BIM対応のCADソフトを探しているなかで、ドイツ発の製品「Allplan(オールプラン)」が気になっていないでしょうか。しかし、利用できる機能や導入するメリット・デメリット、さらに価格やライセンスがわからないとお悩みの方もいるはずです。
そこでこの記事では、Allplanの概要から、価格情報、導入手順についてわかりやすくまとめました。また業務活用するメリット・デメリットや使い方も解説しているので、製品選びの参考にしてみてください。
Allplanとは?ドイツ発のBIM対応CADソフト
Allplanは、ドイツのソフトウェア企業であるNemetschek Group(ネメチェックグループ)が開発するBIM対応の3次元CADソフトです。
建築・構造・インフラ設計を単一環境で扱える点が特徴で、ヨーロッパではRevitやArchicadと並ぶ主要BIMツールとして導入されています。また、AllplanはBIMワークフローを採用しており、クラウドサービス「Bimplus」を利用してチーム全体でのコラボレーション設計が可能です。
まずは、設計・施工・維持管理に活用できるAllplanの概要から紹介します。
Allplanと他のBIMソフトの違い(Revit・Archicad・Vectorworks)
Allplanは、構造・インフラ設計に強いBIM対応CADソフトとして、汎用性の高いRevitやArchicad、Vectorworksと次のような違いを持っています。
| 得意分野 | 主な特徴 | |
|---|---|---|
| Allplan | 構造・土木・BIM統合 | IFC互換性が高く、精密な鉄筋・土木設計に対応できる |
| Revit | 建築・設備 | 主に建築向けであり、土木対応には他ソフトとの連携が必要になる |
| Archicad | 意匠設計 | 意匠設計や内装に強い |
| Vectorworks | プレゼン・デザイン | 表現力・グラフィック性が高く、建築以外でも活用できる |
Allplan以外のBIMツールは、それぞれ建築分野に強みがある一方で、土木分野の機能はやや少なめという印象です。対してAllplanは構造や土木に関する機能が揃っています。
さらには、他ツールとのIFC連携もできることから、土木・インフラ特化でありながら連携にも強いのが特徴です。
また、土木・インフラ系に強いソフトとして人気なのが、AutodeskのRevitです。
Revitは、コンクリート構造物はもちろん、配筋などにも対応しており、建設系専用のコマンドテンプレートも使えます。
Allplanに合わせてRevitの操作方法や使い方を学びたい方は、まずセミナー講習で具体的な操作方法を学びましょう。以下のセミナーでは、プロの講師から実践的に業務に役立つ機能を学べるので、内容を理解したうえでAllplanとRevitを比較するのもひとつの手です。
セミナー名 BIM・建築 3DCAD Revitセミナー講習 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 41,800円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング
Allplan 2026の新機能と新たな進化一覧
現在の最新版は、Allplan 2026です。以下に、注目すべき新機能をまとめました。
| 新機能 | 得意分野 |
|---|---|
| ・干渉検出AI ・配筋自動生成 |
・設計中にAIが干渉や欠損を検出し、修正案を提示する ・配筋パターンを自動生成する |
| ・新スラブエディタ ・階段・梁ツール刷新 |
・幾何演算が前バージョンよりも高速化した ・階段形状の自由曲線対応になった |
| ・Bimplus権限管理 ・同時編集 |
・プロジェクトごとにアクセス権を設定できるようになった ・複数ユーザーが同時編集可能になった |
| ・Twinmotionリンク | ・Allplan側の更新がリアルタイムでTwinmotionに反映される |
ほかにもパフォーマンス面で処理速度アップ等の更新がされています。
AI機能も充実化しているため、より効率的に設計業務を進めたい方におすすめです。
(出典:Allplan「Features ALLPLAN 2026」)
Allplanの価格・ライセンス情報
Allplanはサブスクリプション型として、ソフトウェアが提供されています。
以下に提供されている4プランの違いを整理しました。
| プラン名 | 費用の目安 | 主な機能・特徴 |
|---|---|---|
| Basic | 119.00ユーロ/月~ | 2D製図・3Dモデリング・ビジュアライゼーション・基本インターフェース・BIM Easyコンテンツパック |
| Concept | 204.00ユーロ/月~ | Basic機能+数量拾い・コスト算出・地形・都市・ランドスケープ設計・Bimplus Pro統合 |
| Professional | 255.00ユーロ/月~ | Concept機能+AIビジュアライゼーション・鉄筋/鋼構造接合・道路・施工準備・AutoConverter連携 |
| Ultimate | 343.00ユーロ/月~ | Professional機能+プレキャスト設計・要素図・地業・パラメトリック設計・SCIA Engineer(Concept Edition)含む |
Basicプランは個人や小規模事務所などに向いていますが、それよりもハイスペックな機能をお求めなら、ConceptやProfessionalプランなどをさらにハイグレードなプランが必要です。
なお、すべてのプランでクラウド連携(Bimplus)と多言語対応が標準装備されています。
また、Professional以上のプランでは、AIによる自動設計・干渉検出も利用可能ですので、必要な機能をチェックしたうえでプランを選びましょう。
加えて、Allplan以外のBIMソフトの金額を比較したい方は、以下の記事がおすすめです。
無料でAllplanを使う方法(無料体験版・教育ライセンス)
Allplanは、無料体験版と教育ライセンス(Allplan Campus)の2つの方法で無償利用が可能です。どちらも公式サイトから簡単にダウンロードでき、BIMの基本操作や最新機能を実際に体験できます。
まず無料体験版は、Allplanの全機能を14日間無料で利用できるプランです。
企業がソフトを導入する前に、操作性や自社PCとの相性をチェックする際に役立ちます。
次に教育ライセンスは、学生や学校関係者のみ利用できるプランです。
教育目的であれば、無期限で無料利用でき製品版と同じく全機能を使えます。
Allplanの無料体験版の導入手順

