こんにちは。
今回は3Dプリンターで実際にサンプル出力した造形物を紹介したいと思います!
まずは使用した3Dプリンターをご紹介
はじめに簡単に各3Dプリンターの特徴を紹介します。
今回、使用した3Dプリンターは、「Raise3D Pro2」と「UP 300」です。
Raise3Dシリーズ
Raise3Dシリーズは、Raise3D社が発表・生産している3Dプリンターです。
高精度な造形にくわえて、多様なフィラメントが使えるため人気商品となっています。
アメリカのMake誌など、いくつかの3Dプリンターランキングで1位を獲得しています。
現行モデルのPro2シリーズでは、2つのノズルを搭載したデュアルヘッドを採用し、より幅広い造形ができるようになりました。
業務での信頼性が高く、これまで800社以上の導入実績があります!
UP 3Dシリーズ
UP 3Dシリーズは、Tiertime社が発表・生産している3Dプリンターです。
Mini2 ESなどの小さなモデルは家庭向け3Dプリンターとしても使われており、手にしやすい価格ながら、安定した造形ができると評判です。
メイカーズ界隈ではUP 3Dシリーズが使われていることが多く、信頼性の高さがうかがえます。
UP 3Dシリーズの大型プリンターとして、様々な素材への対応力を高め、新たに登場したのが「UP 300」です。
大型ですが30万円代で購入できるため安価と言えます。
業務用に限らず、様々な場所での活躍が期待できます!
■参考動画
基本スペック比較
Raise3D Pro2 | UP 300 | |
---|---|---|
価格(税別) | ¥847,000 | ¥385,000 |
造形マテリアル | T-PLA、T-ABS、PETG、PTG、Polyflex、カーボン、木質、その他 | ABS樹脂、PLA樹脂、木質樹脂、TPU、その他 |
最大造形サイズ(W×D×H) | 305×305×300 mm | 255×205×225 mm |
積層ピッチ | 0.01〜0.65mm | 0.05〜0.40mm |
全体的にRaise3Dに軍配が上がる結果ですが、価格を考えるとUP 300の性能も非常に優れていることがわかります。
それでは、実際にプリントした造形物を見てみましょう!
サンプル出力した造形物を公開
出力後の後加工はしていません。使用した材料はPLA樹脂です。
※画像をクリックすると大きな画像が開きます。
Raise3D
これは精度をチェックするためのサンプルです。
(お借りしたデータ:https://www.thingiverse.com/thing:2656594)
きれいに出力できてますね!
小さくて細かい文字もしっかり読むことができます。
80度の反りも問題なく出力できました。
穴や円筒に見られる丸い形状も歪みがありません。
続いてはボトルです。
ボディーからキャップまで全てRaise3Dプリンターで出力しています。
表面と口の部分のアップ写真です。
クリックして大きな画像を見てもらうと、細かで滑らかな表面がわかりやすいと思います。
先述したとおり後加工はしていませんー!
実際にキャップを回す様子を動画で撮りました!
また、Raise3Dは曲面の造形に強い特徴があります。
その強みを、次に紹介するネズミのフィギュアのサンプルで確認することがきます。
可愛らしい丸みのある体がきれいに表現されていますね!
耳の部分のくぼみや尻尾のつけ根も崩れてません。
精度の高さを生かして、次の写真のような造形物を出力してみました!
実際に手で握って動かすことができます。
先ほどのボトルのように、出力データを上手に設計すれば、可動するような試作品を問題なく造形することができると言えます。
今回はすべてPLAで造形していますが、記事のはじめで紹介したように多様なフィラメントを使用できるところがRaise3Dの魅力のひとつ。
例えばゴムライク製のフィラメントを使えば、弾力性がある造形物を出力することもできます。
UP 300
続いては、UP 300で出力したサンプルです。
先ほどのRaise3Dと同じデータを用いて、精度をチェックするサンプルをUP 300でも造形しました。
こちらもきれいに出力できてます!
文字と穴部分をチェック。
Raise3Dほどはっきりとしてないものの、「HOLE TEST」の文字がきちんと読めますね。
小さく細かい文字は苦手みたいです。
穴に関しては、わずかに歪みが見られますね。
続いて反りの確認です!
80度まで問題なく出力できました。
ここから先はRaise3Dと異なるサンプルですが、曲面や積層の表現など、共通して比較できるところがたくさんあります。
ハイヒールを模した造形物です。
きちんと自立します。
美しいシルエットを生み出す、ハイヒールの独特の反りがきれいに出力できていると思います!
近くで見てもきれいです。
続いてりんごのフィギュアのサンプルです。
ころんとした丸みのあるデザインが、Raiseで出力したネズミのフィギュアと共通しますね。
曲面やヘタ付近のなだらかな凹みも上手く再現できています。
ところどころに空洞があるような、むずかしい造形物も作れます!
こういった複雑なかたちも、造形精度の高い3Dプリンターがあると簡単にできてしまうところが3Dプリントの良いところですね。
Raise3Dの半額以下の価格ながら、非常に安定した造形結果になりました。
Raise3Dほど多くありませんが、UP 300もPLA、ABS以外の特殊な材料に対応しています。
また、UP 3Dシリーズで自動生成されるサポート材は非常に取れやすく、手で外すことも可能です。
こういった使いやすさがメイカーズの評価につながっていると思いました!
まとめ
今回は人気の2機種を使って実際に造形物をプリントしてみました。
さすが業務用として力を奮っているだけあり、Raise3Dの精度の高さに驚きますね。
しかし今回のサンプル品程度のもので良いなら、UP 300で十分再現できることを知ってもらえたかと思います!
造りたいものの用途によって必要な精度も変わると思うので、明確なビジョンを持つことが3Dプリンター選びの近道かと思います。
今回紹介した「Raise3D Pro2」と「UP 300」は、どちらも実際に機械を見学できます。
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