新しい生成AIモデルが次々と登場し、AI御三家(OpenAI・Google・xAI)の勢力図が大きく動いた2025年11月。競争が一段と激しさを増す中、活用できる機能も急速に進化しています。
この記事では、最新の生成AIをビジネスで活用するおすすめのアイデアを9選ご紹介します。
「面白い便利な実践テクニック」や「目からうろこの斬新な手法」を画像付きでお伝えするので、「人手不足や効率化」が課題の製造業や建築業の方もぜひ参考にしてください。
生成AIのビジネス活用とは

生成AIのビジネス活用とは、生成AIの機能をビジネスシーンに導入・統合し、業務効率化・新アイデア創出を実現することです。製造業・建築業でも、
- 現場で撮った写真の解析(進捗や危険など)
- 長文の要約(マニュアルや文書など)
- 資材価格のリアルタイム比較
のように、生成AIの機能は多彩なシーンで活用されています。
生成AIのビジネス活用の現状

では、実際に生成AIはどの程度ビジネスで活用されているのでしょうか?
総務省が2025年に調査した「生成AIの活用方針策定状況(国別)」によると、「積極的に活用する方針」の割合は、日本が23.7%で、米国(39.2%)、ドイツ(39.2%)、中国(48.5%)と比べて最も低い割合でした。
また、「方針を明確に定めていない」と回答した日本企業は31.8%に上り、米国(5.8%)、ドイツ(12.9%)、中国(0.0%)と比較しても活用の遅れ、活用意志の低さが際立っています。
参照:総務省「生成AIの活用方針策定状況(国別)」
生成AI活用のトレンド
日進月歩の勢いで進化する生成AIは、最新情報を常にキャッチアップすることも重要です。ここでは、2025年11月における生成AIのトレンドを見てみましょう。
| 時期 | 開発元/最新モデル名 | 概要 |
| 11月13日 | OpenAI / GPT-5.1 |
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| 11月18日 | Google / Gemini 3 Pro |
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| 11月19日 | xAI / Grok 4.1X |
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このように、日本では海外に比べて生成AIの活用が遅れる中、生成AIの進化は止まりません。
さらに、中国のDeepSeekやQwenは、設計図を公開する「オープンウェイト」戦略で高性能ながら低コストを実現し、米国勢とは異なる目線で市場を席巻しはじめています。
こうした激動のAI時代において、検討する時間、迷う時間は、そのままビジネスチャンスの喪失に直結します。
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生成AIの種類と用途

生成AIは、テキスト、画像、動画など多彩な種類があり、それぞれ異なるビジネス課題を解決します。ここでは、主要な生成AIと、それぞれが活用されるビジネス用途をお伝えしましょう。
| 生成AIの種類 | 主な特徴 | ビジネス活用例 | 主なツール |
| マルチモーダルAI | 複数要素を統合的に生成 (テキスト/画像/動画) |
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| 文章生成AI | 自然言語処理 |
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| コード生成AI | コード生成・データ処理 |
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| 動画・画像生成AI | 視覚的コンテンツの生成 |
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以下の記事では、生成AIの種類についてさらに掘り下げて解説しているので、「どのAIを導入すべきか迷っている」という方はぜひご一読ください。
生成AIのビジネス活用アイデア9選!
では、生成AIのビジネス活用アイデアを9選、使い方と操作画像も合わせてご紹介します。
今回は、業務効率化から新アイデア創出まで、「そんな使い方があったのか!」と驚く面白いビジネスアイデアを厳選しました。すぐに使える簡単なアイデアばかりなので、さっそく明日からのビジネスに活用してみてください。
| カテゴリ | 活用アイデア | 使用生成AIツール | 主な効果 |
| 生産性向上 | 移動ルートの案内 | ChatGPT | 道案内の自動化・Web埋め込み |
| カレンダー連携登録 | Gemini | 予定の一括登録・効率化 | |
| YouTubeの要約 | Gemini | 動画視聴時間の短縮 | |
| 画像からデータ化 | Gemini/ChatGPT | 手入力作業の削減・グラフ化 | |
| 企画/意思決定 | ストーリーブック作成 | Gemini | 研修・販促資料の自動作成 |
| フロー図のコード生成 | Gemini/ChatGPT | 見やすい業務フロー図の作成 | |
| データ分析 | Gemini/ChatGPT | 顧客ニーズの把握・分析 | |
| 建設業向け | 現場写真の解析 | Gemini/ChatGPT | 進捗・危険箇所の自動検出 |
| 価格のリアルタイム比較 | ChatGPT Atlas | 調達コスト削減・価格比較 |
①生産性を高めるAIビジネスアイデア
はじめに、ビジネスの生産性向上に役立つ4つの生成AIのアイデアから見ていきましょう。
移動ルートの案内
まず、ChatGPTでGoogle Mapを作成するビジネスアイデアをお伝えします。
これは、ChatGPTがGoogle Mapのルートを作成し、その共有リンクやウェブサイトに埋め込むためのHTMLコードを出力できる機能です。出向先やイベント会場までの道案内はもちろん、ウェブサイトにリンクを載せることもできます。
- ChatGPTにルート作成を指示
(例:渋谷駅から恵比寿駅までの最短ルートをGoogleMap上に作ってください) - 徒歩と電車の最短ルートのリンク、および所要時分などの目安情報を提示

