「IT業界でキャリアを広げたいけれど、何から学べばいいのかわからない」「転職やスキルアップのために資格を取りたいが、自分に合うものが見つからない」と悩む方は多いでしょう。
そんな中、世界的に認知度が高く、実務での活用範囲も広いのがMicrosoft認定資格MCPです。MCPは、特定のMicrosoft製品や技術に関する専門知識を公式に証明できる資格です。しかし、試験範囲の広さや実務的な問題構成から、学習計画なしでは合格が難しいのも事実です。
そこで本記事では、MCPの概要や難易度、合格基準に加え、取得までのロードマップを分かりやすく解説します。
MicrosoftのMCPとは?

出典:Microsoft
MCPとは、Microsoftの認定資格でMicrosoft製品やテクノロジーに関する知識とスキルをロールベースで認定する国際資格です。
なお、個別の「MCP資格」という試験が存在するのではなく、AzureやMicrosoft 365、セキュリティといったMicrosoft製品やサービスについて、基礎から上級まで複数のレベルや専門分野ごとに試験・認定が設けられています。
実務に必要な知識・スキルを職種や業務内容別に客観的かつ世界基準で証明できるため、就職や転職など幅広い目的で多くのITエンジニアが活用しており、受験や学習を通じて業務現場で即戦力となる実践力の証明にもつながります。
試験の種類
MCPは大きく以下の4つのグレードに分類され、受験者の経験や目的に応じて選択できます。
| 種類 | 概要 |
| Fundamentals | IT初心者や基礎学習者向けの入門レベル |
| Associate | 実務経験者向けの中級レベル |
| Expert | 設計・アーキテクトレベルの上級資格 |
| Specialty | 特定分野の専門性を証明 |
出典:Microsoft
Fundamentalsはクラウドや製品の基礎知識を問うため比較的易しく、Associateは実務経験2~3年程度、Expertは4年以上の実務経験を想定する難易度です。Specialty試験はAIやセキュリティなどの高度専門分野に特化しています。
合格ラインと試験
各試験の合格スコアは1000点満点700点で統一されており、70%以上の得点が必要です。CBT方式で実施され、選択式・複数選択式・ドラッグ&ドロップなど多様な出題形式があります。
日本語翻訳版も用意されていますが、正確性を期すため英語問題文を併せて参照するのがおすすめです。
MicrosoftのMCPを取得するメリット

Microsoftの認定資格MCPを取得するメリットは主に以下の3つです。
- 転職やキャリアアップでスキルの証明になる
- 学習意欲をアピールできる
- ITスキルを学習できる
①転職やキャリアアップでスキルの証明になる
MCP資格は、Microsoft製品や技術に関する知識とスキルを証明できるため、転職活動や社内でのキャリアアップで活用できます。求人票や採用面接では「即戦力かどうか」が重視されますが、MCPを保有していれば国際的に認められたスキルの証明に。
特に、クラウドやデータベース、開発などMicrosoft技術が多く使われる企業では、資格があることで採用担当者に基礎から応用まで理解している人材という印象を与えやすくなります。また、海外企業とのやり取りや外資系への転職でも認知度が高く、グローバルに活躍することもできるでしょう。
②学習意欲をアピールできる
資格を取るためには、継続的に学習する勉強時間が必要です。忙しい仕事の合間で勉強し、合格までやり切った経験は、それだけで「この人は目標に向かって努力できる人」という証拠になります。
企業にとっては、今持っている知識よりもこれから伸びていく人材かどうかも重要な判断ポイントです。MCPの合格は、単なる知識の証明ではなく、「学び続ける姿勢」や「やり抜く力」を見せられる手段になります。
③ITスキルを学習できる
MCPの勉強は、教科書を読むだけではなく、実際にMicrosoft製品を触りながら進める部分も多いです。たとえば、Azureの設定やWindows Serverの管理、Office 365の運用など、日常の業務でそのまま役立つスキルが身につきます。
試験勉強を通じてこれまで知らなかった便利な機能に出会えることも多く、実務の幅が広がるのも魅力の1つ。資格取得のための学習そのものが、現場での作業効率や問題解決力を底上げしてくれるのは魅力です。
MicrosoftのMCPを活用できる仕事

