facebook

AutoCAD LTとAutoCAD の違いを徹底比較して解説!

手描きで行われてきた製図を、コンピューターで支援するCAD(Computer Aided Design)ソフトウェアは、設計作業を効率化できるため、建築・土木・機械など様々な分野で導入されています。

そんなCADソフトウェアの中でも根強い人気を誇るのが、アメリカのAutodesk(オートデスク)社が販売する「AutoCAD(オートキャド)です。
初心者でも扱いやすいことから「CADの登竜門」とも呼ばれ、世界中で広く使用されています。

Autodesk社からは、「AutoCAD LT」が2021年6月まで販売されており、こちらも広く使用されています。2021年5月からは「AutoCAD LT」と同価格で業種別ツールセットが含まれない「AutoCAD」が販売されています。

では、AutoCADとAutoCAD LTにはどのような違いがあるのでしょうか?
今回は、AutoCADとAutoCAD LTについて、用途や機能など、様々な観点から比較して違いを分析していきます。

AutoCADとAutoCAD LTの基本データ

AutoCADとAutoCAD LTの基本データ

AutoCADとAutoCAD LTの使用用途や機能など、基本データを比較していきます。
どちらもサブスクリプション形式で販売されており「AutoCAD」は1か月、1年、3年単位で契約することができます。また、無料版を30日間試用することも可能です。

AutoCADの無料体験版ダウンロードはこちら

AutoCADの無料で利用できる学生版製品について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

AutoCADとは?無料で使う方法やAutoCADの特徴と価格を徹底解説

それでは、AutoCADとAutoCAD LTの違いを、表で比較してみましょう。

AutoCAD AutoCAD LT
用途
  • 2D作図、図面、ドキュメントの作成
  • 3Dモデリングおよびビジュアライゼーション
  • 2D作図、図面、ドキュメントの作成
機能
  • 2Dジオメトリーの作成・編集
  • ソリッド、サーフェス、メッシュオブジェクトを使用した3Dモデルの作成・編集
  • テキスト、寸法値、引出線、表を使用して図面に注釈をつける
  • リボンやツールパレットのカスタマイズ
  • アドオンアプリケーションやAPIを使用したカスタマイズ
  • オブジェクトデータをテーブルに抽出
  • PDFファイルからデータをアタッチして読み込み
  • DGNファイル、Navisworks、Bingマップのデータを共有して使用可
  • CAD標準仕様を適用
  • 2Dジオメトリーの作成・編集
  • テキスト、寸法値、引出線、表を使用して図面に注釈をつける
  • リボンやツールパレットのカスタマイズ
  • PDFファイルからデータをアタッチして読み込み
  • DGNファイル、Navisworks、Bingマップのデータを共有して使用可
ライセンス
  • シングルユーザー
  • マルチユーザー(ネットワーク)
  • シングルユーザー
付属サービス
  • Autodesk App Store
  • AutoCAD Web アプリ
  • AutoCAD モバイルアプリ
  • AutoCAD Web アプリ
  • AutoCAD モバイルアプリ
価格(税込)
  • ¥8,800/月
  • ¥71,500/年
  • ¥214,500/3年
  • 新規販売は終了

こうして見ると、AutoCADの方が機能が多いにも関わらず、AutoCAD LTと同価格で使用できるようになっています。AutoCAD LTのユーザーの方は乗り換えの検討に値すると思います。

AutoCADの機能

AutoCADとは、3Dモデリング機能やアプリケーションなどカスタマイズ機能が付いた3D CADのハイエンドモデルです。どのような機能があるのか詳しく見てみましょう。

AutoCADの機能1.最大の特長「3Dモデリング機能」

AutoCADの特長として、3Dモデリング機能と基本機能の自由なカスタマイズ性があげられます。

3Dソリッドやサーフェース、メッシュモデリングツールを使用てして、3Dモデルを作成することができます。また、3Dナビゲーションツールを使用すると、設計図内のオブジェクトを色々な角度・高さ・距離から確認することが可能です。
3Dツールを使用すると3Dモデルのオービット・旋回・距離変更・ズームなどが行えます。
その他に、3Dモデルからの2D図面の生成、光源の配置を想定した高度なレンタリング、ローカルマシンではなくクラウドにて処理を行う素早いレンタリングなど充実な機能があります。

