Photoshopは画像編集やグラフィックデザインに最適なソフトですが、その多機能さゆえに初めて触れる方にとっては、学習のハードルが高く感じられるかもしれません。
しかし、Photoshopが上達するための練習のコツを押さえておけば、0からでも十分なスキルを身につけられます。
本記事で、Photoshopのスキルを習得するための練習方法や、特に練習が必要なツールやスキルについて見ていきましょう。
Photoshopの練習方法
Photoshopを練習する際は以下の方法がおすすめです。
- 基本的な操作を試してみる
- 作品を作ってみる
それぞれの方法について見ていきましょう。
練習方法①基本的な操作を試してみる
Photoshopの練習を始める際は、まず基本的な操作を把握することが重要です。ツールバーにある選択ツールや移動ツール、ブラシツールなどを実際に使って、各ツールの動作を確認しながら練習してみましょう。
特に、ブラシツールを使って線を描いたり、ペンツールでパスを作成したりすることで、ツールの感触や使い勝手がわかります。
また、レイヤーの操作やレイヤーマスクの使い方も練習しておくと、より複雑な編集に対応できるようになります。
さまざまな操作を試すことで、Photoshopの基本的な機能と操作性に慣れ、次の段階に進みやすくなるでしょう。
なお、Photoshop初心者が押さえておきたい基本的なツールや機能については以下の記事で解説しています。基礎的な内容のため、Photoshopの学習を始めたばかりの方はぜひ一度目を通しておくことをおすすめします。
練習方法②作品を作ってみる
Photoshopのスキルを効率的に習得するためには、練習として実際に作品を作成してみることが効果的です。
既存の画像を編集してバナーを作ってみたり、オリジナルのデザインを作成したりすることで、実践的なスキルが身につくでしょう。
本格的な仕上がりにならなくてもよいので、複数の写真を使って合成画像を作成したり、シンプルなポスターをデザインしたりするだけでもよい練習になります。
こうした作品作りを行うことで、Photoshopの経験を少しずつ重ねていけるでしょう。
さらに、完成した作品を見直し、どの部分を改善できるか考えることで、さらにスキルを向上させることも可能です。
実際に手を動かして作品を作ることで、Photoshopの多彩な機能を実践的に学べるため、効率的に練習ができるでしょう。
Photoshopで練習したいツールやスキル
Photoshopを練習する際は、まず以下のツールやスキルの習得にチャレンジしてみましょう。
- ペンツール
- 切り抜き
- レタッチ
- 合成
それぞれのツールやスキルについて詳しくみていきます。
ペンツール
ペンツールは、Photoshopで正確なパスを描くために利用されるツールです。
ペンツールなら直線や曲線を自由に描けるため、選択範囲やシェイプの作成に役立ちます。
しかし、初心者にとっては操作の扱いが難しいため、しっかりとした練習が必要です。
ペンツールはカンバス上でクリックしてアンカーポイントを作成し、クリックとドラッグによって曲線を描くことができるので、これを繰り返して複雑な形状を作成していきます。
作成したパスは、パス選択ツールを使うことで後からでも形状の編集が可能です。
ペンツールの習得は初めての人には難しく感じるかもしれませんが、繰り返し練習することで、自由なパスの描画ができるようになるので、根気強く練習を繰り返しましょう。
また、Photoshopではペンツールのほかにもフリーフォームペンツールと曲線ペンツールを使用できます。
それぞれのツールの特徴は以下の表のとおりです。
ツール | 説明 |
ペンツール | クリックで点と点を結ぶことで直線を、ハンドルを操作することで曲線を描画できる。 |
フリーフォームペンツール | ドラッグによって自由にパスを描ける。 |
曲線ペンツール | アンカーポイントをクリックしたりドラッグしたりして曲線を描画できる。 |
それぞれ特徴が異なるので、作りたい形によって使用するペンツールを使い分けましょう。
切り抜き
Photoshopでは、画像の一部を切り抜いて別の背景に貼り付ける作業がよく行われます。
この作業にはクイック選択ツールやオブジェクト選択ツール、ペンツールなどの選択範囲作成ツールが使われます。
これらのツールは境界線をうまく調整しないと綺麗な選択範囲が作れないため、初めのうちは練習が必要です。
選択範囲を作ったら、レイヤーパネル下部にある「レイヤーマスク」のアイコンをクリックして選択部分をマスクすることで、被写体の切り抜きができます。
クオリティの高い画像編集を行うためにも、切り抜きは何度も繰り返し練習しておきましょう。
また、Photoshopで画像の切り抜きを行う方法について詳しく知りたい方は、以下の記事が参考になります。
難易度の高い髪の毛の切り抜き方法についても解説しているので、ぜひこちらもあわせてご覧ください。
レタッチ
レタッチは写真を修正して美しい仕上がりにするための技術です。
Photoshopでは、スポット修復ブラシやコピースタンプツールなどを使ってレタッチを行います。
スポット修復ブラシは、気になる箇所をドラッグで選択するだけで、シミや汚れを簡単に除去できるツールです。
コピースタンプツールは、ほかの部分からピクセルをコピーして自然に馴染ませるように修正したい際に便利なツールです。
レタッチの練習をすることで、画像の完成度を高められるので、画像編集のスキルを高めるためにもぜひチャレンジしてみてください。
合成
合成は複数の画像を組み合わせて一つの作品を作る技術です。Photoshopでは、レイヤーとマスクを駆使して自然で違和感のない合成を行えます。
合成を行う際は背景画像を用意し、次に合成したい画像を別のレイヤーに配置します。
続いて、選択範囲作成ツールとレイヤーマスクを使って不要な部分を隠し、ブラシツールで境界を自然に調整しましょう。
また、調整レイヤーを使って色調や明るさを統一することも自然な合成には大切な要素の一つです。
合成は難易度が高く、繰り返し練習をしなければ自然な仕上がりにはなりません。
合成技術は広告のデザインやアート作品の制作などに必須のスキルなので、しっかり練習して使いこなせるようになっておきましょう。
Photoshopの練習は何時間すればいい?
