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スイーツ専用の食品3Dプリンティングシステム「Topology」開発へ!

こんにちは!Chisatoです。
本日のtopicsは、ナショナルデパート株式会社が開発した、スイーツ専用の食品3Dプリンティングシステム「Topology」をご紹介します。

ナショナルデパート株式会社は、複数種類の食材のインジェクションが可能な新方式のスイーツ専用の食品3Dプリンティングシステム「Topology」(トポロジー)を開発し、2021年のバレンタイン商品から一部運用開始することを発表しました。

「Topology」(トポロジー)のコンセプトモデル
この記事の概要目次

「Topology」とは?

ナショナルデパートはバター専門ブランド「カノーブル」を展開し、日本国内におけるフレーバーバターの先駆者として香るバター「ブールアロマティゼ」シリーズで多種多様なフレーバーを開発・製造する中で、モールド作成などの工程で3Dプリンターを積極的に活用してしきました。
この度、3Dプリンター単体の開発ではなく、3Dプリントに最適化するためのテクスチャ剤の開発などを含めた食品3Dプリントの総合的なシステムの構築を目的とた、スイーツ専用の食品3Dプリンティングシステム「Topology」を開発しました。
「トポロジー」は、バターの開発・製造で培った、3Dプリンター活用やテクスチャ開発の実績を元に開発し、テスト機はバレンタイン商品製造から一部テスト稼働させる予定です。

特徴

トポロジーは、クリームやスポンジケーキなどのスイーツを構成するための食材を格納するストレージ(下画像右)と食材を射出する4軸アーム(下画像左)で構成され、容器に密封された状態で機器にセットされた食材は、機器内のポンプで接続したチューブを通してアーム部分に送液されて先端の口金から射出されます。

複数種類の食材をシームレスに射出

これまでの食品3Dプリンターは食材をシリンダーに収めてピストンで押し出す構造でしたが、それでは複数種類の食材を切り替えながらシームレスに射出することは不可能でした。しかしトポロジーは食材の種類ごとに独立したポンプで制御することで継ぎ目のない射出が可能になります。

食材を容器に密閉したままセットで衛生面の安心

トポロジーではスパウトパックに密閉した状態で食材をセットするので異物混入などのリスクを軽減できます。これまでのホッパーとスクリューで充填していた製造機械では時間のかかっていたパーツの洗浄なども省力化が可能になる少量多品種の製造に特化したシステムです。

立体的な造形で複雑な食味を実現可能

これまでのケーキを製法ではスポンジケーキとクリームの一方向の積層が周流でしたが、トポロジーでは従来では2層しか積層できなかった体積内でより多数の食材を積層させることが可能になります。専用のテクスチャ剤を利用するとスポンジケーキなどの固形物も粘体として送液することができ、より複雑な食感を実現することも可能になります。

実際に射出した状態

専用テクスチャ剤の開発

スイーツを構成する食材を3Dプリントに最適化するため、増粘剤や乳化剤を調合したテクスチャ剤を開発しました。テクスチャ剤を使用することでこれまで3Dプリンターで造形が不可能であったスポンジケーキなどの固形物も粘体として送液が可能になり、機械耐性の向上や耐冷凍性の向上などを実現します。

最適化するためのテクスチャ剤

 

ナショナルデパート株式会社が開発した、スイーツ専用の食品3Dプリンティングシステム「Topology」に注目です!

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