- リンクをクリックすると、最短ルートのマップが開く
(画像の青い箇所が最短ルート)
カレンダー連携登録
次は、GeminiでGoogleカレンダーに予定を一括登録する便利な方法をお伝えします。
これは、Geminiのプロンプト欄に「@カレンダー」を入力し、その後に日時と予定を指示するだけの簡単操作です。中止等の変更もでき、マイク機能を使えばさらに効率アップします。
- Geminiで「@カレンダー ○年○月○日△△、→(以降続き)」と記載→送信
(例:@カレンダー 2025年12月1日午前会議、12月2日全日東京出張)
- Googleカレンダーに予定が記載

YouTubeの要約
次は、GeminiでYouTube動画の内容を瞬時に要約する方法です。これにより、長い動画を最初から最後まで視聴する時間を節約でき、必要な情報だけを素早く把握できます。
- 要約したいYouTubeの動画を開く
- 動画を再生した状態で右クリックし、「動画のURLをコピー」をクリック

- Geminiにコピーした動画のURLを貼り付けて要約を指示
(例:[動画URL]この動画の要点を教えて) - 動画の内容が分かりやすく要約

画像からデータ化
GeminiやChatGPTなどのマルチモーダルな生成AIを使うと、画像から簡単にエクセルやGoogleドキュメントにデータ化できます。さらに、そのデータをPower BIに取り込めばグラフ化も簡単です。
この機能は、紙の資料、Web上の表形式データを手入力する手間を削減し、プレゼン資料作成にも役立ちます。なお、今回は数値のデータで行っていますが、グラフ(図解)式データでも対応可能です。
- データ化したい画像をスクリーンショット

引用:経済産業研究所 日本企業のAIとデータ活用の実態 - Geminiを開いて「+」をクリックし「ファイルをアップロード」で画像を添付

- 指示内容を記載し出力したら、回答下部のコピーをクリック
(例:画像をエクセル用にデータ化してください)
- エクセルを開き、任意のセルにコピーを貼り付け

- エクセルのデータをPower BIに取り込み、視覚的なグラフを作成

なお、Power BIに取り込む際は、Power Queryエディターでデータを変換(「%」などの不要箇所を削除)しましょう。
製造業・建築業における応用例
製造業や建築業では、以下のような分析や管理に役立てることもできます。なお、Geminiは複数の写真を一度にアップロードできるので、いくつか紙資料がある場合はGeminiを使いましょう。
- 日々の点検結果を撮影・アップロードし表データに変換
(製造ラインの品質チェックリスト、検査記録など) - 現場で記入した実施項目の写真をデータ化
(安全点検チェックシート、作業完了報告書など)
エクセルデータからPower BIを使ってグラフ化する方法は、以下の記事をご参照ください。データを変換して取り込む方法も画像を添付し、初心者向けにわかりやすく解説しています。
【2025】Power BIとは何ができるツールか?無料版Power BI Desktopの使い方や作成例とエクセルとの違いも解説
企画・意思決定に役立つAIビジネスアイデア
続いて、新しい企画や意思決定を支援するAIのビジネスアイデアを紹介します。社員研修、プレゼンテーションにも役立つ実践的なアイデアが満載です。
ストーリーブック(Storybook)作成
Geminiに搭載されているストーリーブック(Storybook)を使うと、販促や研修に役立つ画像付きの「本」が作れます。各ページに適した画像を添付してくれ、画像スタイルも指示できます。
- Geminiのサイドバーにある「Storybook」をクリック

