主に設計の分野で幅広く使用されている、3DCADソフトのSolidWorks。
簡単なフランジの3Dモデル部品を作りながらSolidWorksの操作方法を解説していきます。
今回は、このようなフランジを作成します。
是非この記事を参考にして、SolidWorksを活用した設計や図面作成をしてみてください。
SolidWorksはどんなソフト?
SolidWorks(ソリッドワークス)はフランスのDassault Systemes(ダッソー・システムズ)から発売されている機械設計用の3DCADソフトウェアです。
ユーザー数は全世界で約560万人(2018年10月時点)いるといわれており、3DCADソフトウェアの中でも大きなシェアを占めています。
産業設備や医療機器、建築やプラントなどさまざまな分野の設計で使用されており、ポピュラーな3DCADソフトウェアの一つです。
また、構造解析ツールなどを連動させることで、SolidWorksで作成したモデルを使って力学的なシミュレーションなどを行えるのも魅力のソフトです。
SolidWorksの価格
SolidWorksの価格は(2019年8月現在)98.5万円~158万円となっており、機能によって価格が変動します。
製品 | 価格(税別) | サブスクリプション(税別) |
---|---|---|
SolidWorksStandard | 985,000円 | 192,000円 |
SolidWorks Professional | 1,180,000円 | 192,000円 |
SolidWorks Premium | 1,580,000円 | 312,000円 |
詳しくは公式サイトをご覧ください。
オークションサイトなどで、SolidWorksが怪しい出品者から破格の値段で販売されていることがありますが、違法なクラック商品である場合もありますので、即決入札はできるだけせずに公式サイトからダウンロードすることをおすすめします。
公式サイトでのダウンロード購入であれば、パッケージ版の購入とは違って送料もかかりません。
また、無料トライアル版も提供されていますので、興味のある方はぜひ一度ダウンロードしてみてください。
また、SolidWorksの価格と機能の比較は、こちらの「SolidWorksの価格一覧と機能の比較まとめ」の記事でも紹介しています。
SolidWokrsの操作をマスターできるオススメのセミナー
SolidWorksを業務で使えるようにマスターしたい方にオススメなのが、2日間でSolidWorksの操作を覚えることができる「SolidWorksマスターセミナー」です。
このセミナーは、SolidWorksを業務で使用するスキルを身につけてることを前提にされているセミナーなので、実際の業務の流れを想定したセミナー課題になっています。
設計変更やアセンブリ設計、図面作成など業務で必要なコマンド知識をひとつひとつ十分に把握することができるのでオススメのセミナーです。
SolidWorksの機能
板金、溶接、モールド、データ変換やアニメーションなど幅広く機能を充実させていたり、他のベンダーが開発したオプションも豊富に存在する為、さまざまな業界や用途に対応できます。
また、2.5DまでのCAM機能も搭載されています。
CAM機能によって、製品加工に使う加工機を動かすデータの作成を一つのソフトで行うことができ、他のCAMソフトが不要なのでSolidWorksだけで設計から製品加工までの一連の作業が完結できるということになります。
実際にスケッチから図面作成までの操作を解説!
ここからは、簡単なフランジの3Dモデル部品を作りながら、SolidWorksの操作方法を解説していきます。
3Dモデルの作成から、設計図面にするところまで順を追って解説していきます。
ファイルを新規作成する
それでは、実際に3D部品の設計をしてみましょう。
まずは、[ファイル]-[新規作成]を選択し、新規作成するファイルの種類から「部品」を選んで「OK」をクリックします。
スケッチコマンドで円を作成する
新規ドキュメントが立ち上がったら、プロファイルとなるスケッチを作成します。
スケッチを作成する際は、どこの面にスケッチを書くか指定する必要があります。
今回は、平面にスケッチを作成したいので、画面の左にあるツリーから「平面」を選択して平面を表示させます。
続いて、メニュー下のタブから「スケッチ」を選択し、「円」を選択します。
それでは円を作成します。
まずは、円の中心となるポイントをクリックし、続いて、適当なポイントをクリックして円の大きさを仮表示させます。
続いて、画面左のプロパティを表示させて円の大きさを設定します。
半径に「80mm」を入力します。
スケッチを押し出して3Dモデルを作成する
ここまで、図面作成の際の下準備や、2Dで円を作成してきました。
ここからは、円を押し出して3Dのソリッドモデルにします。
まずは画面左のツリーにあるスケッチをクリックします。

