「オンライン研修を導入したいけれど、どのサービスを選べばよいのかわからない」「オンラインでも学習効果が出るのか不安」と感じている担当者の方も多いのではないでしょうか。製造業では、現場ごとに業務内容が異なり、教育の進め方もばらつきやすいため、自社に合った研修を見極めることが重要です。
そこで本記事では、製造業におすすめのオンライン研修7選を紹介するとともに、オンライン研修を導入するメリットや、自社に合った研修の選び方についてわかりやすく解説します。
オンライン研修とは?

オンライン研修とは、インターネットを活用して、パソコンやスマートフォン、タブレットなどから受講できる研修のことです。会場へ集まって実施する集合研修とは異なり、オンライン研修であれば、場所を問わず受講しやすい点が特徴です。
たとえば、本社と工場、支店など複数の拠点に従業員がいる企業でも、同じ内容の研修を同時に実施しやすくなります。業務の都合に合わせて受講しやすく、教育の機会を確保しやすい点もオンライン研修の魅力です。
オンライン研修の主な種類
オンライン研修にはいくつかの種類があり、目的や受講者の働き方に応じて適した形式が異なります。一つの形だけではなく、学ぶ内容や運用方法に応じて以下の種類に分けられます。
| オンライン研修の種類 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| ライブ配信型 | 質疑応答やその場でのやり取りがしやすい点が特徴 |
|
| オンデマンド型 | 時間や場所を選ばず受講しやすい |
|
| eラーニング型 | 動画視聴だけでなく、確認テストや進捗管理、学習履歴の記録まで行える |
|
| ハイブリッド型 | 対面研修とオンライン研修を組み合わせた形式 |
|
このように、オンライン研修の種類はそれぞれ強みが異なります。自社に合ったオンライン研修を選ぶには、何を学ばせたいのか、誰に受けてもらうのか、どのように定着させたいのかを整理したうえで種類を選ぶことが大切です。
製造業におけるオンライン研修の選び方

製造業において、オンライン研修は「人気だから」「安いから」という理由で選ぶのは避けましょう。ここでは、3つの選び方について解説します。
- DX・AIに関するテーマがあるか
- LMS機能で進捗管理やテストができるか
- 受講対象を階層別に分けられるか
①DX・AIに関するテーマがあるか
製造業でオンライン研修を選ぶ際は、DXやAIに関するテーマが含まれているかを確認しましょう。なぜなら、製造業では人手不足への対応や業務効率化などが求められており、オンライン研修でもこうした変化に対応できる内容が必要だからです。
また、IPAが公表した「DX動向2025」によると、日本の製造業におけるDXの取り組み状況は80%を超えているものの、「一部だけ」「部署ごとに個別で」など全社で取り組んでいる企業は少ないと言えます。

出典:IPA|DX動向2025
こうした中で製造業がDXやAIを現場に根づかせていくには、一部の担当者だけが知識を持つ状態では不十分です。オンライン研修を通じて共通認識を持ち、どの業務をどう改善できるのかを段階的に学べる環境が重要になります。
②LMS機能で進捗管理やテストができるか
オンライン研修を導入しても、受講したかどうかが曖昧なままだと、教育の効果を把握しにくくなります。そのため、製造業でオンライン研修を選ぶ際は、LMS機能が備わっているかを確認することが重要です。
LMSとは、受講状況や学習履歴、確認テストの結果などを管理できる仕組みのことを指します。オンライン研修にLMS機能があれば、誰がどこまで受講したのか、理解度に差が出ていないかを見える化しやすくなります。特に製造業では、複数部署や複数拠点にわたって研修を実施することも多いため、進捗管理やテスト機能があるオンライン研修のほうが運用しやすく、教育の抜け漏れも防ぎやすくなるのです。
③受講対象を階層別に分けられるか
製造業のオンライン研修では、受講対象を階層別に分けられるかも選定ポイントです。なぜなら、新入社員、若手、中堅、管理職では、オンライン研修で学ぶべき内容が異なるからです。
たとえば、新人には業務の基礎や安全意識、若手には実務の理解に関する研修が必要になります。これを一つのオンライン研修でまとめてしまうと、内容が合わず、実務に結びつきにくくなることがあります。だからこそ、階層ごとに適したテーマや難易度で学べるオンライン研修を選ぶことで、理解しやすさも実践しやすさも高まり、教育効果を引き出しやすくなります。
