facebook
AI

AI実装の基本手順!AIを実装するときに知っておくべきことやコツ

AIを導入するためには、プログラミングによってAIを作成し、それをシステムに実装しなければなりません。そして、AIを実装する際に、知っておくべきことは数多くあります。

そこで、AIを実装するために必要なものや、実装の手順、実装時のコツなどを解説していきます。

AIの実装に必要なもの

AIの実装に必要なもの

AIを実装するためには、必要なものをあらかじめ用意しておかなければなりません。
では、AI実装にはどういったものが必要なのか、確認していきましょう。

AI実装に適したプログラミング言語

AIはプログラミングによって作られるため、プログラミング言語がなければ実装は不可能です。
そして、プログラミング言語の種類は非常に多いですが、その全てがAIに合っているわけではありません。よって、PythonC++など、AIの実装に適したプログラミング言語を用意する必要があります。もちろん、そのプログラミング言語を使いこなせるエンジニアも必要不可欠です。

AIの訓練に使用するデータ

AIを実装するためには、AIの訓練が必要です。そして、訓練には大量のデータを使用します。
そのデータ量は、実装するAIの規模や、AIに求める精度によって変わります。
大規模かつ高精度なAIを実装するのであれば、膨大なデータが必要になるため、用意するには時間がかかります。したがって、あらかじめどれくらいのデータが必要になるのかを明確にした上で、余裕を持って用意しておきましょう。

AI実装ができる環境

AI実装では、高スペックのコンピュータが欠かせません。高度なプログラミングや、膨大なデータ処理を行うため、一般的なスペックのコンピュータでは対応できないでしょう。
また、SSDやクラウドなど、AIの訓練に使用するデータを保管しておく、大容量のストレージも必要です。
さらに、AI開発が第三者から攻撃を受けたり、情報が漏洩したりすることがないよう、セキュリティ環境を整えなければなりません。そうして、環境が整っていて初めて、AI実装に取り掛かることができます。

AIを実装する基本的な手順

AI開発は、いくつかの手順に分かれています。
まずはAIの内容を構想し、それが現実的に実装できるかどうかをPoCによって検討するのが基本です。PoCAIを現実のものにできそうだと判断したら、実装へと移ります。
そして、AI実装にも複数の手順があります。

要件定義と設計

AI実装ではまず、どういった機能が求められているのか、何人のエンジニアが必要なのかなどをわかりやすくまとめる、要件定義を行います。
そして、要件定義を元に、AIの骨組みや全体像などを、基本設計として作り上げていきます。
その後、詳細設計として、AIの機能ごとに内容を決めていかなければなりません。
実装前のPoCで、簡易的な試作品であるモックアップを作っていた場合は、そのモックアップを元に設計が行われることもあります。

プログラミングによる開発とテスト

具体的な設計が完成したら、実際にプログラミングを行い、AIを開発していきます。
設計内容を元にAIを一から立ち上げていく場合もありますが、モックアップがあれば、それを土台にAIを組み上げていくことも珍しくありません。
プログラミングでAIが完成したら、それが問題なく稼働するかをテストする必要があります。
大規模なAIの場合は、機能ごとにテストを行った上で、最終的に全体のテストを実施することが多いです。小規模なAIであれば、機能テストは簡単に済ませ、早めに全体テストに移ることも珍しくありません。

修正後にシステムへ導入

テストで異常が見つからなければ、AIを使用するシステムへ導入します。
もし、テスト段階で何らかの問題が発生していれば、それを解決できるまで修正作業を行った後、導入へと移ります。そして、問題なく導入できれば、AIの実装は完了です。

AIモデルを訓練する方法

AIモデルを訓練する方法

AIは、モデルを作成して、それを実装させるのが基本です。
そして、AIモデルを実装できるレベルまで引き上げるためには、訓練が欠かせません。
その訓練の方法を、ひと通り見ていきましょう。

教師あり学習

明確な答えを出せるAIモデルを実装するために取り入れるのは、教師あり学習という訓練です。
AI開発を行うエンジニアが、あらかじめ正解のデータをAIモデルに与えます。
それを元に、AIモデルが正誤判断をする精度を高めていきます。
教師あり学習と呼ばれるのは、与えるデータが教師の役割を担うからです。
そして、教師あり学習は主に、データを特定のルールに従ってグループ分けする分類と、データを元に数値を予測する回帰の2通りに分かれます。

教師なし学習

明確な正解がない場合は、教師なし学習という訓練を行います。
AIモデルに訓練用のデータだけを与え、明らかになっていない法則を見つけさせるのが特徴です。教師となるデータが必要ないため、始めやすいですが、必ずしも役に立つ法則が見つかるとは限らないというリスクを伴います。
教師なし学習の代表的な手法は、似たデータをグループ化するクラスタリングと、データの中から重要なもののみを抜き出す次元削減の2つです。

強化学習

特定の環境下で最適解を出せるAIモデルを実装するためには、強化学習という訓練が必要です。
強化学習は、与えた目標を達成するために、AIモデルが自ら試行錯誤して訓練します。
そして、試行錯誤の工程も、訓練用データとして使えるのが特徴です。
また、複数の層構造でより複雑な学習ができるディープラーニングと組み合わせた、深層強化学習という発展形もあります。

AIを効率よく実装するためのコツ

AIを効率よく実装するためのコツ

AI実装は、時間がかかってしまうことが多いです。
そのため、なるべく効率よく実装できるよう、工夫が必要です。
では、効率の良いAI実装のコツを、確認していきましょう。

フレームワークやライブラリを活用する

効率的なAI実装を行うには、フレームワークあるいはライブラリを使用することがコツです。
フレームワークは、特定の機能があらかじめ備わっている骨組みで、プログラミングに取り入れることで、簡単に機能を追加できます。
ライブラリは、プログラムの集まりで、使用することで効率的な作業を実現可能です。
どちらも、AI実装に取り入れることで、プログラミングによる開発の負担を大幅に減らせると共に、時間を短縮できます。種類が非常に多いため、実装するAIの特徴や実装環境に合わせたフレームワークとライブラリを、あらかじめ選んでおきましょう。

AI開発ツールを使用する

AI開発をサポートするツールを取り入れることも、効率的なAI実装に繋がります。
AI開発ツールの種類は非常に豊富で、簡単にプログラミングができるものや、エンジニアのサポートを行うものなど、機能も多種多様です。それらを上手に取り入れることで、作業の負担を減らしたり、作業スピードを上げたりできるかもしれません。
もちろん、全ての工程で開発ツールを使用しなければならないわけではないです。
工数が多い部分だけでもツールに任せると、効率的な実装ができる可能性があります。

余裕を持って実装できる人数を揃える

AI実装には、プログラミングを行うプログラマーや、AIモデル訓練担当、開発プロジェクトの統括など、様々な人が携わります。中には、複数の業務を兼任する人もいるでしょう。
ただ、1人の負担が大きくなると、キャパシティオーバーになってしまう怖れがあります。
そうすると、作業効率が低下しかねません。よって、複数業務の兼任ではなく、ひとつの作業に集中させることが大切です。
したがって、多少コストがかかることを覚悟してでも、兼任させずに済むよう、ある程度の人数を揃えましょう。そうすれば、効率的なAI実装ができるはずです。

AI実装のためには豊富な知識が必要

AIは、知識がなければ実装をすることができません。また、効率的な実装ができるかどうかは、知識の量に左右されます。したがって、将来的に効率の良いAIを実装するために、基本的な手順からコツまで、ひと通りのことを知っておきましょう。

最新情報をチェックしよう!