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DevOpsとは?読み方や意味、DevOps開発のメリットとアジャイルとの違いを徹底解説

こんにちは、CAD研です。
近年、よく見かけるのがDevOpsという言葉ですよね。
今回の記事ではDevOpsの基礎知識について解説します。
DevOpsの意味からメリットまで紹介しますので、是非DevOpsについて気になる人は参考にしてください。

DevOpsとは?

DevOpsとは?

DevOpsとは、Development(開発)とOperations(運用)の頭文字を取って組み合わせた造語になります。
ですのでDとOが大文字になった単語となっているんですね。
明確な定義こそありませんが、一般的にはソフトウェア開発チームと運用チームがコラボレーションする文化と言う意味で使用されます。
分かりやすい活用事例としては、大企業AmazonがDevOpsを上手く活用しており、AWSが一番の成功事例と言えると思います。
分かりやすく言うとDevOpsは

  • 社内における複数チームのコラボレーション
  • あらゆる作業の自動化

こちらの2つを上手く実現することが可能になります。
DevOpsが急速に広まった背景には、クラウドテクノロジーの発達が挙げられます。
クラウドテクノロジーなどを活用し、コラボレーションや作業の自動化を進めるのがDevOpsの成功には欠かせません。
言い方を変えれば、DevOpsは無駄を徹底的に省いてソフトウェア価値を高める文化と言えます。
DevOpsについて簡単に説明している動画がありましたので、すぐに理解したい方はこちらも参考にしてください。

DebOpsの起源

DevOpsという考え方が広く知られるようになったのは2000年代の終わりごろで、アジャイルに関する国際的な会議で初めて提唱された言葉です。
アジャイルとはソフトウェアの開発手法の一つで、個々のシステムの開発期間を細かく設定することにより、開発にかかる時間の短縮化と効率化を実現することを目的としています。
DevOpsはアジャイルとは切り離された独自の開発手法として注目されるようになり、DevOpsを議論するための国際的な会議も開催されるようになります。
こうした過程を経て、DevOpsは世界中のソフトウェア開発者に知られるようになりました。

DevOpsを導入する目的

DevOpsの目的

DevOpsの目的は、開発チームと運用チームを1つのチームに統合することで、顧客満足度の高いソフトウェアやサービスを提供することです。
顧客満足度の高いソフトウェアやサービスは少し抽象的な表現となるので具体的に説明すると、DevOpsは以下の要件を満たして顧客満足度を高めるのです。

  • ソフトウェアやサービスの開発スピードを上げる
  • ソフトウェアやサービスの信頼性と安定性を高める
  • 迅速な新機能の追加と改善

従来では同じソフトウェアやサービスを開発するにも関わらず、開発チームと運用チームは別々に働いていました。
各チームに求められる役割は異なり、それゆえにチーム間で対立が生じることもあったのです。
DevOpsを導入することで、開発チームと運用チームの間にある障壁を取り除け、円滑なワークフローでソフトウェア開発を行えるようになります。
そして結果的に、価値の高いソフトウェアとサービスの提供に繋がるのです。

開発担当(Dev)と運用担当(Ops)の関係性

開発担当(Dev)と運用担当(Ops)の関係性

先に述べたように、従来は開発と運用は別々に働くのが一般的でした。
しかし、開発と運用では目的が下記のように異なるため大きな対立が生じていたのです。

  • 開発:迅速なソフトウェア開発、新機能の追加
  • 運用:システムの安定稼働

例えば、開発チームはユーザーの声を反映しようと新機能の追加を申請したとします。
しかし運用チームからすると、新機能の追加はシステムの稼働に不具合を生じさせるリスクがあるため、新機能は追加したくないわけです。
もしくは開発チームが早く製品リリースしようとした結果、コードが乱雑になり運用に支障をきたす可能性もあります。
このように開発と運用は利害関係が対立することが多いです。
社内で対立した状態が続いては、価値の高いプロダクト開発は行えません。
また開発が妥協して新機能追加をやめても、運用が安定稼働を諦めても、ビジネスは成長しません。
ビジネスの成長のためには、開発と運用が妥協することなくソフトウェア価値を高めることが必須なのです。
対立関係に合った開発と運用ですが、一つだけ共通点がありました。
それがユーザーを満足させるという最終ゴールです。
開発と運用チームで唯一一致する最終ゴールを実現するために、DevOpsが誕生しました。
もちろんDevOpsでは作業の自動化も大切です。
しかしそれよりも重要なのが、各チームが互いに尊重と信頼をして、問題が起きたら協力して解決する文化を育むこととなります。

  • 相手を信頼し尊重する
  • 相手のせいにしない
  • ゴールを共有する
  • 失敗から学ぶ
  • 無駄をなくそうとする

DevOpsは作業フローや目的承認を一致させるためのツールとなりますが、上記のような理念も社員同士で一致させることができます。
そこもDevOpsを導入するのにおすすめの一つになります。

DevOpsと合わせてよく聞く”アジャイル開発”とは

アジャイルは「開発手法」であるのに対し、DevOpsは各チームのコラボレーションを促進させる「文化」の名称です。
そして、DevOpsとアジャイルは相反するものではありません。
アジャイル開発では、短期間でアップデートを繰り返し行うため、開発担当と運用担当の協力は欠かせません。
つまりアジャイル開発を進めるには、Devopsの考え方が有効なのです。
どちらかの開発手法を取り入れるのではなく、DevOpsとアジャイルを併用することが重要となります。

