ITパスポートは「初学者でも挑戦しやすい国家資格」と言われる一方、それほど高くもない合格率に驚く人もいます。受験者の年齢層も幅広く、学生から社会人、さらには製造・建設・CAD職までさまざまな背景を持つ人が挑戦しているため、難易度の感じ方にも差があります。
この記事では、最新の合格率の傾向や不合格になりやすい理由、効率よく合格を狙うための勉強法まで、これから受験を考える方が知りたい情報を丁寧に整理してお伝えします。
ITパスポートの最新合格率と推移

ITパスポートの合格率は、年ごとに微妙な変動を続けています。中でも直近の年度を見ると「思ったより低い」と感じる方も多いと思います。
まずは最新の受験者数と合格率の動きを、以下で把握してみましょう。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和元年度 | 103,812 | 56,323 | 54.3% |
| 令和2年度 | 131,788 | 77,512 | 58.8% |
| 令和3年度 | 211,145 | 111,241 | 52.7% |
| 令和4年度 | 231,526 | 119,495 | 51.6% |
| 令和5年度 | 265,040 | 133,292 | 50.3% |
| 令和6年度 | 273,905 | 134,617 | 49.1% |
| 令和7年度(途中) | 115,787 | 57,525 | 49.7% |
引用:IPA公式サイト
数字を見ると受験者数は年々増えている一方、合格率は50%前後で安定しています。基礎的な内容が中心の試験とはいえ、分野ごとの理解度に差が出やすいため、事前に傾向を押さえた学習が重要だと分かります。
ITパスポートの合格点と出題形式
ITパスポートの合格点は、1,000点満点中600点以上です。さらに、3つの分野(ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系)それぞれで300点以上を取ることも条件になります。
試験はCBT方式で、四肢択一のマークシート形式です。出題範囲は広いものの、一問ずつは比較的短く、基礎理解を積み上げれば十分に合格を狙えます。
大学生・高校生の合格率
ITパスポート試験は社会人だけでなく、大学生や高校生など若い層の受験も増えています。基礎的なIT知識を問う資格とはいえ、学習環境やバックグラウンドによって結果には大きな差が出るようです。
以下は令和7年4月度の学生の合格率なのですが、年齢や学校区分ごとに合格率が大きく異なることが分かります。
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 大学院 | 175 | 112 | 64.0% |
| 大学 | 1,978 | 995 | 50.3% |
| 短大 | 19 | 5 | 26.3% |
| 高専 | 106 | 49 | 46.2% |
| 専門学校 | 324 | 66 | 20.4% |
| 高校 | 1,149 | 327 | 28.5% |
| 小・中学校 | 49 | 16 | 32.7% |
| その他 | 91 | 43 | 47.3% |
引用:IPA公式サイト
全体を見ると、大学院生や大学生は比較的高い合格率を維持している一方、専門学校や高校は合格率が低めの傾向があります。ITへの触れ方や日常的な学習量の差がそのまま結果に影響している印象です。
とはいえ表を見てもわかるとおり、高校生でもしっかり準備すれば合格の可能性はあります。
難しすぎ?!ITパスポートの合格率が低い理由

この章では、ITパスポートの合格率が低い理由について、以下のとおり解説します。
- 受験者にIT初心者が多いから
- 暗記だけでは対応できない設問があるから