以下の記事では、研修の選び方だけでなく、成功させる方法についても解説していますので、あわせてご覧ください。
製造業におすすめのオンライン研修7選

ここからは製造業におすすめのオンライン研修を7つ紹介します。
| 研修名 | 運営元 | 研修の種類 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| DX研修・人材育成プログラム | GETT Proskill | ハイブリッド型 | DX・AI・CADまで幅広く学べ、実務定着を見据えた総合型研修 |
| e-JINZAI for maker | ビズアップ総研 | eラーニング型 | 製造業向けテーマを幅広く学べる |
| 技術者教育e-learning Tech e-L | 日本アイアール | eラーニング型 | 設計・開発・研究職向けに専門知識を深めやすい |
| JMAオンラインセミナー | 日本能率協会 | オンデマンド型 | 忙しい製造業でも繰り返し受講しやすい |
| 製造業向けeラーニング/研修サービス | ワクコンサルティング | ハイブリッド型 | 業務改善やIT導入を実務に結びつけやすい |
| 生産技術者IEセミナー | 日本能率協会 | ライブ配信型 | IEの基礎から現場改善まで実践的に学べる |
| 製造業向け管理職・管理者研修 | インソース | ハイブリッド型 | 製造現場の管理者育成や現場改善に役立つ管理職特化型 |
①DX研修・人材育成プログラム|GETT Proskill
DX研修・人材育成プログラムは、DX推進に必要な知識を基礎から実務レベルまで段階的に学べる点が特徴です。会社と社員の現状把握から始まり、計画立案、教育、進捗管理、アウトプット、PoCまでを見据えた設計になっているため、学んで終わりになりにくい点が魅力です。
オンライン研修の内容も幅広く、DX、AI、CAD、プログラミングなどを体系的に学べるため、製造業を含むさまざまな企業で活用しやすいでしょう。LMS機能によって学習進捗やテスト、課題提出まで管理できるため、オンライン研修でありながら教育状況を見える化しやすい点もおすすめの理由です。以下のリンクから詳細をチェックしてみてください。
②e-JINZAI for maker|ビズアップ総研
e-JINZAI for makerは、製造業に必要な知識を幅広く学べるオンライン研修です。基本業務だけでなく、バリューチェーン、法務、補助金・助成金など一つのプラットフォームで学べるため、教育内容を分散させずに管理しやすい点が魅力です。
オンライン研修の本数も多く、階層別にもテーマ別にも組みやすいため、新人から管理職まで一貫して研修を実施しやすいでしょう。日常業務の教育と将来を見据えた人材育成を、同時に進めやすいオンライン研修だといえます。
③技術者教育e-learning Tech e-L|日本アイアール
Tech e-Lは、製造業の技術者教育に特化したオンライン研修で、開発、設計、研究部門のような専門職に向いている点が特徴です。いつでも受講できるeラーニング形式の研修なので、日々の業務量が変動しやすい職場でも導入しやすく、学習を止めずに進めやすい利点があります。
また、日本アイアールが持つ知的財産や技術情報の知見が反映されているため、一般的なビジネス研修とは異なり、技術者に必要な基礎や専門知識を着実に積み上げやすい点も魅力です。
④JMAオンラインセミナー「ものづくり」のための講座|日本能率協会
JMAオンラインセミナー「ものづくり」のための講座は、忙しい製造業でも受講しやすいオンライン研修です。配信期間が6カ月あるため、受講者は一度見て終わりではなく、必要なタイミングで繰り返し研修内容を確認できます。
製造業では、生産計画や品質改善、マネジメントなどを学びたくても、集合型の研修では時間を取りにくいことがありますが、このオンライン研修なら業務の合間に少しずつ進めやすい点が魅力です。
⑤製造業向けeラーニング/研修サービス|ワクコンサルティング
ワクコンサルティングの製造業向けサービスは、業務改善や情報システム構築といった、現場の変革に関わる知識を学べるオンライン研修です。42コース・162日間の研修コースが用意されており、製造業全体を俯瞰しながら必要な知識を段階的に身につけやすい設計になっています。