AutoCADの機能2.カスタマイズ可能なインターフェースとセキュリティ

ユーザーインターフェースを自由にカスタマイズすることができます。
自分好みにカスタマイズすることにより操作性が向上し、使用頻度の高いタスクの作業効率化を図れます。

セキュリティでは、AutoCADでの実行可能ファイルの実行にセキュリティ上の制約を設けることで、悪意のある実行コードから保護されます。

AutoCADの機能3.AutoCAD LTからの移行も可能

3D機能がなく2D盤のみの機能を有しているのがAutoCAD LTです。
その他にもオブジェクトデータをテーブル抽出することができなかったりします。
2021年5月7日より新規販売は終了しています。

現在AutoCAD LTを使用している人は、更新契約をすることにより継続して使用することができます。また、料金は同価格で機能が大幅に拡張したAuto CADのライセンス購入すれば従来作業もより効率良く行えます

初心者にも安心!AutoCADを学べるおすすめのセミナー

BIZROADが開催しているAutoCAD基礎セミナー講習は、AutoCADを業務で使用するスキルを身につけていただくことを前提に構築された講座です。
AutoCADのコマンドをただなぞるようなセミナー形式ではなく、実践形式に近いため、すぐに業務に活かすことができます。
一般受講のほか企業研修やAutoCAD人材育成などのカリキュラムとしても利用されています。

AutoCAD基礎セミナー講習の特徴

AutoCAD基礎セミナー講習は、こんな人におすすめです。

  • 2DCAD・AutoCADを業務で使われる方
  • AutoCADの効果的な使い方を身につけたい方
  • AutoCADの講座を初めて受講される方
  • AutoCADの自己学習に限界を感じている方
  • すぐにAutoCADを使えるようになりたい方
  • 今後AutoCADを使用する予定の新入社員
  • CAD設計のスキルを得て転職をしたい方
  • AutoCADの研修・教育の一貫として使いたい方

AutoCADにする?AutoCAD LTを継続する?

カスタマイズや3Dモデルに対応することにより設計の効率化が可能な「AutoCAD」に対し、「AutoCAD LT」は2Dモデルのみです。
2つともAutodesk社が開発したソフトウェアであるものの、機能は大きく異なります。

カスタマイズや3D機能を駆使し、より高度な図面の制作を徹底的に効率化していきたいという場合には、同価格になったAutoCADへの変更をおすすめします。

導入する際には、実際に現場で必要としている機能はどのようなものなのかを考慮したうえで、以下の特徴も参考に、どちらがふさわしいかを検討してみてください!

AutoCADは3Dモデルにも対応!

AutoCADとAutoCAD LTの大きな機能の違いは、AutoCADが3Dモデルに対応したソフトウェアであるということです。3Dモデルによって、3次元的に誰にでもわかりすく表示できます。

ですので、AutoCADであればソリッド、サーフェス、メッシュオブジェクトといった機能を使って、3Dモデルを作成・編集することが出来ます。
また、CGイメージの作成や3Dプリンターへの出力も可能です。
3Dモデルの活用が浸透している現在では、この3Dモデルの強みはAutoCADの大きなメリットです。

3Dモデルを作成すれば、体積や表面積、質量、重心などの2DCADにはない情報も使うことができます。また、製品の材料費の算出が容易になったり、図面を修正しやすくなったりするなど、設計の効率化につながります。

建築の場面では、3Dモデリングすることによって図面ではイメージしにくい納まりなど詳細部分を、わかりやすく表示して設計・プレゼンができます。

AutoCADは3Dモデルに対応することで、AutoCAD LTよりも多数の機能を搭載しています。
さらに、カスタマイズ性やアドオンソフトが充実しているという点もAutoCAD LTとの違いといえます。

