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AutoCAD 2020の画面を徹底解説!併せて特徴も学ぼう

AutoCADは、最近のアップデートによってAutoCAD 2020へとバージョンアップが行われました。
普段AutoCADを使われている方でも、「AutoCAD 2020では何が変わったの?」という方、いらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、AutoCAD 2020の特徴について実際の AutoCAD 2020の画面を使ってご紹介していきます。

AutoCAD 2020とは

AutoCAD 2020とは

AutoCAD(オートキャド)は、AUTODESK(オートデスク)社が開発・販売を行う2D・3DCADソフトウェアです。
AutoCADには分野ごとにプリセットやテンプレートファイルが揃っているため、建築や土木、機械工学など多分野にわたって、図面作成・設計ツールとして広く使用されています。
数多く存在するCADソフトの中でもAutoCADは日本でトップのシェア率を誇る製品で、海外でも多くのユーザーから支持されています。
そんなAutoCADですが、Autodesk社は2019年3月28日に新バージョンであるAutoCAD 2020をリリースしました。
AutoCAD 2020では大幅なアップデートが行われたわけではありませんが、webクラウド機能の強化によってwebアプリ・モバイルアプリからの図面利用がしやすくなったことや、細かなインターフェイス表示の変更、コマンド機能の変更などが行われています。

AutoCAD 2020の特徴

AutoCAD 2020の特徴

AutoCAD 2020ではパフォーマンスの最適化、図面比較機能の強化、4K対応高解像度モニターへの表示対応など、細かな変更や機能の強化が行われています。
様々な変更が行われた中でも、ここからは新しく追加された主な機能についてご紹介します。

新しいダークテーマ

AutoCAD 2020の一番わかりやすい変更点として、ダークテーマの色味の変更が行われました。
今までも長時間の作業における眼精疲労の防止にダークテーマが実装されていましたが、今回のアップデートではダークテーマの色味が青みがかった黒色で表示されるように変更されました。
このダークテーマの変更によって、より目が疲れにくい色味になった上に、パレットやタブなどの表示が明瞭で見やすくなりました。
ライトテーマもダークテーマと同様に、明瞭で見やすいコントラストのついた色合いに変更されています。

クイック計測ツール

AutoCAD 2020では、「ジオメトリ計測」コマンドに、新しいオプション「クイック計測」が実装されました。
クイック計測を使うと、従来の測定方法より高速で簡単に図形の寸法などを測定することができます。
具体的には、クイック測定ツールを選択してオブジェクトブロックの上にカーソルをかざすだけで、オブジェクトの寸法値、角度、距離が自動的に表示されるようになりました。
また、2つのオブジェクト間の距離も自動で素早く測定することができます。
クイック測定ツールは寸法値を入力するツールではありませんが、このツールを使うことで手っ取り早くオブジェクト周辺の状況を確認することができる、便利なツールオプションです。

ブロックパレットの追加

AutoCAD 2020では、ブロックパレット機能のデザインが一新されました。
新しいブロックパレットはブロック挿入コマンドを実行すると表示され、挿入できるブロックが画像付きで一覧表示されるようになり、ドラッグ&ドロップでブロックを配置できるようになっています。
このパレットを使うことで、作図領域の調整をしながらブロックの挿入ができるようになりました。
また、現在の図面で使用しているブロックや最近使用したブロック、他の図面のブロックが表示されており、繰り返し配置オプションも新たに実装されました。
これによってよく使うブロックが選びやすくなり、繰り返し配置オプションを使うことで作業手順を省略してブロックを配置できるようになりました。
作図時間の短縮につながる、うれしい追加機能ですね。

新しい図面比較機能

AutoCAD 2020では、図面比較機能に改良が加えられました。
従来の図面比較は、単純に2つの図面を表示して並べて異なる箇所を検出していく方法でしたが、今回のアップデートによって、比較したい図面を開かずに選ぶだけで、違いを検出してインポートが行えるようになりました。
これにより、図面修正の作業がスムーズに行えるようになりました。
また、従来のバージョンでもある図面の結合や、図面の異なる箇所を順番にクローズアップする機能もそのまま使えますので、新しい比較方法と連動させて使うことで、より図面の比較がしやすくなりました。

webアプリ、モバイルアプリとの連携強化

AutoCAD 2020では、クラウド機能の強化によってwebアプリやモバイルアプリからの利用がしやすくなりました。
具体的には、図面データを保存する際に保存先としてOneDriveやBox、Dropboxなどのオンラインストレージが表示されるようになりました。
また、図面を開く際には「Webおよびモバイルから開く」を選択できるようになりました。
これらの機能によって、デスクトップのAutoCADソフトからだけでなくWebアプリやモバイルアプリからの図面のアクセスができ、チームでの作業や出先での作業が容易になります。
リモートワークやノマドワークが増えた現代の働き方に、より対応した形になっています。

AutoCAD 2020の画面説明

ここらは、AutoCAD 2020の新機能を、AutoCAD LTの実際の画面を用いて解説をしていきます。

ダークテーマ

ダークテーマ

アプリケーションボタンの「オプション」→「表示」の項目からダークテーマを選択することで、操作画面をダークテーマにすることができます。
テーマは「ダーク」と「ライト」の2つから選択ができます。
従来のインターフェイスと比べると、画像のように暗く青みがかったテーマに変更されています。
また、リボンやタブのハイライト表示によって下の画像のように、アクティブになっているツールがより明瞭で見やすく表示されるようになっています。

リボンタブのハイライト表示

クイック計測ツール

クイック計測ツール

クイック計測ツールは、ジオメトリ計測ツールの中のクイック計測オプションを選択することで使用できます。
クイック計測を選択したら、オブジェクト上にカーソルを合わせるだけで寸法値、角度、距離が自動的に計測されます。
2つのオブジェクトの間にカーソルを合わせると、オブジェクト間の距離が測定できます。
線分同士の角度が90°の場合には、直角を表すマークが表示されるようになっています。

ブロックパレット

ブロックパレット

新しいブロックパレットは、ブロック挿入コマンドを実行すると表示されるようになっています。
ここには現在の図面のブロック、最近使用したブロック、他の図面のブロックが画像のように表示されており、任意のブロックをクリックするかドラッグ&ドロップすることでブロックを配置することができます。
また、パレットの下の部分には挿入オプションが表示されており、ここでブロックの挿入設定を調整できる他、あらかじめ「繰り返し配置」にチェックを入れておくことで、ブロック選択の手順を省略して同じブロックを複数個連続して設置できます。

AutoCAD 2020まとめ

ここまで、AutoCAD 2020の新機能についてご紹介してきました。
大きなアップデートではないものの、表示機能や作図機能に少しずつ細かい修正が入り、使いやすく改善された印象です。
また、クラウド機能の強化によって複数デバイスからの図面の編集や閲覧もしやすくなっています。
ぜひ、皆さんもAutoCAD 2020をダウンロードして、新しく使いやすくなったAutoCADを体感してみてください。

AutoCADについて詳しく知りたい方は、こちらの「AutoCADを徹底解剖するページ」をご覧ください。

参考動画


動画:YouTube-AutoCAD 2020 / AutoCAD LT 2020 の最新情報と活用方法-

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