Photoshopの習得具合は個人によって異なるため、一概に何時間練習すればよいとは言い切れません。
しかし、一つの目安として、Photoshopのスキルを証明できる資格であるPhotoshopクリエイター能力試験のスタンダードが合格できるレベルになるには約20時間程度の学習時間が必要といわれています。
そのため、まずは20時間を目処に頑張ってみるのもよいでしょう。
また、参考書を購入して勉強している場合は、参考書一冊が終わるまでは練習期間として取り組むのもおすすめです。
無理のない範囲の目標を設定して練習に取り組むようにしましょう。
Photoshopの練習を効率的に行うコツ
Photoshopの練習は以下のことを意識すると効率が上がります。
- 目標を設定する
- 実際に手を動かす
- 何度も練習する
Photoshopの練習を効率的に行うコツについてみていきましょう。
コツ①目標を設定する
Photoshopの練習を効率的に行うためには、まず明確な目標を設定することが重要です。
目標を決めることでどの程度のレベルのスキルが必要かが明確になります。
例えば、簡単な画像編集ができるようになりたいのであれば、そこまで本格的に練習する必要はありませんが、Photoshopを仕事にしたいのであれば腰を据えて練習する必要があります。
また、目標を細かなステップに分けることで進捗を確認しやすくなるため、達成感を得やすくなるでしょう。
コツ②実際に手を動かす
Photoshopの習得には、実際に手を動かして操作することが不可欠です。単にチュートリアル動画を視聴したり、使い方の参考書を読んだりするだけではなく、自分で実際にツールを使って作業を行うことで、より理解が深まります。
実際に手を動かすことで、頭ではなく体で操作を覚えられます。
知識だけつけて実践で使えないということにならないためにも、積極的にアウトプットすることを意識しましょう。
コツ③何度も練習する
Photoshopの技術を習得するためには、繰り返し練習することが重要です。
一度学んだことを何度も繰り返すことで、操作に慣れ、スムーズに使いこなせるようになります。
特に、ペンツールやレイヤーマスクなどの基本的なツールは、頻繁に練習しなければスキルの習得や理解はできません。
持続的な練習を行うことで、Photoshopのスキルは着実に向上していくでしょう。
Photoshopの練習は独学でできる?
Photoshopの練習は独学でも行えます。
特に、インターネット上にはチュートリアル動画やブログ記事など、無料でたくさんの情報が提供されています。
そのため、Photoshopの学習にあまりお金をかけたくない方でも、独学であれば低コストで学習を進められるでしょう。
また、独学なら自分のペースで学習ができるのもメリットの一つです。
このように、Photoshopの練習に手軽さを求めるなら独学も検討してみるとよいでしょう。
Photoshopを身につけるなら講座もおすすめ
Photoshopのスキルは独学でも練習を重ねるほど上達しますが、より効率的に上達したいなら講座の受講がおすすめです。
Photoshop基礎セミナー講習なら、マスクやフィルターなどPhotoshopの機能を満遍なく使いながら作品作りができます。
講座は実践に即した内容で進むので、受講後は実務にも活かせるでしょう。
また、講座の日数はわずか2日と、働きながら学習できるのも魅力なので、社会人の方もぜひ詳細をチェックしてみてください。
Photoshopの練習についてのまとめ
今回は、Photoshopの練習方法について紹介しました。Photoshopには扱いが難しいツールやスキルがあるため、練習は不可欠です。
練習を繰り返すことで徐々にスキルは高まっていくので、忙しい中でもなるべく時間を工面してPhotoshopの練習に努めてみてください。
![Photoshopの練習はどうやってする?練習しておきたいツールについても解説](https://cad-kenkyujo.com/wp-content/uploads/2024/06/thumbnail-99-375x245.jpg)