AU技術レポート:Fusion360便利技20選 ~前編
第3回 AU 技術レポート:Fusion360便利技20選 ~前編
連載企画のAU(Autodesk University 2015)参加レポート、第3回の今回から、AUの技術セッションの内容をご紹介していきます。
今回は、「Top 10 Productivity Tips in Fusion 360」より、今日から使える便利技をご紹介します。
まとめてましたらとっても長くなったので、半分に分けてご紹介しますね!
第1回「第1回AU(Autodesk University 2015)について」はコチラからご覧いただけます。
まずはユーザーインターフェイスから。
1.奥に隠れた要素を選択する方法
見えない奥側にあるエッジや面を選択したいとき、ありますよね?
左クリック長押しをすることでマウスの近くに一覧が出てきてくれ、その中から要素を選ぶと奥側の要素が選択できます。
2.選択要素を追加/削除する方法
複数面を押し出したかったり、フィレットのエッジを選び間違えたので消したい、というときに、コマンドをキャンセルしていませんか?
Ctrlキーや、MacだとCommandキーを使用して、選択した要素の追加や削除が行えます。
3.Sキーを使って素早くコマンドを実行する方法
キーボードの「S」をクリックすると、ツールボックスと呼ばれるショートカットメニューが表示されます。
よく使うコマンド名を入力してツールボックスに登録しておけば、マウスがどこにあっても手元でコマンドを素早く実行することができます。
4.名前付きビューで好きな視点を保存する方法
ブラウザのビュー管理、使ってますか?右クリックすると新しい「名前付きビュー」が作成されますので、クリックするだけでいつでも好きな視点から見ることができて便利ですよ!
使う上での便利な設定もあります!
5.設定しておくと便利な[基本設定]
Fusion360の右上にあるログインユーザー名をクリックすると、各種の設定ができる[環境設定]があります。
その中から3つご紹介します。
・既定のモデリング方向
Fusion360では初期値がY方向が上になっています。3DプリンターのスライサーソフトなどはZ方向が上になっていることが多いため、この設定を変えておくと他のソフトとの連携がとりやすくなります。
・既定の作業スペース
他のソフトで作られたデータをインポートした場合、デフォルトでスカルプト作業スペースになります。それをモデル作業スペースにしておくと、特にCADデータを開いた際にすぐ編集に移れるので便利です。
・既定のマテリアルを変更
モデリングする際の初期の材質を変更できます。初期値の灰色の形状が見づらい場合、好きな色でモデリングをすることができるため、見やすく作業ができますよ。
6.ドキュメントを以前の状態に戻す方法
間違って上書きしてしまった!!いろいろ変更したけど前のほうがよかったな・・・
そんな時にも、以前の状態にいつでも戻すことができます。
Fusion360は上書き保存をするたびに、古いバージョンを残しておく「リビジョン管理」機能がついているため、わざわざA360にアクセスしなくてもデータパネルから「このバージョンを上の階層に移動」するだけでいつでも戻すことができます。
7.他のCADで作られたデータを簡単に開く方法
Fusion360はクラウドベースCADですので、他のCADのデータを開く際にはクラウド上にアップロードするのが通常の手順です。
しかし、一部の中間データ(.f3d, .igs, .iges, .sat, .smt, .stp, .step)に関しては、[ファイルからデザインを新規作成]コマンドで開くことができます。この機能はオフラインでも使用できるので便利です。
スケッチにもあまり知られていないいい機能が!
8.拘束をつける作業をスピードアップする方法
スケッチの拘束はスケッチパレットに並んでいますが、慣れてくるとスケッチパレットまでマウスを移動するのも面倒。
そんな時に便利なのが、右クリックでの拘束です。
2つの点を複数選択すると[一致]や[固定/固定解除]、[水平/垂直]の拘束が右クリックメニューに出てきます。直線と円弧を選択すると[接線]が出てきます。
選ぶ要素によって最適なものが出てくるため、マウスの移動量が減ってスケッチを描くのが早くなります。
9.スプライン曲線の微調整をする方法
スプラインを描いた後で、もう少し曲げたかった・・・という経験はありませんか?
そんな時便利なのが、スプラインを右クリックした際に出てくる[スプライン フィット点を挿入]コマンドです。
選択すると好きな位置に制御点を追加できますので、あとから点をドラッグして微調整することができます。
10.スケッチモードに入らないで素早く形状を変更する方法
スケッチをもとに作った形状を変更する際に、スケッチモードに入って編集していませんか?
拘束がついていないスケッチに限られますが、実はスケッチモードに入らなくてもスケッチはドラッグで変更できるんです。
形を見ながらスケッチの点を微調整することで、ダイナミックに形状が変形するのを見ながら形を整えることができます。
いかがだったでしょうか?
知ってるよ!というものもあったかもしれませんが、是非試してFusion360マスターに近づいてください!
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第4回は、Fusion360便利技20選 ~後編 をご紹介します。
まだまだありますので、お楽しみに!