Javaを使って自社の組込みシステム開発やWebシステム開発を行っている方も多いでしょう。
Javaでデスクトップアプリを作りたいと考えたときに役立つのがSwingです。SwingはJavaに用意されているGUIライブラリで、フレームやボタンといった画面部品を簡単に作成できます。
本記事では、Swingの概要やできること、環境構築の流れなどについて解説します。Javaを使ったデスクトップアプリの作成を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。
JavaのSwingとは

JavaのSwingとは、JavaのGUIライブラリです。
GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)とは、パソコンの操作をアイコンやボタンといった視覚的な要素で行える仕組みのことです。
コマンドを入力して操作するCUI(キャラクターユーザーインターフェース)とは異なり、複雑なコマンドを覚える必要がありません。
また、ライブラリとは開発に役立つ機能があらかじめまとめられた道具箱のようなものであり、効率的にアプリの画面を作成できるのが特徴です。
Swingを利用すれば、HTMLやCSSを使わなくてもJavaのコードだけで画面を構築できるため、ブラウザを介さずにパソコン上で直接操作できるデスクトップアプリの開発を行えます。
また、Javaについて理解が足りていないと感じる方は、以下の記事を参考にしてください。Javaの概要や、Javaを使うメリット・デメリットについて丁寧に解説しています。
JavaのSwingでできること
JavaのSwingを使うことで、主に以下のようなことができます。
- フレームやボタンの作成
- レイアウトマネージャーの利用
- イベント処理
- 簡易ゲームの作成
これらのできることについて詳しく見ていきましょう。
①フレームやボタンの作成
アプリを作るときには、フレームや操作するためのボタンが必要です。Swingを使うと、画面の表示やボタン・テキストボックスの設置を容易に行えます。
デザインに必要な部品は最初から用意されているので、開発者はゼロから作る必要がありません。これによって、アプリの見た目部分をすぐに形にできるのがSwingの大きなメリットです。
②レイアウトマネージャーの利用
Swingにはレイアウトマネージャーという仕組みがあり、選んだレイアウトに合わせて部品を自動で配置してくれます。
例えば「このボタンは横に並べたい」「こっちは縦に並べたい」といった指定をするだけで、きれいに整理された画面を作成できます。
③イベント処理
アプリではボタンを押した際や、マウスを動かした際の挙動を制御する仕組みが必要です。Swingでは、このような動きをイベントで簡単に扱えます。
余計なコードを書く手間を省けるため、開発にかかる時間を大幅に短縮できます。
④簡易ゲームの作成
マルバツゲームやパズルゲームなど、簡易的なシステムのゲームならJavaのSwingで作成できます。
イベント処理を組み合わせることで、流動的な仕組みを構築可能です。
簡易ゲーム作成なら、初心者でも楽しみながら学べるでしょう。
JavaのSwingの環境を構築する方法
JavaのSwingを使うには、環境構築から始める必要があります。具体的な手順は以下のとおりです。
- JDKをインストールする
- IDEをインストールする
- プロジェクトを作成する
手順ごとに詳しく見ていきましょう。
①JDKをインストールする
Javaでプログラムを開発するためには、まずJDKをインストールする必要があります。JDKとは、Javaを使ったソフトウェア開発に必要なツールがまとめられているパッケージです。
Oracleの公式サイトから最新版のJDKをダウンロードし、インストーラーを実行してインストールを完了させましょう。
今回は、JDK 25の「Windows x64 Installer」をダウンロードしました。

インストール後は、コマンドプロンプトやターミナルで「java -version」と打ち込んでみてください。
バージョン情報が表示されれば、正しくインストールされています。
なお、コマンドプロンプトはWindowsキー+Rキーを押して「cmd」と入力、ターミナルはCommandキー+Spaceキーを押してSpotlightを起動し、「ターミナル」と入力することで開けます。
また、Javaのダウンロード方法については、以下の記事で詳しく解説しています。うまくダウンロードできない場合の対処法も紹介しているので、ぜひこちらもあわせてご覧ください。
②IDEをインストールする
次に、効率よくプログラミングを行うためのIDEを用意します。IDEはプログラミングを行う際に必要なテキストエディタやコンパイラなどがまとめられたソフトです。
Java開発に特化したIDEとしては、Eclipseが広く利用されています。
Pleiadesの公式サイトから「Eclipse 2025」をクリックし、遷移したページから利用している環境のリンクを選択してください。

今回は「JavaのWindows x64」を選択しました。

ダウンロードしたインストーラーを起動します。任意の場所に作成先フォルダを設定したら、「解凍」をクリックしましょう。

続いて、保存したフォルダ内にある「eclipse.exe」をダブルクリックで起動してください。
Eclipseを立ち上げたら、プロジェクトの保存場所を設定し、「この選択をデフォルトとして使用し、今後この質問をしない」にチェックを入れたら「起動」をクリックしてください。