- プロンプトに必要な内容を記載して送信
(例:新入社員研修向けの分かりやすいDXの説明文、アニメ風のイラスト)
- ストーリーブックが完成(画面上部でページをめくる)

フロー図のコード生成
ChatGPTやGeminiといった生成AIを使うと、フロー図のコードを生成してくれます。画像生成AIではフロー図の正確な描写が難しいという場合、おすすめの方法です。
生成AIが作ったコードは、無料の「Mermaid Live Editor」などに添付して完成させましょう。
- 作りたいフロー図の内容を書き、マーメイドコードの生成を依頼
(例:入社式のフロー図をMermaid記法で作成してください。→内容も記入)
- できたコードをコピーして「Mermaid Live Editor」を開く
- 左側のエディタ欄にもともと記述されているコードを消去

- ここにコピーしたコードを貼り付け→フロー図が右側に自動生成

- 右の矢印で拡大
なお、コードがエラーになった場合、その旨をAIに伝えると修正に対応してくれます。
データ分析
生成AIを使うと、ビジネスの意思決定に役立つデータ分析もできます。大量のテキストデータやアンケート結果から、顧客の潜在的なニーズや感情を分析・把握したい場合に最適です。
- 分析したいデータをプロンプト入力欄にコピー&ペーストして分析を指示
(例:顧客レビューから不満点を抽出) - 「+」からアップロードしても可(アップロード方法は「画像からデータ化」を参照)
- データを元にAIが洞察と提案を生成
建築業で使えるビジネスアイデア
最後に、建築業で使えるビジネスアイデアをお伝えします。
現場で撮った写真の解析
生成AIを活用することで、撮影した写真をもとに、現場の進捗状況、危険な箇所・モノなどを自動で検出・報告できます。現場の状況を効率的かつ正確に把握・分析したい場合に最適です。
- 解析したい写真をアップロード
(写真のアップロード方法は「画像からデータ化」を参照) - 画像に対して希望する内容をテキストで指示(現場の進捗・危険箇所など)
- AIが画像を解析し、テキストで回答を生成
価格のリアルタイム比較
建築現場で使う資材の市場価格は常に変動しており、複数のサイトをチェックするのに手間と時間がかかります。しかし、この作業は「ChatGPT Atlas」を使えば瞬時に対応できます。
- ChatGPT Atlasにアクセスしてダウンロードを実施
- ダウンロード完了後に操作画面を開く
- 調査したい資材、比較したいサプライヤーのサイトや企業名を指示
- 価格や納期情報を自動で収集・読み込み
- 収集した情報に基づき、最もコスト効率が良い調達先を出力
このアイデアは、検索の手間を少なくするだけではなく、「調達コスト削減」という建築業の具体的な課題解決に役立ちます。なお、上記のような高度な機能(エージェントモード)は有料プランでないと利用できません。
セミナーで高度な生成AI活用スキルを身につけよう!
これらのアイデアは誰でもできる手軽な活用例ですが、生成AIには自社のデータや知識を学習させてカスタマイズし、より高度な業務を自動化する機能が備わっています。
生成AIセミナーを利用すると、自社独自のカスタマイズChatGPTの作成など、さらに高度なスキルが身に付きます。情報漏洩リスクも含め、生成AIツールの業務活用における課題と解決策も学べる実践的・網羅的なカリキュラムです。
セミナー名 生成AIセミナー 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 27,500円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・eラーニング
生成AIをビジネス活用する際の注意点
続いて、生成AIをビジネスで活用する際の注意点を解説しましょう。
要約結果は必ず確認
最近の生成AIモデル(GPT-5.1など)は、従来よりもハルシネーションが大幅に減っています。しかし、間違いがゼロになったわけではありません。
加えて、YouTube動画や長文テキストの要約では、
- 意訳が含まれる
- 情報が簡略化され過ぎる
- AIが補完的な創作をしてしまう
