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AU技術レポート:Fusion360便利技20選 ~後編

第4回 AU 技術レポート:Fusion360便利技20選 ~後編

こんにちは、スリプリの三谷です。

連載企画のAU(Autodesk University 2015)参加レポート、第4回は前回に引き続き、「Top 10 Productivity Tips in Fusion 360」より、今日から使える便利技をご紹介します。
前編の内容は勉強になりましたか?
知ってる内容ばかりでしたか?!

第1回「第1回AU(Autodesk University 2015)について」はコチラからご覧いただけます。

まずはモデリングの便利機能から。

11.複数個所を一括で肉抜きする方法

[シェル]コマンドは、選択した面を削除し、一定の厚みをつける機能ですので、複数面を選択することで複数個所を一括で肉抜きすることができます。
やり方は簡単、CtrlキーまたはMacだとCommandキーを使って複数面を選択するだけです。
複数個所を一括で肉抜きする方法

12.スカルプト作業スペースでサクサク作業する方法

スカルプト作業スペースで作られる形状はとても滑らかなため、パソコンによっては処理が重くなることもあります。
以下のショートカットキーで「スムーズ表示」と「ボックス表示」を切り替えることで、サクサク作業をすることができ、自己交差したエラー個所の発見もしやすくなります。

Windowsの場合:Alt+1でボックス表示、Alt+2でコントロール フレーム表示、Alt+3でスムーズ表示
Macの場合:Control +1でボックス表示、Control +2でコントロール フレーム表示、Control+3でスムーズ表示
スムーズ表示とボックス表示を切り替える

13.インポートデータで履歴を保存する方法

デフォルトでは、インポートしたデータを開いた際には履歴バーは非表示になっています。
形状を直接編集するダイレクトモデリングをすぐ行うことができて便利ですが、履歴が便利な時もあります。
ブラウザの一番上のタイトルを右クリックし、<デザイン履歴をキャプチャ>を選択することとで履歴バーが表示され、以降の操作は操作履歴が保存されます。
デザイン履歴をキャプチャを選択する

14.コンポーネントの透明度を変更する方法

透明な「外観」を設定しなくても、表示をワイヤーフレームにしなくても、素早く形状を透明にして確認することができます。
コンポーネントをブラウザで右クリックし、<不透明度のコントロール>を選択することで、透明度をコントロールできます。
※コンポーネントではなく、ボディの状態だと表示されません。<ボディからコンポーネントを作成>などでコンポーネント化しておく必要があります。
不透明度のコントロールを選択する

15.ユーザーパラメータを使用して複数のパラメータを関連付ける方法

Fusion360は寸法や各フィーチャで入力した数値がすべて保存され、数値を変えればすべて変更される仕組みになっています。
[修正] – [パラメータを変更]で、ユーザーパラメータの緑の+アイコンをクリックすることで、いつでもユーザー定義のパラメータを設定できます。
このパラメータを使用して他のパラメータと関連付けることで、1つだけ数値を変えるだけで形を変えることができます。
パラメータを変更

アセンブリにも便利な機能があります!

16.ジョイント原点を素早く設定する方法

ジョイント原点はマウスのある位置にある面にフックしたものが選択されます。
奥に隠れたジョイント原点が選択しづらい場合、Ctrlキー(MacはCommandキー)を使用することで、選択したい面上のジョイント原点を簡単に設定することができるのです。

17.別のドキュメントデータを1つにまとめる方法

データパネルから右クリックまたは「現在のデザインに挿入」をすることで、別のドキュメントを挿入することができます。
これは単なるコピーでの挿入ではなく、オリジナルのデザインが挿入されている状態です。
現在のデザインに挿入

挿入したデザインに変更があった場合には最新版のデザインに更新したり、適用するバージョンを選択することができます。
最新を取得バージョンを選択
現行のバージョンとのリンクを切り、全く別物としてそのドキュメントでのみ使用するための[リンクを解除]機能も便利です。
リンクを解除

たとえば、現在販売中のある部品がアセンブリ(組立図)に使われていて、その後変更されたデータがあった場合に、前のバージョンを使うのか、最新形状を使用するのかを変更することで柔軟なデータ管理ができることを示しています。
現状ではプロジェクトをまたぐリンクはできませんが、今後機能強化されていく予定です。

レンダリングにもあまり知られていない機能が!

18.外観の色合いを簡単に変更する方法

Fusion360に初めから入っている外観に不満を持っていませんか?デフォルトの設定はすごく簡単に変更することができます。
「このデザイン内」に入っている外観を右クリックし、<編集>を選択するだけです。色合いやテクスチャ画像を変更することが簡単にできますよ!
外観の色合いを簡単に変更する方法

19.外観の置き換えをする方法

既に形状に割り当てた外観を、別のものにするときに便利な技があります。ある外観をいくつかの形状や面に割り当てた後に、一括で変更することができます。
その方法は、既に割り当てられた「このデザイン内」の外観に、新しく適用したい外観をドラッグ&ドロップするだけです。
適用したい外観をドラッグ&ドロップ

20.設計変更時に自動でクラウドレンダリングする方法

レンダリング機能は便利ですが、形状を変更して保存するごとに、レンダリングをするのは手間になります。
そんな時は、ブラウザで[名前付きビュー]を設定しておき、レンダリング作業スペースで、[保存時にレンダリング]にドラッグ&ドロップするだけで、保存するごとにクラウドレンダリングを自動で行うことができます。
クラウドレンダリングを自動で行う

いかがだったでしょうか?
それぞれの機能、是非試していただき、Fusion360マスターに近づいてください!

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第5回は、モノづくりの新しいフロー ~3Dスキャンを併用したモックアップの活用方法 をご紹介します。
今話題になり始めているMementoの情報もありますよ!
お楽しみに!

第5回:モノづくりの新しいフロー ~3Dスキャンを併用したモックアップ 前編