MCPはさまざまな職種で活用ができます。ここでは、特に活用ができる仕事を3つ紹介します。
- インフラ・クラウド構築系
- 開発・アプリケーションエンジニア系
- ITコンサル・提案営業系
①インフラ・クラウド構築系
MCP資格は、AzureやWindows ServerなどMicrosoft製品に関する知識証明になるため、サーバーやネットワーク、クラウド基盤の構築・運用に関わる仕事で活かしやすいです。特に企業のクラウド移行などのプロジェクトでは、環境設計から構築、運用まで幅広く関わる機会があります。
活用できる具体例としては以下が挙げられます。
- Azureを使ったクラウド環境の新規構築
- Windows Serverの導入や運用管理
- オンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッド環境の設計
資格取得によって、実務で必要な設定・運用知識を持っていることを示せるため、設計段階から参画しやすくなります。
②開発・アプリケーションエンジニア系
MCPにはC#や.NET、SQL Serverなど開発に直結する分野の資格があり、アプリケーションや業務システムの開発において活用できます。特にMicrosoft環境を前提としたシステム開発では、資格があることで設計・実装・テストの各工程で的確な判断が可能に。
例えば、SQL Serverを用いたデータベースの設計や性能最適化、Microsoft 365と連携した業務アプリケーションの構築など、幅広い現場でスキルを活かすことができます。知識と経験は中小企業から大企業まで広く求められています。
③ITコンサル・提案営業系
MCP資格は、技術的な裏付けを持って顧客へ提案できるため、ITコンサルタントや提案型営業でも活用できます。特にMicrosoft 365やAzureを導入する提案では、製品説明だけでなく、業務改善やコスト削減のシナリオまで含めた具体的な提案が可能になります。
そのため、顧客は単なる機能紹介ではなく、自社の課題に即した実践的な解決策を受け取ることができ、提案の説得力や信頼性につながるでしょう。
MicrosoftのMCPを取得するロードマップ

ここでは、実際にMCPを取得するための学習方法をロードマップ形式で解説します。ステップは以下の4つです。
- 目標職種と必要スキルを決める
- 公式試験範囲を把握する
- 学習計画を立てる
- 模擬試験で合格ラインを確認する
Step①目標職種と必要スキルを決める
最初に目標とする職種と必要なスキルを決めましょう。インフラ運用・クラウド管理・アプリ開発・セキュリティ・データ分析など、狙う職種ごとに優先する製品やサービスが変わります。
具体的な内容については以下の表を参照ください。
| インフラ |
|
| 開発 |
|
| M365 |
|
ここで重要なのは、やらないことも決めることです。例えば、当面はセキュリティの深掘りはしない、データ分析は範囲外など。全てを学習しようとすると時間がかかるため、必ず絞りましょう。
Step②公式試験範囲を把握する
次のステップでは、受験する試験の試験範囲を細かく分解し、自分の言葉でまとめたチェックリストを作成します。例えば「AzureのIDとアクセス管理」「仮想ネットワークの設計」といった大きなテーマを、小項目に分けて整理するといった感じです。
そして各項目ごとに「理解している」「手順を説明できる」などの段階別で自己評価を行うことで、得意・不得意を明確にできます。特に出題比率の高い分野は優先的に学習し、最低でも一度は手を動かして操作できる状態を目指しましょう。
Step③学習計画を立てる
学習は「読む」「触る」「説明する」という3つのプロセスを繰り返すことで定着が進みます。初心者であれば、週7〜10時間の学習時間を想定し、6週間程度の計画を立てると進めやすいです。
6週間の学習計画は以下の表を参考にしてください。
| 1〜2週目 | 公式ラーニングパスで全体像をつかみ、用語や機能に触れながらクラウドの無料枠や評価環境を用意 |
| 3〜4週目 | 苦手な領域を重点的に復習しながら模擬試験を初めて受け、正答率よりも間違えた分野の把握を重視 |
| 5〜6週目 | 苦手分野だけを短時間で繰り返し、試験を想定した時間配分の練習を実施 |
学習教材は公式ラーニング、実機操作、模試の3つを組み合わせ、動画講座や対策本は補足的に使うのが効果的です。
Step④模擬試験で合格ラインを確認する
本番前には必ず模擬試験を活用して、解答の進め方を固めておきましょう。模試で80%以上を2〜3回連続で取れる状態が理想です。間違えた問題は答えを暗記するのではなく、設問の前提や条件を理解し、正解の根拠を公式ドキュメントなどで確認しましょう。
なお、Microsoft試験の多くはスコア700点前後が合格基準ですが、試験ごとに異なる場合があるため、必ず事前に公式情報で基準を確認してください。
以下の記事では、MCPの資格取得に役立つMCP連携について解説していますので、あわせてご覧ください。
MicrosoftのMCPを取得する学習方法
Microsoftの認定資格MCPを取得する学習方法は主に以下3つです。自身に合った学習方法を選択しましょう。
- MS-Learnを利用する
- 参考書を活用する
- セミナーを受講する
①MS-Learnを利用する
MS-Learnは、Microsoftが無償で提供している公式のオンライン学習プラットフォームで、MCP認定資格に対応したラーニングパスやモジュールを自分のレベルや職種、学習目的に応じて柔軟に選択しながら体系的に学べます。
ハンズオンで実際に操作を体験する機能や、動画・クイズ・チェックポイント付きの分かりやすい教材が揃い、進捗管理やポイントによるモチベーション維持も可能なため、基礎知識の習得から試験対策まで一気通貫で活用できるのが特徴です。
②参考書を活用する
資格試験ごとに参考書が発売されており、試験出題範囲に準拠した章立てや豊富な図解・コラム・練習問題・模擬試験を通して、紙や電子書籍で体系的かつ計画的に学習できます。
参考書はポイント解説や試験頻出テーマを体系化してくれており、繰り返し読み返すことで理解度を深めたり、模擬問題を解くことで本試験の形式や出題傾向への慣れ、弱点分野の発見にもつながります。独学スタイルや通勤・通学などスキマ時間にも最適です。
③セミナーを受講する
最後におすすめの方法はセミナーの受講です。セミナーは、短期間で集中的に学習でき、専門家のフィードバックが受けられるため、独学ではカバーしきれない疑問や苦手克服、学習計画づくりに最適です。
しかし、MCPに関連するセミナーは多くどのセミナーを選べばいいかわからないという方も多いでしょう。そこでおすすめのセミナーを2つ紹介します。
- データサイエンティストセミナー
- AWSで始めるインフラ構築基礎セミナー
データサイエンティストセミナー

