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【2026】仮想空間でシミュレーションできるUnity Industryとは?使えるサービスを紹介

建築や製造、医療などの分野では、現実の環境を仮想空間で再現するシミュレーションを用いて情報の共有やトレーニングを行っています。Unity Industryは、高度なシミュレーションを実装できるツールです。

本記事では、Unity Industryでできることや利用できるサービスなどについて解説しています。シミュレーションができるツールを探している方は、ぜひ最後までご覧ください。

Unityを活用したシミュレーションの事例

以下の業界では、Unityを活用したシミュレーションを取り入れています。業界ごとにどのようなシミュレーションを行っているのかを知ることで、Unityの活用方法がイメージしやすくなるでしょう。

  1. 建築
  2. 医療
  3. 航空宇宙
  4. インフラストラクチャ
  5. 自動車
  6. 小売

これらUnityを活用したシミュレーションの事例について見ていきましょう。

①建築

建築

建築業界では、Unityのシミュレーションを使うことで設計意図をリアルタイムに共有できるようにしています。従来の資料ではクライアントとの意思疎通が十分にできないケースもありました。

しかし、Unityで設計データを3D化することで、建築家の意図が直感的に伝わりやすくなります。また、設計を可視化することで、発生した問題の特定を迅速に行えるのもメリットです。

②医療

医療分野では手術トレーニングや医学教育のためにUnityのシミュレーションが活用されています。特に、危険な手術のシミュレーションには大きく貢献しています。

また、教育では臓器や骨格の3Dモデルをさまざまな角度から観察しながら学習できるため、理解が深まりやすい点が特徴です。さらに、将来的にはVRを用いた遠隔手術支援の実装も期待されています。

③航空宇宙

航空宇宙分野では、開発に莫大なコストがかかるため設計段階での検証が重要です。Unityを使えば、膨大なデータをリアルタイム3Dで可視化できるため、意思決定の質が向上します。

また、作業員向けの訓練シミュレーションとしても利用されており、危険が伴う作業を安全に学べる点も大きなメリットです。

④インフラストラクチャ

インフラストラクチャでは、Unityを使って環境変化による影響や人・車の動きのパターンをシミュレーション可能です。これにより、更新後の景観で人々がどのように移動するのか、どのような課題が生じるのかを事前に検証でき、設計やメンテナンスの意思決定に役立つようになります。

また、近年は都市全体をデジタルツイン化し、渋滞緩和やエネルギーの最適化、災害対策など、効率的な街づくりを支援する取り組みも増加しています。

⑤自動車

自動車業界では、シミュレーションは車両設計時の性能検証に活用されています。多様な道路環境・天候条件を仮想空間で再現できるため、実車テストでは再現が難しいシチュエーションも安全にシミュレーション可能です。

特に、自動運転技術の開発では、Unityを活用することで事故リスクを避けた安全なシミュレーションを可能としています。

⑥小売

小売業界では、パンデミック以降Unityを活用した没入型の購買体験が注目されています。バーチャルストアを構築することで、ユーザーは自宅にいながら店舗を歩くように買い物を楽しめるようになります。

また、ショールームを3Dで再現すれば、商品の魅力をより直感的に伝えられ、オンライン販売の促進にもつながるでしょう。

Unity Industryとは

Unity Industryとは、ゲーム開発プラットフォームで知られるUnityを産業向けに構築した製品です。リアルタイム3D技術を用いて、デジタルツインやVR/ARコンテンツの開発を行えます。

Unityにはさまざまなプランがありますが、Unity Industryの導入が必要なのは以下の条件に当てはまる人です。

  • 産業用途でUnityを利用する法人・団体
  • 年間売上または資金調達額が100万米ドル以上

Unity Industryを活用することで、設計や動作をリアルタイムでシミュレーションできるため、プロトタイプ制作や開発のスピードが向上します。

Unity Industryで実現できること

Unity Industryで実現できること

Unity Industryを導入すると、以下のようなことが実現できます。

  1. 仮想空間上で現実世界の構築
  2. 大規模な物理シミュレーション
  3. XRコンテンツの開発
  4. CADやBIMデータの取り込み

これらのUnity Industryで実現できることについて詳しく見ていきましょう。

①仮想空間上で現実世界の構築

Unity Industryでは、3Dデータを誰でも簡単に取り込めます。インポートした3Dデータは直感的に配置できるため、専門知識がなくても仮想空間上で現実世界の構築が可能です。

これにより、Unity Industry上でまだ完成していない建物を歩いたり、人の動きをシミュレーションしたりでき、完成後のイメージを関係者で共有しやすくなります。

また、以下の記事ではUnityを使ってメタバースを構築する方法について解説しています。どのような流れで仮想現実を作るのか知りたい方は、ぜひこちらもあわせてチェックしてみてください。

【2026】Unityでメタバース構築や3Dゲーム制作をするには?方法やおすすめのツールを紹介!