Allplanの導入に迷っている方は、まず14日間製品版の機能を無料で試せる「無料体験版(トライアル)」からスタートするのがおすすめです。導入手順はシンプルであり、まずはAllplanの公式サイトの製品ページを開き、無料テストをクリックしてください。(上の画像参照)
※Allplanの公式サイトは日本語に対応していないため、画面は日本語翻訳化したものになります
なお、申し込み画面では次の情報を入力します。
- 会社名
- 名前
- 国籍
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- パスワード
無事、申し込みが完了すれば、すぐにインストーラーをダウンロードできます。
起動後は以下の画面が開くため、左下にある「セットアップを開始」をクリックしましょう。

無事インストールが完了すれば、Allplanのアイコンが追加されるため、ぜひ利用してみてください。
Allplanを使うメリット・デメリット
Allplanの導入を検討中の方向けに、製品を業務活用する際のメリット・デメリットを整理しました。
- メリットは高精度モデリング・クラウド連携・IFC互換
- デメリットは日本語環境の課題・導入コスト
メリットは高精度モデリング・クラウド連携・IFC互換
Allplanの最大の魅力は、「高精度なBIMモデリング性能」と「クラウドを通じたリアルタイム連携」です。また、IFC互換性が非常に高く、Revit・Archicad・Teklaなど他BIMソフトとの協働設計にも強いのが特徴です。
たとえば、Allplanではコンクリート構造や内部の鉄筋の配列、その他にも梁やスラブといったインフラ設計に欠かせないモデリングが可能です。座標を調整しながら細部までリアルにこだわれます。
また、完成したデータはクラウド共有ツールの「Bimplus」を利用してブラウザ共有が可能です。
社内関係者はもちろん、下請け業者、発注者ともクラウドを通じてモデルを共有できます。
デメリットは日本語環境の課題・導入コスト
Allplanは高機能なソフトである一方、日本語対応・国内サポート体制の面に課題があります。
まず、ライセンス価格がほかのCAD・BIMソフトと比べてやや高めで、小規模事務所や中小企業には初期導入コストが負担になる場合があります。
また、Allplanの基本言語は英語です。一応、インストールしたソフト内は日本語にも対応していますが、公式サイトやサポートページがすべて英語であり、新機能も初期は英語になるケースがあります。英語を理解できる方でなければ操作に戸惑うケースも少なくありません。
なお、AllplanだけでなくBIMツール全般を比較したうえで製品を導入したい方は、以下の記事もチェックしてみてください。
Allplanの初心者向けの使い方
はじめてAllplanを利用する方向けに、基本的な使い方として起動~クラウド共有までの流れを整理しました。
- Allplanを起動する
- Allplanで作成したデータをクラウド共有する
Allplanを起動する

Allplanのソフトを導入し終えたら、アイコンをクリックして製品を起動しましょう。
このとき、無料体験版を利用している場合は、プランを最初に選択しなければなりません。
(ビューワーモードと間違えないように注意)

選択後は次のようにAllplanの起動がスタートします。

無事、操作画面が表示されればインストールおよび起動の成功です。
Allplanで作成したデータをクラウド共有する

Allplanでモデリングをしたら、ファイルの共有ボタンからBimplusというWebブラウザを通じて関係者にデータを共有できます。
たとえば上の画像は、橋梁設計で用いられる桁・橋台・橋脚の3Dモデルです。
ズームしてモデルをチェックすると、Allplanで設定した配筋なども細かくチェックできます。

関係者はこの共有データにコメントを載せることもでき、すばやく的確な指示を出せるのが魅力です。
Allplanについてよくある質問
ここまで解説したAllplanについて、よくある質問をFAQ形式で整理しました。
Allplanについてまとめ
Allplanは、土木・インフラ関連の設計から施工までを、一元的に支援するBIM対応の総合設計ソフトウェアです。点群データを扱えるほか、土木・インフラなどの分野に対応し、直感的な3Dモデリングと高精度なドキュメント作成を行えます。
また、サブスクリプション型のプランは、ニーズに合わせて「Basic」「Concept」「Professional」「Ultimate」から選択できます。無料体験版も利用できるため、まずは操作性や機能のチェックからスタートしてみましょう。