③プロジェクトを作成する
新しいJavaプロジェクトを作成してみます。上部メニューにある「ファイル」の「新規」から「Java プロジェクト」を選択しましょう。

「プロジェクト名」を入力して「完了」をクリックするとプロジェクトを作成できます。

続いて、画面左のプロジェクト名を右クリックし、「新規」から「クラス」を選択し、クラス名を入力すると新しいクラスファイルを作成可能です。

このとき、「public static void main(String[] args)」にチェックを入れておくと、自動的にmainメソッドが追加され、すぐに開発に取り組めます。
![「public static void main(String[] args)」にチェックを入れる](https://cad-kenkyujo.com/wp-content/uploads/2025/10/capture530-12.png)
作成したファイルにコードを記述して実行することで、対応するSwingアプリが起動します。

また、プログラミングでAI開発にチャレンジしてみたい方には、Pythonがおすすめです。Python基礎セミナーでは、AIプログラムを用いた売上予測やデータの可視化方法などについて学べます。Pythonに興味のある方はぜひチェックしてみてください。
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Swing以外にGUI開発ができるJavaのライブラリ
Javaには、Swing以外にもGUI開発ができるライブラリがいくつかあります。代表的なライブラリは以下のとおりです。
- JavaFX
- AWT
これらのライブラリの特徴について確認していきましょう。
①JavaFX
JavaFXはオープンソースのGUIライブラリで、XMLやCSSを使ってデザインを記述できるのが特徴です。
アニメーションやオーディオ、グラフィックスなどのマルチメディア機能を幅広くサポートしているため、インタラクティブなユーザーインターフェースを構築できます。
HTMLを記述するような感覚でコードを実行できるので、入れ子構造が視覚的に理解しやすくなっています。
②AWT
AWTは、Javaに標準で備わっているGUIライブラリです。ボタンやテキストフィールドといった基本的なコンポーネントを利用して、デスクトップアプリを作成できます。
SwingやJavaFXと比べると機能は限定されますが、その分軽量で扱いやすいため、シンプルなアプリ制作に向いています。GUIプログラミングの初心者が最初に学ぶライブラリとしておすすめです。
JavaのSwingが学べるおすすめの本3選
JavaのSwingを学ぶなら本がおすすめです。本なら、体系的に知識を身につけられるため、独学でも効率的に学習ができます。
JavaのSwingが学べるおすすめの本は以下のとおりです。
| タイトル | 著者 | 発売日 |
| ①Java Swing Hacks ―今日から使える驚きのGUIプログラミング集 | Joshua Marinacci、Chris Adamson | 2006年4月1日 |
| ②JAVA GUI編 SwingからAndroid開発まで | 水野 信也、中田 誠、上杉 徳彦、永田 正樹 | 2011年7月11日 |
| ③Javaアプリケーション作成講座:Swingプログラミング徹底攻略 | 赤坂 玲音 | 2004年5月1日 |
これらの本の特徴について見ていきましょう。
①Java Swing Hacks ―今日から使える驚きのGUIプログラミング集

引用:Amazon
本書は、Swingを活用してGUI表現の幅を広げたい方に向けた一冊です。既存のGUIコンポーネントだけでは実現できないような工夫やテクニックが数多く紹介されているため、実践的なノウハウを学習できます。
基本を一通り習得した後、さらに高度なSwingアプリケーション開発に挑戦したいJavaプログラマーにおすすめです。
②JAVA GUI編 SwingからAndroid開発まで

引用:Amazon
本書は、Javaを使ったGUIアプリケーションについて学べる一冊です。前半ではSwingについて紹介されていますが、後半ではAndroidアプリケーションの開発にも触れられています。
サンプルコードが豊富に掲載されているため、初心者でも実際に動かしながら理解を深めやすいのが特徴です。GUI開発を幅広く学びたい方に適した内容となっています。
③Javaアプリケーション作成講座:Swingプログラミング徹底攻略

引用:Amazon
本書は、Swingを使ったプログラミング作成について学べる書籍です。GUIやプログラミングを機能ごとに解説しています。
本書を読み進めていくことで、最終的には表管理ソフトやブラウザなどの管理アプリを作れるようになります。Javaの基礎からステップアップして、本格的なアプリ開発を学びたい方におすすめの一冊です。
JavaのSwingについてのまとめ
今回は、JavaのSwingの詳細や環境構築の方法などについて紹介しました。Swingは、Javaでデスクトップアプリを作るための代表的なGUIライブラリです。
フレームやボタンの作成、レイアウトの自動調整などの機能がそろっており、効率的にアプリを開発できます。環境構築はJDKやIDEを準備すればすぐに始められるため、学習のハードルも高くありません。
これからGUIプログラミングを学びたい方は、ぜひJavaのSwingをチェックしてみてください。