②大規模な物理シミュレーション

Unity Industryなら、大規模な物理シミュレーションでも快適に行えます。ほかのツールではシミュレーションの規模が大きくなると処理が重くなることから、ストレスのかかる作業となっていました。

Unity Industryはゲームエンジンをベースにしているため、高い処理能力でストレスなく物理シミュレーションを実装できます。

③XRコンテンツの開発

Unity Industryでは、VR・AR・MRといったXRコンテンツの開発にも対応しています。特に、XRコンテンツを開発することで、高所作業や重機操作などの危険を伴う作業や、コストのかかる作業を仮想空間上で気軽にシミュレーションできます。

また、現場の設備を準備したり、材料を用意する必要がないため、時間をかけずにシミュレーションできるのもメリットです。

以下の記事では、Unityを使ってAR開発を行う方法について紹介しています。ほかにも、AR開発に必要なツールを知りたい方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。

【2026】UnityでAR開発はできる?必要なツールやおすすめのプランを紹介!

④CADやBIMデータの取り込み

Unity Industryは、産業向けの機能が多く搭載されています。特に、40種類以上のCADやBIMデータの取り込みができるのは大きなメリットです。

取り込んだデータはそのまま仮想空間に配置できるため、スムーズにシミュレーションを行えます。

Unity Industryで利用できるサービス

以下は、Unity Industryで利用できるサービスの一例です。

  1. Unity 6
  2. Unity Enterprise
  3. Industry Success
  4. Unity Asset Transformer Toolkit
  5. Unity Asset Manager
  6. Build Server

これらUnity Industryのサービスには、開発を効率化し、より高品質なシミュレーション環境を実現するための機能がそろっています。それぞれの特徴について見ていきましょう。

①Unity 6

Unity Industryで使えるUnity 6は、Unityの最新バージョンで高性能ながら安定性の高いバージョンとして設計されています。ゲーム開発だけでなく、リアルタイムのシミュレーションにも対応しています。

PCやモバイル以外にも、コンソールやXRデバイスなど、幅広いプラットフォームで高いパフォーマンスを出せるのが特徴です。

②Unity Enterprise

Unity Enterpriseでは、通常2年間のサポートのところ、3年間の長期サポートを受けられます。これにより、定期的なバグ修正やプラットフォームアップデートを利用可能です。

また、読み取り専用ソースコードへのアクセスも提供されており、コードの理解を短縮したり最適化できたりします。

③Industry Success

Industry Successは、オンボーディングの課題解決のサポートを提供します。専任のアドバイザーがつくことで、市場利用までの時間を短縮することを目指します。

また、Unityの基本やモデルの最適化、プロジェクトのデプロイなど、300時間越えのオンデマンドトレーニングにアクセスできるため、Industry Successを活用することで必要な知識を効率よく身につけられるのも特徴です。

④Unity Asset Transformer Toolkit

Unity Asset Transformer Toolkitは、3Dデータのインポートや最適化をリアルタイムで行えるプラグインです。既存のデータをUnityの動的アセットに変換できます。

高品質な3Dコンテンツやシミュレーション作成の効率化に役立ちます。

⑤Unity Asset Manager

Unity Asset Managerは、チームが持つリアルタイム3Dデータをクラウド上で管理できる仕組みです。スマートタグ付けやメタデータを使用できることで、アセットを効率的に見つけることができます。

これにより、作業の重複を防ぎ、効率的にプロジェクトを進められます。

⑥Build Server

Build Serverは、プロジェクトのビルド作業をオンプレミスハードウェアに任せられるサービスです。これにより、大規模なシミュレーションも個人が負担する容量を解放できるため、快適に作業できます。

安定した品質のシミュレーションに不可欠なサービスです。

Unity Industryの料金体系

Unity Industryの料金体系

商業用のシミュレーションに強みを持つUnity Industryの価格は、2025年12月現在で以下のとおりです。

プラン 1シートあたりの価格
年間プラン 816,750円(税込み)

前述したとおり、産業用途でUnityを利用する法人・団体で、年間売上または資金調達額が100万米ドル以上の場合は、Unity Industryと契約する必要があります。また、Unity Industryのライセンスは1つにつき1ユーザーまでなので、複数人での使用に関しては人数分の購入が必要です。

料金は決して安くはありませんが、産業向けに必要な高品質シミュレーション機能や高度な開発環境がそろっていることを考えると、十分に納得できる内容といえるでしょう。

Unity Industryのシミュレーションについてのまとめ

今回は、仮想空間でシミュレーションできるUnity Industryについて紹介しました。Unity Industryは、建築や自動車、医療などの分野で高度なシミュレーションを実装できる産業向けプランです。

専用サポートやアセット管理などのサービスも利用でき、高品質な開発環境を構築できるのが特徴です。シミュレーション環境を構築したい方は、ぜひUnity Industryをチェックしてみてください。

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