データサイエンティストセミナーは、データサイエンスを未経験から短期間で実務レベルまで習得できる集中講座です。基礎編では、統計学やデータ分析の基礎、Pythonによるプログラミング、データ前処理や可視化、機械学習を用いた予測モデルの作成方法を学びます。
応用編では、ビッグデータ解析やスクレイピング、クラウドやセキュリティの基礎知識、プロジェクトマネジメントやマーケティング分析、時系列データの予測など応用的なテーマを実践形式で習得。
受講者には255ページのオリジナル教材が配布され、復習や参考書として活用可能です。データを使ってビジネス課題を解決するためのスキルを、短期間で確実に身につけたい方に最適な内容です。
| セミナー名 | データサイエンティストセミナー |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 41,800円〜 |
| 開催期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京)・ライブウェビナー・eラーニング |
AWSで始めるインフラ構築基礎セミナー

AWSで始めるインフラ構築基礎セミナーは、AWS初心者でもクラウドインフラ構築の基礎から応用まで身につけられる実践型講座です。
クラウドの基本概念やアカウント設定、VPCによる仮想ネットワーク構築、EC2を使ったWebサーバーの構築や公開までを基礎スキルとして習得。Linux環境の整備、PythonとFlaskによるアプリケーション実装、WebサーバーへのChatGPT導入、そしてELBによる負荷分散やCloudWatchを用いた監視など、運用の安定化手法を応用編で習得します。
全工程をハンズオンで行うため、受講後すぐに業務で活用可能なスキルが身に付きます。
| セミナー名 | AWSで始めるインフラ構築基礎セミナー |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 38,500円〜 |
| 開催期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京)・ライブウェビナー |
Microsoftの認定資格MCPについてのまとめ
Microsoft認定資格MCPは、Microsoft製品やサービスに関する専門知識を国際的に証明でき、転職・キャリアアップ・実務スキル向上などに直結する資格です。
本記事ではMCPの概要や難易度、合格基準、ロードマップ、学習方法までを解説しました。計画的な学習と実務に即した学習を組み合わせることで、資格取得だけでなく現場で通用するスキルも同時に習得できます。MCPは単なる資格ではなく、ITエンジニアとしての市場価値を長期的に高められるでしょう。