さらに、この研修はeラーニングだけでなく、オンライン研修やオンサイト研修を組み合わせることもできるため、自社の課題や受講者の状況に応じて柔軟に運用しやすい点が魅力です。
⑥生産技術者IEセミナー|日本能率協会
JMAの生産技術者IEセミナーは、オンライン参加が用意されており、会場参加と並ぶ形で提供されます。 IEの基本技術から高度なシステム対応までを扱い、多くの事例と演習を通じて学べるため、現場改善や工程設計に直結する内容を求める製造業に適しています。
製造部門スタッフ、生産技術部門、工場管理部門など幅広い層が対象なので、部門横断で受講させやすいのも強みです。
⑦製造業向け管理職・管理者研修|インソース
インソースの製造業向け管理職・管理者研修は、製造現場の管理職が抱えやすい悩みに焦点を当てたオンライン研修です。若手育成や離職防止など、現場を預かる立場に必要なテーマがそろっているため、管理者の役割を整理しながら学びを進めやすい点が特徴です。
製造業での提供実績が多いことから、一般論ではなく現場に近い課題感に合わせた研修を期待しやすい点も魅力です。中間管理職の底上げや、現場改善を進める体制づくりに役立つオンライン研修だといえます。
また、以下の記事では、製造・建設業におすすめの研修についても解説していますので、あわせてご覧ください。
製造業でオンライン研修を導入するメリット
オンライン研修を活用すれば、拠点や担当者が異なっても、同じ内容を同じ水準で学びやすくなります。ここでは、製造業でオンライン研修を導入する主なメリットを解説します。
- CADソフトの操作教育を標準化しやすい
- 設計ルールや図面の考え方を共有しやすい
- 拠点ごとの教育格差を減らしやすい
①CADソフトの操作教育を標準化しやすい
製造業でオンライン研修を導入するメリットのひとつは、CADソフトの操作教育を標準化しやすいことです。これまでは、先輩社員が後輩に教える形でCAD操作を引き継ぐ職場も多く、同じCADソフトを使っていても操作の理解度や作業スピードに差が生まれやすくなります。
オンライン研修であれば、基本操作から応用操作までを決まった内容で学べるため、受講者ごとの理解のばらつきを抑えやすくなります。CADソフトは細かな操作が多いため、一度聞いただけでは覚えきれないこともありますが、オンライン研修なら復習しやすく、教育内容を定着させやすくなります。
②設計ルールや図面の考え方を共有しやすい
製造業では、単にCADソフトを操作できるだけでは十分ではなく、自社の設計ルールや図面の考え方まで理解しておくことが重要です。しかし、こうした内容は口頭で伝えられることも多く、担当者ごとに認識がずれてしまうことがあります。
その点、オンライン研修を活用すれば、設計時の判断基準や図面作成のルールを伝えやすくなります。たとえば、
- 寸法の入れ方
- レイヤーの使い方
- 図面表記の統一
- チェック時に見るべきポイント
などをオンライン研修にまとめておけば、新人も中途社員も同じ基準で学びやすくなります。オンライン研修は、ただ知識を伝えるだけでなく、会社として何を重視しているかをそろえる手段としても有効です。
③拠点ごとの教育格差を減らしやすい
製造業では、本社、工場、支店など複数の拠点を持つ企業も多く、教育内容に差が出やすいことがあります。ある拠点では丁寧に教えられていても、別の拠点ではOJT中心で十分に学べていないという状況も珍しくありません。
オンライン研修を導入すれば、拠点が異なっていても同じ教材、同じ流れで研修を実施しやすくなります。講師の説明内容や配布資料も統一しやすいため、教える人による差を小さくできます。また、オンライン研修なら移動の負担が少なく、各拠点の社員が同じタイミングで受講しやすい点もメリットです。
製造業におけるオンライン研修についてのまとめ
製造業でオンライン研修を導入する際は、単に受講しやすいサービスを選ぶだけでなく、自社の課題に合った内容かどうかを見極めることが大切です。そのためには、どのオンライン研修が良いかを考える前に、誰に何を学ばせたいのか、どこまで定着させたいのかを整理しておく必要があります。
特に製造業では、DXやAIに関するテーマ、LMSによる進捗管理、階層別に学べる仕組みが整っていれば、単発の研修で終わらず、継続的な人材育成にもつなげやすくなります。自社に合ったオンライン研修を導入し、教育の質と業務効率の向上を同時に進めましょう。
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