上面にボスを作成する
続いて、先ほど作成した円柱の上面にボスを作成します。
まずは、ボスのプロファイルとなるスケッチを作成していきます。
この機能を使うにはスケッチを表示させる面を指定する必要があるので、円柱の上面をクリックします。
この後は、先ほどの手順と同じです。
[スケッチ]-[円]を選択し、円の中心点をクリックして半径を設定して円を表示させます。
円をもとにボスを作成します。
ツリーからスケッチを選択し、[フィーチャー]-[押し出し]を選択し、高さ40mmのボスを作成します。
貫通穴を作成する
次は、ボスの上面から貫通した穴を作成します。
ボスを作成した時と同じように、穴の基準となるプロファイルをスケッチで作成し、 [フィーチャー]-[押し出しカット]を選択します。
矢印を貫通する表示位置まで、下にドラッグします。
これで、モデリングした3D部品に貫通穴を作成できました。
リブを作成する
次は、補強用のリブを作成します。
先ほどと同じようにリブのプロファイルをスケッチの線コマンド作成します。
今回は、正面にスケッチを作成するのでツリーから「正面」を選択します。
スケッチを作成しやすくするために、表示ビューを正面表示に切り替えます。
スケッチを作成する際に自動で表示ビューを切り替える機能設定もあります。
以前の記事「 SOLIDWORKSでスケッチが作成しやすくなるオプション設定の紹介 」をチェックしてみてください。

スケッチが作成できたら表示ビューを元に戻します。

[フィーチャー]-[リブ]を選択し、厚さを5mmに設定してリブを作成します。


これで、リブを作成が完了しました。
リブをコピーする
同じようにして残りの3箇所にもリブを作成してもいいですが、手間を省くために作成したリブをコピー機能を使って円形コピーします。
[フィーチャー]-[円形パターン]を選択します。
円形コピーする際の回転軸を指定するために、穴の側面を表示選択し、「等間隔」にチェックを入れます。
角度に「360」度、数を「4」つに設定します。
寸法を利用してスケッチを作成する
最後に穴を開けて完成です。
まずは適当な位置に[スケッチ]-[円]で穴のプロファイルを作成します。
円を作成したら続いて、[スケッチ]-[スマート寸法]を選択し、原点と円の中心のクリックして寸法を表示しながら円の位置を調整します。
[フィーチャー]-[押し出しカット]を選択して、円を押し出して穴を開けます。
あとは、[フィーチャー]-[円形パターン]で穴をコピーしてフランジの完成です。
図面を作成する
最後に、先ほど作成したフランジの3Dモデル表示から、2D表示の図面を作成する機能をご紹介します。
まずは、先ほど作成したファイルに名前をつけて保存しておきます。
次に[ファイル]-[新規作成]をクリックして、表示されるオプションの中から図面を選びます。
A0からA4までのシートサイズが表示されますので、適切なシートサイズを選択して、[OK]をクリックします。
[参照]をクリックするとファイル一覧が表示されますので、先ほど保存したファイルを選択します。
表示方向を選択して、シートをクリックして表示配置していきます。
最後に、[アノートアイテム]-[スマート寸法]で寸法を表示させます。
SolidWokrsの操作をマスターできるオススメのセミナー
SolidWorksを業務で使えるようにマスターしたい方にオススメなのが、2日間でSolidWorksの操作を覚えることができる「SolidWorksマスターセミナー」です。
SolidWorksの操作方法は、ヘルプをみて学習するだけではなかなか上達していきません。
そこで、ヘルプ機能を使用する以外の方法で操作を学習する必要があるのですが、SolidWorksの操作はYoutubeなどの動画を利用したり、書籍を購入したりして独学で学習することもできます。
しかし、Youtubeでの独学は、自分にあった動画のウォッチリストをわざわざ作成したりしなければならず、非常に手間で時間がかかってしまいます。
その点、マスターセミナーであれば難しい箇所やポイントをまとめてくれたり、Newバージョンのソフトにも対応した情報を提供したりしてくれるので、短期間で効率的に実践的なスキルを身につけることができます。
このセミナーは、SolidWorksを業務で使用するスキルを身につけてることを前提にされているセミナーなので、実際の業務の流れを想定したセミナー課題になっています。
設計変更やアセンブリ設計、図面作成など業務で必要なコマンド知識をひとつひとつ十分に把握することができるのでオススメのセミナーです。
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SolidWorksセミナーの特徴
実践的に学べるSolidWorksセミナーは、到達目標ごとに2つのコース(各1日間)を設定しています。「ベーシック(初級者)コース」は、SolidWorksの基礎知識と基本設定について学習し、モデリング方法やエラー修復、フィーチャオプションの使い分け、図面化などができるようになります。「アドバンスコース(中級者)」は、高度なモデリングや実戦向きのSolidWorksの使い方をわかりやすくレクチャーします。よりSolidWorksを使いこなしていただくために両コースをお得に受講できる「マスターコース」がおすすめです。

