、DWG形式で保存する」だけで完了します。

先ほど円を実際に変換してみます。画面上部にあるツールバーの「ファイル」を選択します。

ここで「名前を付けて保存」をクリックします。

すると、ファイル形式の保存方法が選択できるので、DWGを選択すれば完了です。

②書き出し方法

次に、AutoCADでDXFファイルを書き出す方法です。基本的には前述の「名前を付けて保存」でDXF形式を選ぶ操作と同じですが、ここでは「書き出し」という観点で補足します。

先ほど同様にファイルを選択し、「書き出し」を選択します。この際に「PDFで書き出し」を選択すれば、書き出せます。

ここで、ファイル形式を選択し、保存をクリックすれば完了です。

また、以下の記事では、AutoCADで効率化する方法について解説していますので、あわせてご覧ください。

【2025】AutoCADで効率化をしよう！テクニックやさらなる効率化の方法など

AutoCADでDXFが開けない原因

送られてきたDXFファイルが「開けない」「読み込めない」といったトラブルも起こりがちです。ここではAutoCADでDXFが開けない主な原因を3つ紹介し、それぞれ対処法も解説します。

1. バージョンの不一致
2. ファイル破損や構文エラー
3. レイヤ名に日本語などが含まれている

①バージョンの不一致

DXFファイルが開けない原因のひとつに「バージョンの違い」があります。特に新しいAutoCADで保存されたDXFを古いソフトで開くと「このバージョンには対応していません」といった警告が表示されるケースが多いです。

DXFは比較的互換性が高いとされていますが、仕様が更新され新しい要素が含まれると古いソフト側では処理できず、結果として開けないことがあるのです。

対処法としては、ファイルの保存バージョンを調べ、送信者に下位互換バージョンで保存し直してもらうのが確実です。自分で対応する場合は、Autodeskが提供する無償ツール「TrueView」を利用し、古いDXF形式に変換して再保存する方法も有効です。

②ファイル破損や構文エラー

DXFファイルそのものが破損していたり、内部の記述に不備がある場合も正常に開けません。DXFはテキスト形式で書かれているため、データが欠落したり文法に誤りがあると読み込みエラーにつながります。

例えば、ファイルの末尾に必要な「EOF」の記載が抜けているだけでも、AutoCADでは「不完全なDXF」と判断されて開かなくなることがあります。メール添付で送られた際に破損することもあるため、まずは再送を依頼するのも一つの手です。

自分で試せる方法としては、AutoCADに備わる「RECOVER」コマンドを使って修復を行う手段があります。どうしても改善しない場合は、テキストエディタで開き、明らかにおかしい記述を削除したりEOFを追記するなど手動修正で対応しましょう。

③レイヤ名に日本語などが含まれている

古いバージョンのAutoCADでは、レイヤ名に日本語や記号が含まれているとDXFを正常に開けないという問題も。かつてのR12やR13などでは、レイヤ名は半角英数字やアンダースコアなど限られた文字種しか使用できず、日本語を含むデータを読み込むとエラーが発生することがあったのです。

最近のAutoCADはUnicode対応により日本語レイヤ名も問題なく扱えますが、送信元が古いソフトでDXFを出力している場合や、逆に受信側が旧バージョンを使用している場合に不具合が出る可能性もあります。

解決策としては、DXFを出力する際にレイヤ名を半角数字や英字に変換する設定を有効にする方法があります。既に受け取ったDXFで問題が起きた場合は、テキストエディタで開きレイヤ名を修正する方法もありますが、専門知識が必要で失敗するとデータが壊れるリスクがあるため注意が必要です。

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AutoCADのDXFに関するよくある質問

ここでは、AutoCADのDXFに関するよくある質問についてまとめています。

AutoCADのDXFについてのまとめ

DXFファイルは異なるCADソフト間で図面データを共有するために開発された標準フォーマットであり、建築や製造業、デザイン分野など幅広い現場で利用されています。DWGとの違いを理解し、用途に応じて適切に使い分けることで、データのやり取りや共同作業がスムーズになります。

また、バージョン不一致やファイル破損、日本語レイヤ名によるトラブルなど開けない原因と対処法を把握しておくことは重要です。ぜひ本記事を参考にDXFの保存や書き出しを実施してみてください。