- 独学で計画的に進められない人が多いから
- 勉強時間を確保できない人が一定数いるから
①受験者にIT初心者が多いから
ITパスポートは「誰でも受けられる国家試験」として広く知られており、受験者の多くがITに触れた経験の少ない初心者です。さらに、近年は製造業や建設業、教育機関など IT業界以外でも資格取得のニーズが高まり、受験層が一気に広がっています。
その結果、IT知識の土台が整っていないまま挑戦する人が増え、合格率が全体的に低めに見える傾向があります。
②暗記だけでは対応できない設問があるから
ITパスポートは、単なる知識の丸暗記では太刀打ちできない問題が多いことも特徴です。IT用語の意味だけでなく、「業務でどのように使われるか」「セキュリティ上どの対応が最適か」など、状況判断を求められるケースが多く出題されます。
暗記中心の学習だと回答が選びにくく、理解不足のまま受験すると不正解が増えてしまいやすい点が合格率を押し下げる一因になっています。
③独学で計画的に進められない人が多いから
ITパスポートの範囲は想像以上に広く、独学だと「今日はどこまでやればいいのか」「何を優先すべきか」が分からなくなりやすいです。中でもとくにITに馴染みのない人ほど、分野ごとの関連性がつかめず、途中でペースが崩れてしまう傾向があります。
学習計画が曖昧なまま進めると、重要ポイントを取りこぼし、結果として合格率が下がってしまいます。
④勉強時間を確保できない人が一定数いるから
社会人や学生に共通しているのが「まとまった時間が取れない」という悩みです。少しずつ進めるつもりでも、気づけば学習が途切れてしまい、理解が定着せず最終的に不合格につながるケースも多いです。
短期集中で全体像をつかめれば効率が一気に上がりますが、独学で「まとまった時間を作る仕組み」を整えるのは簡単ではありません。こうした悩みを抱えている場合は、体系化されたカリキュラムで必要範囲を一気に理解できるITパスポート試験対策セミナーが効果的です。
未経験でも重要ポイントを短期間で押さえられるため、学習の抜け漏れを減らし、忙しい人でも合格ラインまで到達しやすくなります。
ITパスポートは難しい?製造・CAD職から見た難易度
製造・建設・CAD職の方にとって、ITパスポートは想像しているほどハードルの高い試験ではありません。なぜなら専門的なプログラミング知識が問われるわけではなく、基礎的なITリテラシーが中心なので、ITが苦手でも理解しやすい構成になっているからです。
計算問題もごく少なく、文系出身でも取り組みやすい点が特徴です。日頃CADや3Dツールに触れている方なら、業務で使うITの考え方と共通する部分も多く、学習がスムーズに進むでしょう。
ITパスポート合格に必要な勉強時間目安
ITパスポートは、ITに触れる機会が少ない人でも取り組めるように設計されていますが、合格を目指すには一定の学習時間が必要です。一般的には、初心者の場合で 80〜120時間程度が目安といわれています。
通勤時間やすきま時間を有効活用しながら、テキストと過去問を繰り返すことで理解が深まり、効率よく得点できるようになります。短期間で集中して合格を目指す人は、オンライン講座などを併用すると安定して実力がつきます。
ITパスポートと簿記3級ではどちらが難しい?
ITパスポートと簿記3級は、どちらも初心者が挑戦しやすい資格ですが、求められる知識の種類が大きく異なります。
簿記3級は仕訳や計算が中心で、数字に苦手意識がある人にはやや壁を感じる内容です。一方、ITパスポートは幅広いIT基礎の理解が求められますが、計算問題は少なく、概念を押さえれば得点しやすい特徴があります。
文系・理系を問わず取り組みやすいため、初めて資格勉強に挑戦する人にはITパスポートのほうがハードルが低いと感じるケースが多いでしょう。
ITパスポートに落ちるのは恥ずかしい?
