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金属3Dプリンター向けの電子源をグローバルに販売拡大へ!

こんにちは!Chisatoです。
本日のtopicsは、株式会社日立ハイテクグループのApplied Physics Technologies Inc.が製造し、電子顕微鏡などに使用されている単結晶素材の電子源をご紹介します。

電子源とは、先端から電子ビーム(電子線)を発生させる電子部品で、電子顕微鏡、分析装置、金属3Dプリンター等のキーパーツとして使用されています。
日立ハイテクは、金属3Dプリンターの市場向けに、これまで培ってきたグローバルな販売ネットワークを通して、世界各国への販売拡大をめざしています。

製造業の課題

多くの製造業の製造工程において、金属製や樹脂製の部品加工の際に使用される金型を用いることは、製品量産の生産性を高めていますが、試作品の製作や少量多品種生産の場合、金型を作ることによる時間・コストがかかることが大きな課題となっていました。そうした中、金属や樹脂を重ねて造形を行う3Dプリンターは、金型を作らずに設計データから試作品を製作できるだけでなく、従来の加工方法では難しかった構造のデザインや部品の小型化、部品点数の削減などを積層造形によって実現することが可能となるため、近年注目されている技術です。また、ドイツのIndustry4.0、中国の付加製造産業発展行動計画、インドのMake in India等、3Dプリンターの活用は世界各国の国策としても進められており、市場予測では、2017年に約1,200億円であった装置市場が、2030年には5倍にまで成長する見込みです。

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APTech社電子源とは?!

APTech社は、お客様が要求する造形速度、造形密度に応じた電子源の設計経験、出荷実績が豊富であり、LaB6(六ホウ化ランタン)、CeB6(六ホウ化セリウム)、HfC(ハフニウムカーバイド)を原料とした電子源など、複数の製品ラインアップを揃えています。また単結晶の先端形状や電子源アセンブリなど、さまざまな仕様に対し自社設計・製造が可能な点が大きな強みです。日立ハイテクは、APTech社の持つ製品開発力や、実績に裏付けられた品質力と供給能力を活用し、電子顕微鏡以外の新規のお客様や新たな用途向けに開発を進めた結果、今後の発展が見込まれる電子ビーム方式金属3Dプリンター向けに、APTech社の電子源を販売されることとなりました。

APTech社電子源の特長

需要が拡大する金属3Dプリンター向けの電子源の主な特長は次のとおりです。

高速・高出力

金属3Dプリンターには、レーザービーム方式と電子ビーム方式がありますが、APTech社の電子源が採用される電子ビーム方式は、レーザービーム方式よりスキャンが高速、高出力です。

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耐腐食性、耐熱性

真空中で造形するため、酸化しやすいが耐腐食性、耐熱性に優れ、高い強度を持つチタンや銅など、融点の高い金属にも対応できることが特長です。そのため、従来は金型を作ると高コストでリードタイムが長期化していた航空宇宙エンジンシステムのパーツ、自動車のアフターパーツといった少量多品種の部品製造や、医療用インプラント、義肢等のカスタム製品の試作など、幅広い分野において活用が見込まれます。このように、試作品だけでなく、製品・部品の量産対応を可能とする金属3Dプリンターの研究・開発は、工場の組立ライン統合やサプライチェーン短縮などの設備投資のさらなる削減、お客様の個別ニーズに対応した量産品のカスタマイズ生産など、製造業の未来に大きなメリットをもたらすと考えられます。

世界各国への販売を目指す、日立ハイテクグループのApplied Physics Technologies Inc.が製造した電子源に注目です!

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