といったケースがあります。そのため、必ず元データと照らし合わせて内容を確認した上で利用することが重要です。
画像生成AIは「商用利用の可否」を確認
画像生成AIはツールによって商用利用の可否が大きく異なります。例えば、
- 商用利用は全プランで不可(もしくは可能)
- 有料プランに加入すれば商用利用が可能
- 商用利用が明確に示されていない(Google ImageFXなど)
など、条件は様々です。「大手だから大丈夫」と判断せず、必ず利用規約を確認してください。
また、Stable Diffusionなどのオープンソース系でも、オンライン版は商用利用不可というケースがあります。このような細かい規制も多いため、使う前に必ず利用条件をチェックしましょう。
著作権侵害のリスクにも注意
生成AIで作成した画像の著作権は、基本的に生成者本人に帰属します。そのため、以下のような創作物を商用利用した場合、生成者が著作権を侵害したことになります。
- 既存ブランドやキャラクターに酷似している
- 有名人に似た特徴を強く再現している
著作権侵害は「依拠性」と「類似性」、すなわち、
- 元の作品を連想できるか
- 多くの人が見て「○○に似ている」と認識するか
によって判断されます。特徴的なデザインや表現を含む創作物は、特に注意しましょう。
生成AIのビジネス活用事例3選
最後に、生成AIをビジネスに導入している企業の事例を3つご紹介します。面白いユニークなアイデア事例もあるので、ぜひこちらもご一読ください。
| 企業名 | サービス・取り組み | 活用領域 |
| AI model株式会社 | AIミスマリンプロジェクト | エンターテインメント |
| TOPPAN株式会社 | デジタル分身サービス | マーケティング・顧客対応 |
| Gen-AX | コールセンターAI応答サービス | カスタマーサポート自動化 |
AI model株式会社
2025年7月7日、AI model株式会社は、人気パチンコ「海物語」シリーズで、ユーザー参加型のAIキャラクター・オーディション「AIミスマリン」開催を発表しました。AIを使って生成した12人のキャラクター候補の中から、ユーザー投票で初代「AIミスマリン」を選ぶという企画です。
このプロジェクトでは、キャラクターの顔や性格、ストーリーをAIで設計し、プロモーションまで一式をAI modelが担当。ユーザーは自分の「推し」キャラクターを応援しながら、その成長を見守っていくという体験型のプロジェクトです。
参照:AI model株式会社
TOPPANホールディングス株式会社
TOPPANは、実在する人物の顔・声・知識まで忠実に再現する「デジタル分身」サービスを、2025年6月20日からスタートしました。これは、話し方や口癖などの特徴をAIに学習させてアバターを作るというサービスです。
「まるで本人と話している」ような体験を、多言語対応により世界的に展開しています。TOPPANは、この生成AIに関連したサービス展開により、2027年度末に10億円規模の業績を上げることを目標に掲げています。
Gen-AX
ソフトバンクの子会社Gen-AXは、2025年11月10日にコールセンター向けの生成AIサービス「X-Ghost」をスタートすると公表しました。これは、OpenAIの音声対話モデルをベースにしており、お客様の声をそのまま理解して、感情や文脈まで捉えた上で応答します。
特徴的なのは、従来のように音声をテキストに変換するのではなく、直接AIが音声内容を処理するという点です。悪意ある内容には自動で応答を止め、必要なときにはオペレーターへ切り替えられます。
生成AIのビジネス活用についてまとめ
生成AIといえば、テキストや画像、動画、コード生成を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、これらを一括して扱える「マルチモーダル」なツールが登場したことで、画像内容の読み取りや説明文の自動生成など、活用の幅は大きく広がっています。
ビジネスで利用できるAI機能には、まだ十分に知られていない可能性も多く残されています。ぜひこの機会にさまざまなツールを試し、業務にどのように活かせるかを検証してみましょう。
