AutoCAD AutoCAD LT
3Dモデリング ×
ベースビュー、投影図、断面図、詳細図 ×
機能拡張ツール ×
3Dモデルの読み込み ×
3D Print Studio ×
アプリケーションプログラミングインタフェース ×
ネットワークライセンス ×

3D関連の機能をAutoCADとAutoCAD LTで比較してみると、上の表のようになります。
AutoCADではAutoCAD LTにはない3DCAD機能をふんだんに使うことができることがわかります。

AutoCADの3Dモデリングについて、詳しくは以下の記事で解説しています。

AutoCADで3Dモデリングをやってみた!手順や機能を詳しく紹介

また、AutoCADの使い方を学びたいという方はAutoCAD基礎セミナー講習がおすすめです。

AutoCAD LTは2D図面を作成できる!

AutoCADで2Dモデリングをするイメージ

AutoCAD LTとAutoCADとの大きな違いは、3Dモデルに対応しているかどうかです。
AutoCAD LTは3Dモデルに対応しておらず、2Dの図面しか作成することができない「2DCAD」になります。

AutoCADの無料体験版を使ってみよう!

AutoCADは無料で全機能を試せる無料体験版がダウンロードできます。
30日間の期間制限はありますが、期間中は完全無償でソフトを試すことができます。
機能制限がないので、実際の製品と同じ環境で図面の作図方法や動作、機能を試せるのが大きなメリットです。
無料体験版は公式サイトで簡単な登録を行い、お使いのパソコンにソフトウェアをダウンロード、ダウンロードしたファイルをインストールするだけで簡単に利用できます。

また、学生や教員は教育の目的に限って、学生版ライセンスを無料で3年間利用することができるので、該当する方は一度試してみてください。

AutoCADの無料体験版ダウンロードはこちら

AutoCADやAutoCAD LTの操作に迷ったら

AutoCADやAutoCAD LTの操作に迷ったり、基本を学びたいと思った時のおすすめ方法を紹介します。

AutoCADを基礎から学べるおすすめのセミナー

AutoCADを実務で使えるようになるためには、一定の知識やスキルが必要になります。
動画などを見て独力で学ぶことも可能ですが、より効率的かつ手っ取り早く使えるようになりたいのであれば、セミナーを受講するのがよいでしょう。

数あるセミナーの中で特におすすめなのが、わずか2日間で基礎的なスキルを身に着けることができるAutoCAD基礎セミナー講習です。
実際に会場に行って受講する対面型の講義、ウェビナーやeラーニングで学べるほか、料金も3万円程度とリーズナブルですので、一刻も早くAutoCADの各種機能を使って仕事ができるようになりたいと考えている方はぜひ受講してみてください。

AutoCAD LTを使いたい人にもおすすめ

AutoCAD基礎セミナー講習は、AutoCAD LTを使いたいという人にもおすすめのセミナーです。
というのも、AutoCADとAutoCAD LTとは、一部の機能は異なるものの、基本的な操作方法には共通する部分が多くあるため、こちらのセミナーで学んだことをそのまま活用できるからです。

講義の中で講師に直接質問することもできるため、もしAutoCAD LTについて知りたい内容があるのであれば、そういった機会を活用して聞いてみるのもよいでしょう。
ウェビナーで受講する場合は、音声会話やチャットを用いて質問するとも可能です。

AutoCADとAutoCAD LT比較 まとめ

今回はAutoCADとAutoCAD LTを比較してみましたが、いかがでしたでしょうか?

AutoCADには3D機能という特徴やメリットがあります。
表で見るとその機能や値段は一目瞭然だと思うので、ご自身のやりたいことに合わせて乗り換えをご検討ください。
また、AutoCADは無料体験版がダウンロードできますので、ぜひ試してみてください。

関連記事

【初心者OK】AutoCADの使い方を徹底解説!1分で分かるAutoCAD

AutoCADのセミナーで一番おすすめなのは?選び方や口コミ・人気セミナーを徹底調査

最新情報をチェックしよう!