ITパスポートに落ちても、恥ずかしがる必要はありません。受験者の多くがIT初心者で、基礎用語に慣れていない状態から挑戦しているため、不合格は特定の層に集中する傾向があります。
暗記だけに偏ると理解が追いつかず失点しやすいので、内容をきちんと押さえながら進めることが大切です。
製造・建設・CAD職がITパスポートを取るメリット
この章では、製造・建設・CAD職がITパスポートを取るメリットについて以下のとおり解説します。
- ITリテラシーの証明になり評価されやすい
- 現代はDX推進の流れでIT知識が必須になっている
- CADや3D関連ソフトの理解にも役立つ
①ITリテラシーの証明になり評価されやすい
製造・建設・CAD職では、日常的にソフト操作やデータ管理が求められますが、ITパスポートを取得しておくと「基本的なIT知識を理解している人」として客観的に評価されやすくなります。
現場ではもちろん、他部署とのやり取りや資料作成でも発揮できるため、信頼を得やすくなる点が大きなメリットです。
②現代はDX推進の流れでIT知識が必須になっている
製造・建設の現場でもDX化が急速に進み、ITを活用した業務改善やデータ活用が求められる場面が増えています。
ITパスポートは、DXの基礎となる「情報セキュリティ」「データ活用」「システムの仕組み」を網羅しているため、これからのキャリアに欠かせないベーススキルを身につけられます。
③CADや3D関連ソフトの理解にも役立つ
CADや3Dモデリングソフトは、PCの処理やメモリ、データ構造といったITの基本原理の上に動いています。ITパスポートで学ぶコンピュータの仕組みやネットワーク、データベースの基礎知識は、実務でソフトを正しく扱う際の「背景理解」に直結します。
習得により、トラブル時の原因把握や業務効率化にもつながりやすくなります。
ITパスポートに絶対合格する4つの勉強方法
この章では、ITパスポートに絶対合格する4つの勉強方法として、以下を紹介します。
- 大学生・高校生の合格率過去問アプリや公式問題集を使う
- 間違えた問題や頻出分野から優先的に学習する
- 講座やセミナーを活用して効率を上げる
- 学習時間を習慣化し毎日少しずつ進める
①大学生・高校生の合格率過去問アプリや公式問題集を使う
ITパスポートの対策は、まず過去問に触れることから始めると学習効率が大きく上がります。実際に出題された形式や頻出分野がつかめるため、最短ルートで得点源を確保しやすくなるでしょう。
ITパスポート試験ドットコムなら移動中でもスマホで取り組めるので、忙しい社会人でも学習でも取り組みやすいです。なお以下の記事では、ITパスポートの過去問活用法について解説していますので、気になる方はぜひ併せてお読みください。
②間違えた問題や頻出分野から優先的に学習する
効率よく合格を目指すなら、全範囲を均等に学ぶより、まずは自分が間違えた問題の見直しを徹底するほうが効果が高いです。ITパスポートは出題範囲が広い分、頻出分野だけでも得点が大きく伸びます。
とくに情報セキュリティやネットワークの基礎は毎回出題されるため、優先順位をつけて取り組むと安定して得点できます。
③講座やセミナーを活用して効率を上げる

独学で進めると、理解があいまいなまま先に進んでしまい、合格レベルに到達するまでに時間がかかることがあります。そこで講座やセミナーを利用すれば、重要ポイントを体系的に押さえられ、短期間でも効率よく実力を伸ばせます。
ITパスポートの勉強を始めたものの、どこから手を付ければいいか迷ってしまう人や、短期間で合格を目指したい人には、ITパスポート試験対策セミナーが役立ちます。基礎から順序立てて学べるため、初心者でも迷わず理解を深められる点が大きな魅力です。
とくにIT分野の知識や用語に不安がある場合、独学よりもはるかに学習が捗るでしょう。実務にも生かせる内容が詰まっているため、資格取得だけでなくスキルアップにもつながります。
| セミナー名 | ITパスポート試験対策セミナー |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 0円(無料キャンペーン中) |
| 開催期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京)・ライブウェビナー・eラーニング |
学習時間を習慣化し毎日少しずつ進める
ITパスポートに合格するには、まとまった勉強時間よりも「毎日少しずつ継続すること」が大きな差になります。特にITパスポートは、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野すべてで300点以上を取らなければ合格にならないため、特定の分野だけに偏ると得点不足になりやすいです。
短時間でも構わないので、毎日触れて理解を積み上げる習慣が最も合格に近い方法です。なお、ITパスポートの試験対策については、以下の記事も参考になるので、ぜひご一読ください。
ITパスポートの合格率と難易度についてまとめ
ITパスポートは一見ハードルが高く見えますが、試験の特徴を理解し、計画的に学習すれば十分に狙える資格です。合格率は年度によって変動するものの、基礎から丁寧に積み上げれば確実に力がつきます。
これから受験を考える方は、まず無理のない学習計画を立てつつ、確実に理解を積み上げていくことを意識しましょう。