人気の理由がわかる6つのメリット
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01
実践形式でしっかり学べる
業務で必要な設定や機能を短期間で楽しく習得。CAD初心者でも安心して受講できます。
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02
CADの実務実績のある講師陣
SolidWorksの専門的な知識だけでなく「わかりやすく教える能力」に優れた実績のある講師を揃えています。
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03
コマンド知識を十分に把握できる
業務に必要なコマンド知識をひとつひとつ把握することができ受講後すぐにSolidWorksを業務で使うことができます。
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04
好評のオリジナルテキスト
復習や反復学習にも使える全167ページのオリジナルテキストが付いています。
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05
社員研修に使える
法人様の社内研修・新人教育ツールとしてもご利用いただけます。
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06
選べる2つの受講スタイル
参加人数や環境に応じて「ライブウェビナー」「Eラーニング」よりお選びいただけます。
2日間でこれだけの内容を学習できる!
2日間の「ベーシックコース」+「アドバンスコース」で、SolidWorksマスターになろう!
- ベーシックコース
- SolidWorksの基礎知識と基本設定
- 画面操作方法
- 座標平面の考え方
- オプションの設定
小型液晶ディスプレイのモデリングと図面作成
- スケッチからのモデリング
- パラメトリックモデリング
- フィーチャの作成と変更
- 履歴を利用した形状修正
- 文字の装飾
- 2次元図面作成
- 設計変更と図面の連動
スケッチの寸法と拘束の練習課題
- スマート寸法によるスケッチの修正
- 幾何拘束の作成
データの管理・共有方法
- データの保存とエクスポート
- データの種類と拡張子(部品・アセンブリ・図面)
- データのインポート
- データの共有(eDrawings)
サーフェスモデリング
- サーフェスタブの挿入
- スイープ面の作成方法
- パッチ面の作成方法
- サーフェス面のソリッド化
- アドバンスコース
- 履歴の無いデータの編集
- 外部データのインポート設定
- IGESデータの修正・ソリッド化
ボトムアップ設計とトップダウン設計
- 複数部品を使ったアセンブリ(組立品)の概要
- ボトムアップ設計の概要 (メリット・デメリット)
- トップダウン設計の概要 (メリット・デメリット)
ドローンの設計
- 隣接部品のモデリング
- シートメタル機能の使い方
- サーフェスモデリング
- アニメーションによる組み立てシミュレーション
- 2次元図面作成
- 部品表の作成
- コンポーネントの設計変更と図面連動
講座料金と直近の開催日程
受講方法は環境に2つの形式から選ぶことができます。自宅や会社からオンラインで受講できる「ライブウェビナー」、自由に自分のペースで学習したいなら120日間何度でも視聴できる「Eラーニング」がおすすめです。Eラーニングは実際のセミナーを撮影・Eラーニング用に再編集した内容になっています。
ライブウェビナー
ベーシックコース
料金35,000円(税別)
1日間(10:00-17:30)
アドバンスコース
料金35,000円(税別)
1日間(10:00-17:30)
マスターコース
料金68,000円(税別)
ベーシック+アドバンス
Eラーニング
ベーシックコース
料金25,000円(税別)
視聴期間120日間
アドバンスコース
料金25,000円(税別)
視聴期間120日間
マスターコース
料金48,000円(税別)
ベーシック+アドバンス
開催日程・受講受付
※ご入力頂いたメールアドレス宛にお申し込みに関するご案内をお送りいたします。
受講した人の感想
SolidWorksセミナーを受講された方の声を一部ご紹介します。受講者は日本全国各地から参加されています。SolidWorksの導入をご検討の方、これからSolidWorksを学習したい方はぜひ参考にしてください。
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東京都 男性
初めての3DCAD体験。大変お世話になりました。3次元のCADを使うのが初めてで、2次元のCADを使っていたのでセミナーについていけないかと思いましたが、丁寧に教えてくださりありがとうございました。
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神奈川県 法人
社員研修として利用させていただきました。新しく採用した新人2名を受講させました。新人2名はCAD経験がなかったので教育を受講させたのですが、受講後すぐに使えるようになっていて助かりました。
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東京都 男性
独学に限界を感じて受講しました。今まで一度も使ったことがなかったコマンドの使用方法が知れて良かったです。
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大阪府 女性
はじめてのライブウェビナー。オンライン受講でしたが、時間・難易度・テンポ共にちょうど良くとても楽しいセミナーでした!
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岐阜県 男性
ソリッドワークスを仕事で使えるようになりました。3D設計で何を目指すべきか、何の為の機能なのかが非常に整理されていたので分かりやすかった。
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愛知県 女性
業務で活かせる内容でした。すぐに仕事に活かせそうな内容でとても助かりました。ありがとうございました。
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広島県 男性
オリジナルテキスト最高です!セミナーの最初に作るサンプルを見た時に、短時間でマスターするのは難しいと思ったが、説明が丁寧でわかりやすかったため達成できたと思う。セミナーで使ったテキストもわかりやすい。
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福岡県 男性
実践形式だったので欲しい技術が身につきました。実践的なセミナーはなかなかないので助かりました。しかも、設計のプロの方が講師で実務をご存知でありがたかったです。
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鹿児島県 女性
今でもオリジナルテキストで復習してます。テキストの内容がSTEP by STEPになっていて、帰ってからでも復習しやすいと思う。とても良かったです。
SolidWorksの使い方まとめ
今回はSolidWorksを使用した、基本的な設計や図面の作成方法をご紹介しました。
SolidWorksは多機能な3DCADソフトで、設計や製造の現場でもよく使用されているソフトです。
基本的な機能の理解をして、操作方法を覚えておくだけでものづくりの幅が大きく広がります。
他にもSolidWorksでの設計方法、機能のご紹介の記事を公開しておりますので、そちらも合わせて是非ご覧ください。
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