DevOpsとアジャイルの違い

DevOpsとアジャイルの違い

よくDevOpsとアジャイル開発の違いが分からない方がいらっしゃいます。
アジャイル開発もソフトウェア開発において改善するような役割になりますが、どちらかと言うとアジャイル開発は生産性や品質を落とすことなく、迅速にソフトウェアのリリース・アップデートを行う手法のことです。
以前はソフトウェアのアップデート回数平均は年に1回程度でしたが、アップデートの回数が少ないと下記のようなデメリットが生じます。

  • 1回の変更点が多く品質やスケジュールリスクが高い
  • 即座に顧客のニーズに応えられないのでサービスに不満が貯まりやすい
  • 何度もテストを繰り返しやっと実装になってしまう

特に現代では顧客のニーズは急速に変化します。迅速にニーズに対応しなければ、競合に追い抜かれてしまうのです。
アップデートをしたいが作業コストや工数がかかってしまう。
こういったデメリットを解消したのがアジャイル開発となります。
更にアジャイル開発の大きな特徴は、最大1か月の反復を繰り返し開発を続けることになります。
反復のたびに機能の追加や改善を行い、常にソフトウェアを改良させるのです。
アジャイル開発は初めから完璧を求めるのではなく、一定の水準に達していればどんどんリリースと改善を行う開発手法となります。

DevOpsのメリット

DevOpsのメリット

現代では世界中の企業がDevOpsを導入しており、数多くのメリットを手に入れています。
DevOpsのメリットは多々ありますが、注目したいのは以下の3つです。

  1. 生産性の向上
  2. 素早いリリース
  3. 品質の向上

ここではDevOpsの3つのメリットについてもっと詳しく解説していきます。

DevOpsのメリット①生産性を向上することができる

DevOpsを導入すると開発チームと運用チームが共同作業することができます
共に開発過程を構築し、責任やゴールを共有することで、生産性の高い仕事を行えるのです。
例えば両チームがコラボレーションすることで、運用環境を考慮したコード記述が可能になります。
すると、引き渡し時間の短縮やコード修正減少などにつながるのです。
開発と運用が共に働くことで、スピーディーで無駄のない開発を行えるようになります。

DevOpsのメリット②素早いリリースができる

DevOpsを使用した開発では、ソフトウェアリリースまでの期間が短くなります。
要件が多少不安定であってもソフトウェアリリースを行ってしまい、ユーザーの声やニーズに合わせて改善を行うと言うやり方になります。
定期的にアップデートを行うため、無駄な開発の短縮や修正時間の削減などにつながるのです。
また、ユーザーの声やニーズに合わせてソフトを完成させるため、ユーザビリティに特化したお客様が求めるソフトウェアを作ることができます。
そしてユーザーの声を迅速に反映できるため、市場でも優位に立ちやすいです。

DevOpsのメリット③結果ソフトウェア品質の向上となる

DevOpsでは作業の自動化が重要となります。
適切に進められたDevOpsでは、あらゆる作業が自動化されるため、人間の手によるミスが少なくなります。
また短期間での反復を行うのでミスの早期発見と改善も可能です。

DevOpsのツールには様々な物がありますが、Microsoftが開発したツールが人気なので気になる方はこちらも参考にしてください。

microsoftのDevOps用ツールとは?Azureシリーズについて紹介

DevOpsエンジニアとは

DevOpsエンジニアとは、企業がDevOpsを成功させるために支えるエンジニアのことを指します。
一見コンサルティングのような仕事ですが、ソフトウェア開発とソフトウェア運用のどちらの知識も必要なので一般的にエンジニアと呼ばれています。
また、開発作業を円滑に進めるために多少の開発やプログラミング・コード修正をする場合もあるのでエンジニアと呼ばれていても間違いではありません。
DevOpsを導入したい企業は現在たくさんありますし、知識がかなりニッチになるのでDevOpsエンジニアのニーズはかなりあります。
特にソフトウェアの開発チームと運用チームが大人数となるような大企業ではかなり需要が高まっています。
ですので今からDevOpsのエンジニアを目指すのも遅くはないでしょう。
DevOpsエンジニアになりたい方や、DevOpsエンジニアについてもっと知りたい方は下記記事も参考にしてみてください。

DevOpsエンジニアとは?DevOpsエンジニアに必要なものを学ぼう

DevOpsとは?まとめ

今回はDevOpsについて詳しく解説しました。重要なポイントをもう一度振り返ります。

  • DevOpsとは開発担当と運用担当のコラボレーション<?li>
  • DevOpsで重要なのは、多くの作業の自動化
  • DevOpsの考え方はアジャイル開発で有効
  • DevOps導入で生産性と開発スピード、品質が高まる

DevOpsが目指すのはシンプルかつ徹底的に無駄をなくしてソフトウェア価値を高めることです。
急速に変化が進む現代では、DevOpsは大きく役に立ちます。
開発と運用で起こる隔たりや目的のズレをDevOpsで解消し、円滑にソフトウェア開発を進めてみてください。

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